僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

決別

2020年05月18日 | 日記
お寺で生活をしていると、
人との別れに出会うときがあります。

檀家さんとの別れ。
私を支えてくださった人との決別。

お布団の中で安らかな眠りについて、
どんな夢を見ているの?

僕は小さくささやく。

「どんな夢だと思う?」
お布団な中で彼女は微笑む。

両手を合わせながら、
私は心の中で話しかける。

それは思い出話。
あなたとの時間。

九州からこの地に来て、
いくつ年を迎えたことだろう。

初めての出会い。
やさしい笑顔を浮かべて僕を迎えてくれました。

お経を読み終えて、お茶を飲んで
たくさんお話をしたね。

幼い子供を失ったこと。

話す言葉が涙に濡れて。
僕まで目頭が熱くなった。

あなたがいたから、僕は生きてこれた。
あなたのおかげて、僕はここにいます。

あなたは今、どんな夢を見ていますか?
約束通りに、ご主人は迎えに来てくれましたか?

夫婦喧嘩をしないでね。

別れは尽きない。
どうか安らかに・・・。

今日まで、ありがとうございました。

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