忘備録の泉

思いついたら吉日。O/PすることでI/Pできる。

エゴグラム(5)

2017-08-13 09:04:56 | Library
エゴグラムには、5つの心のどれが強く、どれが弱いといった個人のなかにおけるバランスを掴むという使い方のほかに、5つの心を場に応じて柔軟に使い分けられるかどうかをチェックするという使い方もある。
より簡単に理解するために、父性(CP:Critical Parent)と母性(NP:Nurturing Parent)を「親心」、現実性(A:Adult)を「大人心」、奔放性(FC:Free Child)と従順性(AC:Adapted Child)を「子ども心」として、この3つの心の出し方のパターンで考えてみよう。

辛いことがあったりして弱気になり、甘えてきた人は、自ら「子ども心」を出してきており、こちらにそれを受け止めてほしいと願う。
それに対して、「大人心」で客観的に状況分析をするばかりでは、相手は冷たく突き放されたような気持になってしまう。
気持がすれ違わないような心の用い方ができる人は、「親心」を発揮して、その辛い気持ちを温かく受け止め、共感を示しつつ、やさしく励ますというように、相手の子ども心をしっかり受け止めようとするだろう。
このように、親心、大人心、子ども心のどれを相手が用い、こちらにどの心による応対を求めているかを察知して、それに応じた心の用い方をすることが、対人関係を円滑にするコツだ。

(おわり)