カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

「自分」いろいろ〔02〕

2014年11月09日 08時51分29秒 | 生き方

かつて「自分らしく」が流行しました。いまでもしばしば聞かれることばです。

「流行する」のには事情があるようで、それまでは「タブー視」されていたことが「解禁視」されたとなるや爆発的に広がるのです。

とするならば、個を出してはいけない、所属組織に染むのが大切、とされてきた日本でしたが、「いやそうではなく、自分の個性を出してもいいのではないか」、そういう心境の変化があったのです。多くの日本人にとっては、自信の芽生えなのでしょうか。

 

今までアジア大会(バンコク)の暑い所や、シドニーなど順位をメーンに走ってきたけど、今回はスピードの限界にチャレンジしよう、自分らしく堂々と走りたいと思っていた。:高橋尚子

2001年のベルリン・マラソンで2時間20分の壁を切って優勝した直後の高橋尚子によるコメントでした。

しかし誰でも「自分らしく」と言えるのではなさそうで、それなりの記録を出した人が、無理に頑張りすぎると実力を出し切れないことがあるため、自然体でいこうと決意したものです。

 

鳩山由紀夫民主党代表の妻幸(みゆき)さん(66)の「金星に行った」「トム・クルーズは前世で日本人だった」といった発言が海外メディアに注目されている。奇抜さを強調する記事も多いが、4日付の英タイムズ紙は「日本が『自分らしさ』を大切にする社会に変わりつつある」と好意的に論評した。

ドイツ大衆紙ビルトは4日付の最終面トップで「日本の新ファーストレディー『私は宇宙人に金星に連れて行かれた』」との見出しで発言を紹介。英インディペンデント紙は「ミシェル・オバマ(米大統領夫人)やカーラ・ブルーニ(仏大統領夫人)は人気を奪われそうだ」と報じた。:毎日新聞 2009年9月5日 21時28分

早くも過去の人となった感のある鳩山由紀夫の夫人関連ニュースですが、まだ5年前のことなのですね(笑)。

英タイムズ紙を購読していないため全文を読めませんが、

ここでは英タイムズ紙の表現を「自分らしさ」と訳しております。

また「好意的に」とありますが、私はそうではないと思います。縛られてきた日本人がようやく自分を表現し始めた、と言いたいのだろうととらえており、毎日新聞が「好意的」と判断している、と疑っております。

 

自分自身を支配する力より大きな支配力も小さな支配力も持ち得ない。:P.46「ダビンチの手記(上)」岩波文庫

これは見事な表現で、現代では、根拠なく独善的に大それたことを言う中国・韓国などをこき下ろしたことば、と考えています(笑)。

同じ民族なのに

    • 長期間にわたって分断されたまま。まだ解決の糸口さえ見つからない朝鮮半島の南をみれば、納得できますね。いくら韓国が日本に「歴史認識」と声をあげても、自らの歴史認識が世界中の笑いものになっていることから、文字通り「自分自身を支配する力」以上のものを期待できるはずがありません。
    • お粗末で無数の批判を浴びたアジア大会の運営、海外で傍若無人にふるまう韓国人の素行、などなど、まずは自分自身を律してから言うべきことばかりでした。
    • 韓国社会の男尊女卑性を世界各国が批判しないのは、まだ未発達の国民性だからでしょう。それが言い過ぎならば、まともな韓国人が表に出てくるのを躊躇させる「腐敗しきった儒教圧力」が健在だからでしょう。

これは中国共産党にもいえること。

年間10万件もの暴動を引き起こしている統治能力は、あまりにも未熟で、すでに限界を超えております。世界にいくら偉そうなことをさけんでも、中国共産党は

自分自身を支配する力より大きな支配力も小さな支配力も持ち得ない

のです。

おそまつな中国共産党は、ダ・ビンチが500年前に言ったことを、まだ理解できていないようです。

中国共産党だけが悪いのではありません。私たち自身も考え直さなければならないことがあるでしょう。

 

そのくせ、たとえ状況の変化によってその必要が明らかになっている場合にも、自分自身を変革することには抵抗する。誤解されたといっては悩み意図するところが通じないといっても悲しむくせに、こちらが相手を理解してやる立場になると、人間かくあるべしと手前勝手に絶対に正しいと決め込んだ基準を固執する。:クライド・.クラックホーン「人間のための鏡」サイマル出版

クライド・クラックホーン〔1905-1960〕は100年も前に生まれたアメリカ人で、文化人類学の分野で、今では当たり前になっている様々な心理を浮かび上がらせました。

ここでは、変革に抵抗し誤解に悩むくせに、話を聞く相手が見つかるや、自分勝手な基準にこだわり始める、として、人間が普遍的にもっている「弱さと強さ」の両面を指摘しています。

これは、先日の中間選挙で、アメリカ人が「民主党オバマの弱さ」より「共和党の強さ」に期待し始めたことを思い出させます。

文字通りアメリカ人の「弱さと強さ」の両面なのですね。

こんなニュースもありました。

 

タレントのタモリさんは6月13日に放送されたニッポン放送のラジオ番組で、「腹立つ言葉」として「ありのままの自分」や「自分らしさ」を挙げ、「自分で自分らしさって言ってどうすんだ」「自分でも自分は分からない」などと主張。この発言を伝えるニュースには、フェイスブックで800以上の「いいね!」が押され、共感が広がった。:産経新聞:2014年7月5日(土)

たしか上岡龍太郎がタモリのことを、「偉大なる素人」と言っていたように、つっぱりで素人に毛が生えた程度という意味でしょうが、タモリもたまにはいいことも言うようです。

余談ですが、産経新聞はなぜタモリ「さん」と呼ぶのでしょうね。「いいとも」が終わったらしく、すでに芸能界を退いた一般人だとみなしているからでしょうか。

そのタモリももう引退を考える時期となってきたと思っていると、新しい番組「ヨルタモリ」なるものを始める(始めた)らしい。もちろん見たことはないのですが(笑)。

ただし何か不祥事を起こして引退するのならともなく、番組が終わったから引退することは、タモリに関しては、なさそうです。

 


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