王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

年金時効撤廃法案 衆院厚労委で可決

2007-05-31 07:21:05 | 税、年金、国保
年金時効撤廃法案、衆院厚労委で可決(読売新聞) - goo ニュース

昨日夜TVを見ていたら衆議院厚労委員会の様子を写していた 委員長の裁決との発言を防ぐ?為であろうか、体の大きな男が委員長を後ろから抱きかかえ部屋の隅に押しやる。続いて数人が委員長席に駆け寄りそれを防ぐべく与党側の議員も見たいな感じでもみ合い。プロ野球の乱闘試合も真っ青な風景であった

報道によれば野党は「特例法案が突然審議入りしてけしからん」「審議不十分、議会制民主主義の否定」とかが主たる反対の理由のようである

「特例法案」に官僚がどの様な抜け穴を埋め込んだか(或いはその様な知りぬけの法案ではないのか)は爺の様な市井の人間には判らない
柳沢厚労相の説明を聞く限り「そんなひどい特例法案でもなさそう」

仮にさほど悪くなければ「与党は松岡自殺ショックを緩める為の飴玉策、加えて参議院選挙に点数を稼ぎたい」「野党は松岡ショックが薄れる、参議院選挙で自公に有利だ」では困る

偶然昨日は党首討論をやっていて年金問題の質疑も出ていたが与党に代わって政権を担おうとする野党党首であれば:
「年金は世代間の助け合いと称して支払いの負担を後世代に任せ、ついに後世代が前世代より人口が少なくなった 爺の表現を使えば神輿を担ぐ人より上で囃している数が多くなった もはや払いきれない」「出生率を偽り、支給時期を遅らせ額を減らして100年安心とは何だ! 国民をおちょくってる 国民からお預かりした年金の掛け金を湯水に様に使い責任を取らない官僚と機構をどうするのか」「わが党ならああするこうする」と言えばスッキリするのだが与党と違う思想と視点の違いが無い 爺の年金について考えはエントリー「税、年金、国保」或い「少子化問題」をのぞいて見てください

小沢氏は「政治は数でやるもの」との(自民党幹事長時代の)トラウマから自分を解放できない 従って野党第一党の革新性が感じられないので無党派層の人々を惹き付けられない 
大元で自公与党と変わらないから野党は「下流の瑣末な事或いは大差の無い事」に意義付けをして騒ぐ
間もなく天下を取るのだから「特例法案は法案として認めるが、改めて抜本的改定案これこれを実施する」とでも発表すれば良いのにね


読売新聞:
衆院厚生労働委員会は30日夜、年金記録漏れによる過去の不足分を補償する議員立法の年金時効撤廃特例法案を自民、公明両党の賛成多数で可決した。

 与党は31日の衆院本会議で、特例法案と社会保険庁改革関連法案を併せて可決し、参院に送付する考えだ。

 野党は、柳沢厚生労働相の不信任決議案などを提出して抵抗する構えで、与野党の対立が激化している。

 同委員会では、特例法案の審議入りが急きょ決まったとして野党が反発。30日午前、桜田義孝委員長の不信任動議を提出したが、否決された。その後、約5時間半の法案審議を行った後、野党委員が桜田委員長を取り囲み、騒然とする中、採決が行われた
写真:厚労委員会
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「腹腹時計」上映に右翼抗議

2007-05-30 06:40:01 | 生活(地域)
昨日火曜日は店番が休みなので午後3時半頃自宅を出て散歩がてら、領内お見回りならぬぶらぶら歩きをした
北よりの風が吹き長袖でも肌寒い感じ。 爺は軽いウインドブレーカーを着て低温対策は万全である

さて谷本川(鶴見川の上流)を青葉区役所の近くに差し掛かると何か騒々しい
マイクがなにやら叫んでいるし、音楽も風のまにまに流れてくる
何と青葉区役所と青葉公会堂(通りに沿って南北に隣り合わせ)の歩道に警察官と30-40名と後ろのほうに機動隊の面々がいる 
珍しい物好きの爺は川辺の遊歩道をはずれ直ぐ見に行った

