家内から、電話がありました。
「ナオキチ(息子)に、電話してくれない。
来年夏にある、修行が心配で、不眠症になっているって。
情けないって、叱らないでよ」
そう念を押して、家内は電話を切りました。
まだ先のことなのに、なにがそんなに心配なのかな。
とにかく、ナオキチに電話をしました。
なにが、心配なの?
「・・・本山の朝勤で、人前でなにかさせられたり、
変な人がいて、いじめられるとか、
お寺に住み込みの人が、上から目線で接してくるとか。
そんなことを考えていたら、眠れなくなる」
事前審査で一緒だった友だちは、春の修行に行くとのこと。
未知の世界に一人で行くのは、心細いと思います。
それに、情報だけが、ひとり歩きして、ありもしないことまで語られています。
「それに、荒行に行くと、死ぬ人もいるって言うし・・・」
オイ、オイ、いつの時代の話をしているんだよ。
荒行は、志願して入るんだから、それなりに厳しいのは、当たり前。
でも、君が行くのは、修行と言っても、お坊さんになる研修でしょう?
荒行とは、次元が違うの。
夏の修行の参加者で、お坊さん生活経験者は、一握り。
後は、君と同じ、普通の学生。
できなくて、当たり前なんだって。
お坊さんとしての、知識を学ぶ所なんだから。
合宿と思いなさい。
夏の修行は、とても貴重な経験になります。
夏の早朝、身延山の祖師堂に向かう。
天台傘を頭にのせて、うちわ太鼓をたたく。
坂の右手には、川のせせらぎ。
僕の今日が、いま始まった。
あの情景を、僕は忘れない。
苦しいかもしれないけれど、一生の友だちを作って、一生の経験をしておいで・・・。
ナオキチ、頑張れ。
「ナオキチ(息子)に、電話してくれない。
来年夏にある、修行が心配で、不眠症になっているって。
情けないって、叱らないでよ」
そう念を押して、家内は電話を切りました。
まだ先のことなのに、なにがそんなに心配なのかな。
とにかく、ナオキチに電話をしました。
なにが、心配なの?
「・・・本山の朝勤で、人前でなにかさせられたり、
変な人がいて、いじめられるとか、
お寺に住み込みの人が、上から目線で接してくるとか。
そんなことを考えていたら、眠れなくなる」
事前審査で一緒だった友だちは、春の修行に行くとのこと。
未知の世界に一人で行くのは、心細いと思います。
それに、情報だけが、ひとり歩きして、ありもしないことまで語られています。
「それに、荒行に行くと、死ぬ人もいるって言うし・・・」
オイ、オイ、いつの時代の話をしているんだよ。
荒行は、志願して入るんだから、それなりに厳しいのは、当たり前。
でも、君が行くのは、修行と言っても、お坊さんになる研修でしょう?
荒行とは、次元が違うの。
夏の修行の参加者で、お坊さん生活経験者は、一握り。
後は、君と同じ、普通の学生。
できなくて、当たり前なんだって。
お坊さんとしての、知識を学ぶ所なんだから。
合宿と思いなさい。
夏の修行は、とても貴重な経験になります。
夏の早朝、身延山の祖師堂に向かう。
天台傘を頭にのせて、うちわ太鼓をたたく。
坂の右手には、川のせせらぎ。
僕の今日が、いま始まった。
あの情景を、僕は忘れない。
苦しいかもしれないけれど、一生の友だちを作って、一生の経験をしておいで・・・。
ナオキチ、頑張れ。