evergreen の ふぃ~るど・のおと

~「ふるさと」の自然やくらしのなかで 気になる話題につぶやいてみる~

独り占め

2019年10月14日 | Weblog
少し前の写真になるが、このような場所に立つとこの風景を独り占めしている自分が得をしているような気分になるから不思議だ。不躾な言い方かもしれないが、農山村の魅力のひとつは人が少ないことにある。地元の山ではハイシーズンでも往復4時間弱の登山道で会う人は多くて3,4組だ。山頂では大概独りで過ごすことができるので下手なケーナも思い切り吹ける。以前このマチで暮らしていたO氏が「East Side」(道東を中心とする情報誌で現在は休刊中)に寄稿したエッセイにも同じタイトルのものがある。「春。山々の木々が芽吹き出し、周りの牧草地が緑になりだした4月末のある日の夕方、あまりの天気の良さにふと思い付いた。『夕焼けと利尻が見えるかも』車を飛ばして峠に着く頃、空はちょうど紅に染まり、案の定西の彼方に利尻山は横たわっていた。そして真っ赤な丸い太陽は、ちょうどぴったり利尻の鋭く尖った山頂へとゆっくり沈んでいったのである。これを見ていたのも、私一人。高価そうなカメラを構える人の姿はない。夕日を見に来るカップルもいない。この息を呑む数分間のすばらしい光景もやはり独り占めだった。どうやらここの町民は絶景には興味がないらしい。」(寿)
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「命は同じ・・・」

2019年10月06日 | Weblog
この度「野生動物出没多発エリアマップ」なるものが町のお知らせとともに各戸に配布された。内容は、町のエリアにある国道や道道で特に頻繁に出没する動物の種類とその箇所を具体的に記されたものだった。作ったのは派出所のお巡りさんで、パトロールや私生活の中での経験から注意すべきポイントなどを詳しく紹介している。これが見事に実態に沿っているのだ。例えば日中でもキツネの出没が多いエリアや特にシカの横断が頻繁な箇所のマークなど、さすが日頃から巡回しているからこそと言える。ご本人にお会いしてそのことを伝えると、「事故による怪我などを少しでも減らす目的で作成したのですが、犠牲になる動物にとっても不幸なことです。人も動物も命は同じですので・・・」。メガネの奥のやさしい目が印象的だった。
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