どうやら青葉公会堂で催し物をやっているようでそれが「右翼の諸氏の意向にそぐわない」らしい 風にのって「極左のば○どもがーー」とか「天皇陛下を貶め」そして「上映をやめろー」「やめろー」と先頭の街宣車が叫ぶと後に続く車も「やめろー」と叫んで公会堂前の県道を低速で走り抜ける

そうか、車を停めると交通違反、マイクの音が大きすぎれば騒音防止条例違反かなにかでチェックが入るので「流しの抗議」の様である
公会堂の前を過ぎると辺りを一周して現場に戻ってくるという行動を繰り返している様だ ときおり街宣車の後ろをパトカーが付ける 
警官は右翼より多そうだから「公会堂」で何をやっているか覗きに行く

警察官の後ろには黒いスーツを着た男数名がカメラを持ち待機している
「あーこの人達が公安か」と思いながら中に入ると左のスポーツジムと多目的フロアは社交ダンスの講習会 さては右側かと思いのぞくと会議室の前に「映画 腹腹時計」の案内がでていた
判った! 右翼はこの映画の上映に抗議をしているのだ

うろ覚えだけど「腹腹時計」は1974年頃東京の三菱重工のビルを爆破した極左テログループが「手製爆弾を作る為の教本」の名前だったと思う
「映画 腹腹時計」は上の話を下敷きに渡辺文樹監督が2000年頃自主制作した映画でないか
爆破グループの背景にはKCIAがいたり、爆弾で昭和天皇の列車を爆破しようなんて筋書きなものだから右翼が怒り一般の映画館では上映できない 公営の施設でもお断りが多いとか そこで借りられる施設で1-2日だけ「ゲリラ的に上映」して次の場所に移るらしい

青葉公会堂がかかる事情を承知の上で会場提供をしたならば、一つの見識であろう
でも警察官4-50人も動員して半日会場付近の警備に当たるのは金(税金)の掛かる話である
「知らずに貸した」としたら初心な話だがそうならこんなに警官は集まらないよな

もっとも斜め前が青葉警察署だから面子に掛けて治安を維持したのか?

何人くらいの人が見たのであろうか
散歩の帰途5時頃にもまだ警戒の警官はいたし10トンくらい有りそうなフルハーフボデーを黒塗りにした街宣車が来ていた 気色悪いー
今朝まで何も聞かぬから衝突やいざこざは無かったようだ めでたしめでたし?!


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松岡農相 自殺

2007-05-29 00:16:05 | 政治
官房長官、松岡氏死亡を正式発表 早急に臨時代理(共同通信) - goo ニュース

昨日1時半過ぎ店番しながら帳面の整理をしているとお客さんが来て「安倍さんはどうなるかな?」という「えー?別に夫婦で競馬を見に行って何かある?」て聞いた
「何だ!知らないのか。松岡農相が自殺して心肺停止だって」「えー」と叫んでTVを点けた
TVは定番を特番に変えて情報を流していた
詳しい話はまだわからないが「12時半頃首を吊っている状態で見つかり、救急車で慶応病院に運ばれたが心肺停止」、TV見ていたら仕事にならないのでラジオに切り替えていたら「2時に死亡が確認された」

夕刻のTVでは遺書が発見されたと伝えているが公表されないので「真相はわからない」

素人考えでは「資金管理団体」の収支が不明瞭なものを「説明責任を果たさず」非難を浴びていた

加えて先週来の「緑資源機構」をめぐる談合の摘発が重荷になり「心の心棒が折れてしまった」のであろうか?

