シマアオジというスズメほどの大きさの小鳥には今、限りなく絶滅へのカウントダウンが始まっている。野鳥を見はじめた20年ほど前は、隣町のベニヤ原生花園でもごく普通に見られていた種だったのに今ではサロベツ湿原で数羽程度しか確認されなくなっている。元来この鳥は、その渡りの経路から北海道以外では見られない種であることから「シマ(北海道)のアオジ」となったようだ。数年前より渡来する時季にはサロベツへ観察に出かけるが、本州以南のバードウォッチャーたちが巨大なレンズを備えたカメラで狙う姿はもはや風物詩となっている。急減した理由は、中国や東南アジア(いわゆる越冬地)での乱獲が要因とされている。一説にはシマアオジを「飛ぶ朝鮮人参」と謳い、食する文化が蔓延っているとも聞く。いずれにしても彼らを絶滅から救うためには、北海道(日本)だけの活動では意味がないことは明白で、国を超えた働きかけが重要だ。「草原のフルート」とも呼ばれるシマアオジの美しいはずの囀りが近年どこか物悲しく聞こえるのは私だけではないはずだ。(サロベツ原野・6月)
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