私の闇の奥

藤永茂訳コンラッド著『闇の奥』の解説から始まりました

各国首脳の国連演説を視聴しよう

2023-09-25 19:49:08 | 日記・エッセイ・コラム

この数日、第七十八回国連総会で各国首脳の演説が行われていました。いろいろな意味でなかなか面白いので、その一部を紹介しようと思って、4日ほど前に取っておいた、Brazil, Bolivia, Colombia, Cuba の4国の代表の講演動画を集めたLibya360wordpress.com という私のご贔屓のサイトに出ていた記事のアドレスをクリックしてみたら、無くなっていました。探してみましたが見つかりません。消えてしまいました。何者かの仕業と思われます。

 しかし、個別に探せば出て来ます。例えば、Brazil, President Address, UN として探すとブラジルのルーラ大統領の演説を視聴することが出来ます。四つの講演はそれぞれに大変聞きがいのある内容です。キューバの大統領は静かな語調でこれまで六十数年続いて来た米国による経済制裁がいかに理不尽なものであるかを、切々と、世界の人々に訴えます。まさに傾聴に値します。  Honduras の女性大統領シオラマ・カストロの講演も聞いてください。彼女は2009年のクーデターで大統領の座を追われたマニュエル・セラヤの妻です。この夫婦については2021年12月6日付の記事『ホンジュラス』:

https://blog.goo.ne.jp/goo1818sigeru/e/8c4f0091d7f4be9cd7ad452140647698

で論じましたのでご覧になってください。その中で引用したブログ記事:

https://blog.goo.ne.jp/goo1818sigeru/e/8c4f0091d7f4be9cd7ad452140647698

の中で私は次のように書きました:

「オバマ大統領の世界非核化宣言も、「広島、長崎を訪れることを名誉に思うだって、なかなか良いこと言うじゃない!」と日本人をうならせる始めのステージにあります。しかし、ヒロシマ・ナガサキといえば、パールハーバーと返してくるアメリカの心から、非核、反核の一体なにが期待できるでしょうか。私は、広島、長崎の人々、日本人全体が、この史上稀に見る大コン・マンに信頼(コンフィデンス)を置いて、後になってから、「ああ、やられた」と後悔することがないように、祈ってやみません。」

 数ある国連総会演説の中で、私が皆さんに特に視聴して貰いたい講演があります。ブルキナ・ファソの国務大臣マツルバ・バシの35分にわたる激烈な発言です:

https://www.youtube.com/watch?v=oBcp0dSjLDI

フランス語ですが、明瞭な英語に翻訳されています。画面の半分には、赤いベレー帽のイブラハム・トラオレの像が掲げられています。講演の内容はトラオレによるものありましょう。ここに、今、アフリカ大陸に(特にアフリカの過去と現在の状況をはっきりと見据えた若者たちの間に)漲る、アフリカ大陸独立の雄叫びを聞くことが出来ます。

スピーチは、米欧がニジェールを第二のリビアにしようとしたという発言で始まります。ムアンマル・カダフィは何をしようとした男だったのか?この歴史的問題は今からますます大きくなって行くに違いありません。これと共に、バラク・オバマとその政権の国務長官を務めたヒラリー・クリントンの名は汚辱の中に埋没して行くことでしょう。

藤永茂(2023年9月25日)


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