我が家では意見が割れてしまった:
爺は「日本の政治家は何とか細いのであろうか?」
あれだけ「法に違反しない」と説明責任を果たさなかったのであるし、安倍総理もそれを良しとしていたのであるから、この件が問題なら何で今更?だよ
「緑資源機構」の談合問題は管理責任を問われるのであるから「政治責任を取って辞職」するも良し「しないのも良し」「何とか還元水と併せて一本」と思ったら「さっさと辞任すれば良いのに」

老妻曰く:「追い詰められた人は、そういう事も考えられなくなってしまうの」
とバッサリ

「通過儀礼」として与野党とも「松岡氏の冥福」を祈るが大切な事は「説明責任が果たされる」様な仕組みを考える事であろう
当面の課題としては安倍総理は「任命責任は思い」と述べたが「どう処置するのであろうか?」
政治と金の問題---残り1ヶ月の国会運営と参院選挙への影響は大だな
追加情報を待ちましょう
共同通信:
塩崎官房長官は28日午後、緊急記者会見し、自殺を図った松岡農相が午後2時に搬送先の病院で死亡したことを正式に発表。塩崎氏は「農林水産行政にブランクがあってはならないので早急に臨時代理を任命する」と述べた。さらに「松岡氏は農林水産政策に明るい方として首相もこの分野での活躍を期待して任命した。道半ばでこういう結果になったことは残念だ」と述べた。自殺の理由については言及を避けた(引用終わり)
写真:松岡農相
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大学入学式に「両親や祖父母」の付き添い

2007-05-28 07:53:10 | 社会
大学入学式「保護者ら大挙出席」 少子化影響?入場制限も(産経新聞) - goo ニュース

今朝Webの新聞ニュースを見ていたら「大学の入学式に両親や祖父母が付き添い」する傾向が増えていると書いてある

嫌な話が多いこの頃、目くじらを立てる事も無いのであろうが、爺などは「何だかなー、そこまでやるのかなー」と思ってしまう

もっとも、「付き添い」と書くから過保護な感じになる。保育園や幼稚園の入園式或いは小学校の入学式--この頃は一家の祝い事だし実際保護・監督の意味合いもある。我が家の末っ子なんかは中学生になると生意気にも親は絶対入学式に顔出すな!卒業式でも同様。一人で育った様な顔して大きくなっていった

爺が大学生の親であった頃は「入学金と授業料を工面するのに四苦八苦であった」
その上、夫婦で子供の入学式を見学?するなんて発想すらなかった
近頃では大学生の入学式となれば「ある種のイベント」に当たるのかもしれない
両親で「珍しいイベントを見に行く」更には「祖父母も一緒に」。近頃一家一族が纏まって参加する祝い事は少ない。結婚式に次いで芽出度いお席なのだよ

これは金と暇がなければ出来ない事である。つまり昔と較べると生活に余裕が出てきた結果に違いない。

大学の先生の分析も賛否両論のようである。 爺も初孫が大学入学まで元気でいられたら婆と参加するかも??? つまり暇と金が有るから出来るのだよ

その為には、日本の政治経済が安定し年金を間違えなく呉れないと困る 
政治家の皆さん、宜しくお願いします

産経新聞:
大学の入学式に家族同伴で出席する新入生が年々増えている。今春の入学式では、両親や祖父母らの来場が予想を上回り、入場者数を急遽(きゅうきょ)制限して謝罪を迫られる大学もあった。“子離れ”“孫離れ”が遅くなる傾向は少子化の影響なのか? 大学は「マンモス入学式」への対応を迫られている。

