僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

終わりのとき

2022年11月30日 | 日記
九州へ月忌回向の
お手伝いに行きました

一気に冬になった寒空
風が冷たい

毛糸の帽子で頭を包み
檀家さんの家に入りました

お経の後
檀家さんが口を開きました

「お店を閉めようと思うの」

長年続けてきたお店

コロナの影響で
お客さんが激減しました

このままお店を続けていても
お客さんが戻ってくるのかわかりません

「最後はきれいに終わりたい」

そう言いながら
悲しげな表情を浮かべました

お店を占めると
さみしくなりますよ

もう少し頑張ってみては・・・。

言葉にできない思いが
私の心をよぎりました

軽々しく言えない

ドアを開け
外に出ました

見上げた空はどんよりとして
冬の空が泣いている

どうしようもない感情を抱きながら
私は車に向かいました

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哀しい

2022年11月29日 | 日記
近所のお寺様に
法要のお手伝いに行きました

境内に入ると
若上人が掃除をしています

境内を竹ぼうきで
模様を描いていきます

京都のお寺にある
有名な模様です

偉いね
僕とは大違い

綺麗に整備された境内を歩きながら
若上人に声を掛けました

えへへ、笑う姿に
若者にしかない清潔感が
溢れていました

それに比べて僕は・・・

僕も昔は
清潔感にあふれていたのに

横れきったこの心と身体
なんだか哀しいよ

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カモがネギしょってやってきた

2022年11月28日 | 日記
「カモがいる!」

母ちゃんが指さす方向に目をやると
田んぼに水を引く

小さなため池に
カモが七羽浮かんでいました。

「昨日はサギがいたのよ」

こんな小さなため池に

水も汚れているのに
どこがいいのだか

草木に隠れるような環境が
天敵から身を守るのに
最適なのかも

冬の寒さに水に浮かぶなんてね
信じられない

今日、髪の毛を切りました
一番短いバリカンの刃で

はげ頭+バリカン

寒くてたまらないよ

冬空の下
ため池に浮かぶカモ

暖房の入った部屋で
寒いと愚痴る男一人

世の中に必要なのは
どちらなんでしょう

ps

もちろんカモ鍋よ!(母ちゃん)

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ぼさぼさ

2022年11月27日 | 日記
母ちゃんが
来月の「星降る街」を作っています

来月は
二月にある「星祭り」の
案内状も作ります

それと暦(こよみ)
永代経の塔婆申込書

封筒に入れるものが
たくさんあるから大変です

ふと見ると母ちゃんの髪の毛が
痛んでいるような気がしました

「髪の毛痛んでいるよ」

悲しげな母ちゃんの顔が
僕の胸をつく

「貧乏だから・・」

悲し気な言葉っが
胸に刺さる

食べるものがないから
栄養失調で

お金がないから
美容院にも行けない

「なんて不憫なんでしょう」

ps

「そんなことあるかい!」
(父ちゃん談)




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トロピカルなはずなのに

2022年11月26日 | 日記
九州へ月忌回向の
お手伝いに行きました

最初にお伺いした檀家さんは

先月、南の島へ
旅行に行くと聞いていました

「どうでした
 南の島は良かったで卯sか?」

「良くなかったよ」

お線香に火をともしながら
答える横顔が残念そうでした

「どうして?」

「雨が降ったから
 遊覧船にも乗れないし、
 
 離島のホテルは
アパートみたい

 畳があまりにもひどいものだから
 部屋を変えてくれと言ったのに

 だめだって」

三泊四日の度です

最初と最後のホテルは良かったのに
離島のホテルが気に入らなかったみたい

「お値段は?」

訊いても僕には高いのか
易いのかわからないけれど

楽しい旅行なのに
残念でした

日本全国から集まった
ツアー客は

ホテルや添乗員さんに気を使って
何も言わなかったそうです

「トロピカル・ムードは?」

「まったくない」

訊いている僕まで
なぜか空しい気持ちになりました

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