カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

中東「IS」問題

2017年06月21日 13時13分07秒 | アジア

一口で「イスラム過激派」とは言っても

  • イスラム教信者の中に実在する過激な思想の持ち主たち
  • イスラム教とは無関係なのにイスラム教を名乗る人たち

などいろいろありますが、『本当にイスラム教と関係がないのか』について、今回は問いません。


IS犯行声明またもウソ? エルサレムで警官襲撃

ISが犯行を認めた後で、関与していなかったことが判明する事例は最近、ほかにも起きている。産経 2017/6/17


個人犯行 の場合

普通、犯行がばれないように隠ぺい工作をするようです。

もしも「目撃証言があればそれはどんなものか」が気になり、「ひょっとして重大な証拠を残してしまったのではないか」と心配し、犯人は必ず現場に戻るとされます

特定集団による犯行 の場合

犯行を隠そうとはせずに堂々と名乗り出ます。

そのほうが事件の効果が大きいからでしょうが、団体になると、どうしても「効率を重視」するようになります。

そして団体であっても 戦いに敗れて

指揮系統が怪しくなると、多分意図的に「ニセ」の犯行声明を出しますが、別の真犯人が我慢しきれず犯行を主張したり、捜査する人たちが「声明」を否定します。

IS犯行のテロでもそれらがあるようで、組織としての指揮系統に問題が発生している証拠だと言えましょうか。

さらに国をあげての犯行 となると

全体主義国家では、それなりの事情があるようです。

たとえ選挙結果が「国民の総意」であっても、その比率によっては問題が残ります。ですから・・・・・・

  • 選挙そのものがない独裁国家(中国や北朝鮮など)。
  • 選挙があっても、国家指導者の承諾の上で候補者が選ばれる国(ロシア・香港・イランやサウジアラビアなどの中東イスラム圏の国)などでは「国民の総意」というものが、そもそも存在しません。

国を挙げての薬物隠ぺい工作(ロシア)もそうで、よく覚えていらっしゃる人がいることでしょう。何をどんなに言われても決して認めないのが独裁国(典型的なうぬぼれ国家)の特徴で、この例としてロシア・中国・北朝鮮そして韓国も含まれるでしょう。

自国では犯罪にならないので

安心して外国で犯罪を起こすのですが、大きい話題にならない場合には不満がたまり再度その国を訪れ「即座に御用」となることがありました。韓国人による靖国神社お手洗いの爆発事件でも、犯人が再度訪日しようとして捕まりましたが、まさにドジなんでしょうね。 

こういったISの現状を見ていると

シリアでは諸外国(アメリカ有志連合連合・ロシア)も介入し、より混迷の度合いを含めていますが、ISのかつての勢いが衰え、諸外国が介入したことで「ISはシリアから撤退」しつつあるとは言えそうです。

ただし

「シリアからISが撤退」しても、しれでシリア内戦が終了したとは、誰も考えません。問題なのは、むしろそのあとでしょう。これがあるために、どこも早急にISを追い出そうとはしていないのかも知れません。 


パレスチナ自治区ガザのイスラム原理主義組織ハマスが不倶戴天の敵であるイスラエルとの間で、過激派組織「イスラム国」(IS)の浸透を食い止めるため“あり得ない同盟”を組んでいる。エジプトの圧力に応じたものだが、「敵の敵は味方」という中東独特の論理が浮き彫りになった格好だ。:2016年5月6日 佐々木伸   


やっかいなハマス(パレスチナ自治区ガザのイスラム原理主義組織)です。
ハマスとISの違いなどわからない方が多いでしょうか、私もその暴力性から両者の区別がよく分かりませんが。尤もそれを誘引したのがイスラエルだとする声もあり、どれが正しいのかは一神教信者だけにしか分らないものです。
ハマスからみて
  • 一番の敵はISなんでしょう。
  • 同様にイスラエルとも対立しています。