 今春の入学式で初めて入場者制限に踏み切ったのは、明治大、日本大、東洋大など。全国最多の学生数を誇る日大では、以前から式典を午前と午後の2回に分けて開催していたが、今回は日曜日に重なったこともあり、来場者が予想をオーバー。当日になって入場制限を決め、ホームページ上で「深くおわびします。今後繰り返さぬよう対策を講じます」と謝罪した。
(中略)
福田一郎・東京女子大名誉教授(遺伝学)は「家族の参加は大賛成。大学に足を運ぶことで学校の実情も分かる。私が教鞭(きょうべん)をとった米国でも当たり前だった。子供の喜びや悲しみを分かち合うのは家族の理想の姿だ」と肯定的にとらえる。
 反対に、佐々木正美・川崎医療福祉大教授(児童青年精神医学)は「最近は子供に過剰な期待をかけたり、一方的な思いを投影する親が多い。大学生段階の親子関係はお互い自立しているべきだ」と苦言を呈した。(引用終わり)
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北方謙三 「楊令伝」を読む

2007-05-27 07:13:53 | 本を読む
北方謙三さんの「楊令伝」玄旗の章を読みました
この作品は同氏の「水滸伝」の続編に当たる物です

四月のある日新横浜の文教堂に入ると写真の様な「新聞の号外に見立てたPR紙(タブロイド版)」で発刊を知りました
早速市の図書館を検索すると200人待ちです 嬉しい事に友人が北方ファンで4月30日第一刷版を貸してくれました うれぴー

既に11月から「小説すばる」で連載が開始されていたようです
爺は前作「水滸伝」がどの様な終わり方をするのか興味がありました
というのは、中国でも民衆の支持が宋江に集まり、梁山泊が破れ一巻の終わりが「基本編」であったものが「宋江の帰順(官位を受け天子の軍隊に組み込まれる、そして各地の族を次々と平らげる」という形の「応用編」ができ大変長い作品となった、と聞いていました そうすると「替天行道」が死んでしまいますよね
そこは北方文学、帰順する事無く宋江を自決させました


さて本題です:
宋の時代、腐る中央の政治、苦しみ喘ぐ庶民 この状態を救おうと「替天行道」を旗印に108人の好漢が立ち上がります
梁山泊に塞を作り活動しますが、最後に道貫将軍率いる禁軍(天子直属軍)に責め滅ぼされます

首領の宋江は自決、楊令は宋江の介錯をして梁山湖に飛び込み行方知れずになりました
それから3年、遼の北方では女真族の金が建国され阿骨打が王になっています
幻王の助成もあり遼の首都「黄竜府」を占領し王族を追い払う勢いです
各地で生き延びた梁山泊の幹部は呉用の指示で再起を図っています
この呉用も死んだ様に思えましたが、北方水滸伝ファン倶楽部?の要請で生き返ったそうです(まさに現代の民衆講談話ですな)
宋国北部では呼延灼・張清が歩兵を2000人づつ史進が騎兵を2000騎を率いて隠密行動中です いずれも梁山泊戦生き残りの精鋭です
南方では太湖の中、洞庭山に塞を構える事にしました そこから300キロほど南の洞宮山に庄(12の村の集まり)を作り元梁山泊の関係者の受け入れと避難場所(青蓮寺の残党狩りが厳しい)、そして訓練所として機能させるべく環境を整えています

しかし何かが物足りません そうです 宋江に替わる首領がいないのです
幹部は口には出しませんが皆が皆「楊令」の事を考えていました

まだ遼の地である通州とかん平の(どちらも遼東半島北方)城市をあっという間に占領し略奪する一団がいました

幻王率いる「黒騎兵100騎」と配下約2000騎と女真族の応援部隊です
武松と燕青の努力でその「幻王」が金国主「阿骨打」でも彼の弟でもない事が確認されました
楊令は宋江に後を託されてから一気に北へ走りました そこで女真族の若者18名を鍛え熟女真の城郭を襲いました その騒ぎは広がり「青こつ鬼」を名乗る楊令の下に女真族の若者が集まり次の襲撃では80人、やがて100人を越えた 1000人を越えてから金軍の兵站を受けていた
「青こつ鬼」或いは「幻王」こそは梁山泊壊滅から逃れた「楊令」その人でした 新たな運命に向うときを覚悟したようです 面白くなりそー!
続く
写真:「楊令伝」号外



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