evergreen の ふぃ~るど・のおと

~「ふるさと」の自然やくらしのなかで 気になる話題につぶやいてみる~

建設予定地の環境調査

2023年06月18日 | Weblog
今日で5回目となる調査を終えた。陸上風力発電の計画のあるエリアにおける猛禽類を中心とした環境調査である。初回から3回目までは民地からの調査であったため一人で行えたが、先週からは北大の研究林内でのものになったので、原則二人以上で行うこととなった。もちろん入林申請の手続きを経てゲートの鍵も預かったうえでの調査だが、安全や連絡体制を考慮してのものと受けとめている。これまでも数種の貴重種の観察ができたが、先週は上位性注目種とされるクマタカも確認できた。2羽で飛翔することもあったので、このエリアで繁殖してる可能性が高い。何とか秋までに調査結果をまとめデータとして集約したい。風力発電事業者が環境アセスメントの業者に委託した環境調査の結果が開示されるかどうかも不明であり、我々の調査結果がどのように扱われるのかも予測できないが、明らかに貴重な自然環境が存在しているエビデンスとなることから、最も効果的な活用方法を探ってゆきたい。(北海道大学中川研究林内・音威子府村)
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「太い縄」と「細い縄」

2023年06月12日 | Weblog
このマチの暮らしや産業の礎を築いてこられた9名の方々のお話をまとめた「聞き書き中頓別~北海道中頓別の人と暮らし」を読んだ。この冊子は北海道大学文学部のゼミの学生らが当町を訪れ地域の古老たちから聞いた話しをまとめたものである。どの方のお話も興味深く、戦前戦後の混迷の時代を生き抜いてきた物語を通じながら、このマチの新たな歴史を知る機会ともなった。学生たちと一緒に聞き取りした編集者のひとり、マチに暮らすYさんのあとがきがさらに光彩を放ったものとなっている。「『大きな地域史』という太い縄と無数の細い縄『個人史』を編んでいくうちにいろいろな風景や思い、人の顔が見えるようになってきました。」さらに「『まちづくり』を考えるときには常に、顔の見える誰かの思いに立ち返ることが必要なのだということを改めて教えられたような気がします。」この冊子の編集に関わったすべての方々に感謝したい。
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