ISも

  • ハマスとイスラエルとファタハを「根絶やしにする」としています。:Wikipedia
不可解な「部族対立・宗教対立」が繰り返される中東ですが
なんとハマスイスラエルと手を組んでISい出そうとしているというのです。あり得ないことが起りました。
ハマス、イスラエル、エジプトが、たとえ短期間ではあってもISに対抗して手を組むなんてことは、考えられないことでした。 
中東では、必ず「イラン」の暗躍が指摘されます。ハマスがイランの支援を受けていて、イランとイスラエルが対立関係にあるのと同様に、ハマスもイスラエルと対立関係にありました。しかしIS対策としてそのハマスイスラエルと同盟を結ぶというのです。
ISが中東では「まずは共通の敵」なので「取りあえず枝豆」の居酒屋メニュー化しているのでしょうか。
しかしこれらの人たちは、仮にISを追い出すのに成功したとして、そのあとでは、元の対立状態に戻るのでしょうか。ほんの少し「しばらく親和的になる」可能性があるとしても・・・・・・。
これらのことから私が学んだこと
「報道によって伝えられる内容に大きな問題があるのではないか」ということでした。
人は、あることについて「少し知っている」からこそ懐疑的になれるのであり、いくら健康的な懐疑心があっても「無知な分野に関しては最初の情報を信用してしまう」ものなんでしょうか。
複雑なのを一層複雑にしているのが 
国境を越えて活動するこのISであり、各国の首脳はISの無法ぶりに手を焼いているため、本来の敵対・同盟関係だけでは対応しきれなくなってきたのでしょう。
尤も「その国境が恣意的に作られた」として時代をさかのぼるのですが、そのさかのぼり方に違いがあり、いろんな意見があるのでした。 

上記引用は1年も前のことで、現在どうなっているのでしょう。 


ハマスが新しい憲章公表 孤立脱却図り現実路線に 「イスラエル破壊」外す:産経 2017.5.2

そうですか。ならばハマスとイランとの関係はどうなるのでしょうか。イランもハマスを危険視しているようですから、イランから見れば、イスラエルもハマスもにっくき敵なんでしょうか。

本当に分りにくい中東関係ですね。

利害関係が入り組んでおり、それだけでも複雑すぎて分りにくいのに加え、しかも明日はどうなるか分らない「対立関係が同盟関係になる」という豹変が頻繁にみられるのです。

2次元だけでは理解できず3次元的に理解しなければならないところ、時間と共にひんぱんにその対立関係が変わるため、もう4次元以上に複雑に考えなければならないようです。

この困難さに比べたら、朝鮮半島情勢など、まだマシでしょうか。


いったい、なぜこれほどテロが急増しているのでしょうか? 

その原因を、「ラマダンの機にISが聖戦を呼びかけからだ」「次々と本拠地を失うISが追い詰められたからだ」と、お話しする識者もいらっしゃいますが、僕はこの要因をサウジアラビアにみています。 ・・・・・・

ISはサウジから資金や武器、違法ドラッグの提供を受けていたのは明らかで、サウジの狙いは、表向きは対立するシリアやイランとの「宗教対立」、裏は中東の覇権争い(特に王族の既得権の維持)のためにあります。 

基本的な対立構造は、ロシアの空爆による中東介入の際に世界中のメディアが報じていたように(関連記事)、ISおよび準ずる組織(ここ大事な点です!)を支援しているのは、トルコ、カタール、サウジアラビア、そして米国の一部の人たち(主には軍産複合体とネオコン)で、今年5月23日、シリア西部の地中海沿岸にある都市ジャブラとタルトスで爆発が相次ぎ多数が死亡した際に、シリア外務省はトルコとカタールとサウジアラビアが和平協議を妨害するため過激派勢力を促したせいだと公式に批判する書簡を国連に送っており、もはや聖戦でも宗教的対立などでもないことは、国際社会で明らかになっています。2016.07.11 高城剛 


この複雑な中東関係の裏に

やはりサウジアラビア・トルコが関係しているようで、文字通りの宗教対立という建て前と、本音としての覇権争いがからんでいるのでしょう。

ぜひともリンクをあたり、その説を知っていただきたいと思います。

上記は1年前の記事ですが、2017年6月には、サウジアラビアなどが、イランと密接に関係しているカタールと国交断絶したようです。

アメリカやロシアが介入し、ますます関係図が鮮明になりそうですが、ますます分らなくなってきたとも言えます。 


ISISが中国にテロ予告 

<ISISの脅威が中国へ。少数民族として弾圧され不満を抱いた新疆ウイグル自治区のイスラム教徒がテロ予備軍として狙われた> 

中国でテロを起こし、あたりを「血の海にする」と脅す動画を、テロ組織ISIS(自称イスラム国)が公開した。ISISが中国をターゲットにするのは初めて。 

ISISが中国を狙うのは、中国西部、新疆ウイグル自治区の少数民族、ウイグル族(トルコ系イスラム教徒)を弾圧してきたから。月曜に公開された30分間の動画には、イラクで訓練を受ける中国出身のウイグル族戦闘員らが映っていた。 

中国にはウイグル族によるイスラム教徒の分離・独立運動があり、国家安全保障に対する重大な脅威として中国当局は警戒を強めてきた。・・・・・・

中国外務省の耿爽報道官は水曜の記者会見で、中国当局は「あらゆるテロに反対し、テロの撲滅に向けた国際的な取組みに積極的に参加する」と述べた。ニューズウィーク日本版 2017/3/3


中国は、都合のいいように「あらゆるテロに反対」としますが

その真意は、「中国共産党存続の為のに、異なる意見をいち早く摘んでしまう」ことにあるようです。なにしろ交代すべき政党などない一党独裁の国なんです。

中国は

  • まれに「国際的な取組」を重視し
  • ほとんどの場合「国際的な取組」を無視し、違法な独自路線で周辺諸国を威嚇しています

中国に限り「危険な事」とは

「まれ」な声明を信用し、「常時」の声明を忘れること

でした。

中国が

占領しているイスラム系のウイグル地区をどれだけ弾圧してきたかを、皆様の中東に関する知識が理解させてくれることでしょう。

中国・韓国が「苦しいときだけ助けを求める」のですが、普段の行ないが悪すぎるため誰も救援しようとは思わない、のでした。 


イスラム過激派が公開した動画に、ウイグル族の戦士の訓練風景や中国を血の海にすると宣言する様子が映っていたことを受け、中国の外務省は「国際社会と共にウイグル族の武装集団と戦いたい」と訴えました。

ISが中国に脅しをかけるのは今回が初めてではないかと専門家は話しています。中国の新疆ウイグル自治区では分離独立を求めるグループが騒動を起こし、ここ数年情勢不安が起きており、中国政府は外国の武装集団に原因があるとしていますが、政府はイスラム教徒を抑圧していないとしています。:シンガポールCNA NHKBS1 2017/03/03 


ここでもISが中国攻撃を予告しているようです。

ISの中国テロ予告は多分初めてでしょうが、私は1年半前の記事で、シリアを追われたISが東へ向い中国で事件を起こすだろうという意見に賛成しています。:当ブログ「中国に関する醜聞 79 (2015年12月08日)

中国では

中国共産党の非効率な国家運営が存続を危うくしています。経済危機同様に踏んだり蹴ったりで、ますます中国の地位低下が推進されることでしょう。

もちろん中国の声明『中国はイスラム教徒を抑圧していない』

と言いますが、これは「例の真っ赤なウソ」で、中国共産党は気に入らない集団を「解放する」という信仰表現で徹底的に弾圧してきました。

ISが「イスラム教徒を弾圧する」中国の西部で活動するのは、もうすぐなのでしょう。これはいい悪いの問題ではなさそうです。そのとき中国が利用するつもりで外国勢の力を借りようとしてますます泥沼に陥ることで最終的な中国共産党の崩落につながりそうです。

しかし中国共産党は、西方に全力を注ぐわけにはまいりません。なぜならもっともっと「中国共産党にとって『国家を転覆』させかねないほど危険な勢力」が全国にあるからです。

ISが中国にテロ攻撃したとき中国共産党はどう言うか。

そうですシリアでアメリカやロシアがISを空爆したため、追われたISが東へ逃げ、中国を攻撃し始めたのだとし、自らの責任を絶対に認めません。認めたら中国共産党の崩壊です。

自分たちがウイグル族をどれだけ弾圧してきたかを忘れていつもの通りうそばっかりをまき散らしております。 


イラク・モスルの避難所で集団食中毒、子供1人死亡か 断食月の夜食で 

イラク北部のモスル近くにある避難所で集団食中毒が起き、何百人もの人が吐いたり、脱水症状になっている。当局者が明らかにした。・・・・・・

食事はモスルに近いイルビルにあるレストランで準備され、カタール系の慈善団体がキャンプに運び込んだ。具合が悪くなった人々は付近の病院で手当てを受けている。

モスル西部では、過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)が包囲されながらも激しい抵抗を続けている。bbc 2017年06月13日

食中毒が直接ISに関係あるかどうかは分かりませんが、確かに最近ISが断食期によくテロを起こすので引用しました。

さてさて、皆様はどう思われますか。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。