JAZZ & BAR em's(ジャズバーエムズ)

 銀座6丁目に2003年末オープンしたジャズバーです。
「大人のくつろぎ空間」をお探しの皆様にご案内申し上げます。

Raindrops Keep Falling On My Head

2008年06月29日 | 生ジャズ

雨が降り続くよ ボクの上に
体が大きすぎて ベッドのサイズがぴったり合わない人みたい
何もかもしっくり来ない気分・・・

だからお日様に言ってやったんだ
君はズルイよ 仕事サボってんじゃないのって

でもね ひとつわかっていることは
雨がボクをブルーにしようとしても 
ボクはメゲないってこと
もうすぐ幸せがやって来るのを知っているから

雨は降り続いてるけど
でも 
ボクは泣いたりグチを言ったりはしないよ
ボクは自由だもの
何者も ボクをへこますことはできないさ


禁止事項

2008年06月26日 | たまには言わせて


 地声が大きくて、機嫌よくおしゃべりするのがお好きな方が
前の席にいらっしゃる場合はタイヘンです。でも、その方も
以前に何人かで別の席でしゃべっていて
「演奏中もう少しお静かにお願いします」と、私や五味さんに
言われた経験があるので
「ママ、今日は大丈夫だ。上品なひとたち連れて来たから
でも、私が歌っている間にその方々に
「オレはこの店で一番嫌われてる客なんだよ。でも、一応
現金で支払ってるんで大目にみてくれてるんだ。ワハハ
もしもし、違いますってば。それに他に聞こえているし・・・
バラードを歌いだしたときに、すかさずタバコに火をつけるので、
困ったなあと思いつつ、でも歌っている最中だからどうすることもできません。
少しずつ後ずさりする私に気が付いて、お連れの「上品な方々」が
止めようとするのですが、気づいてくださいません。
しかたがないので間奏の間にお願いに行きました。するとまた
「やっぱり嫌われてるでしょ?」と半ばうれしげにおっしゃる。
腹が立つやらおかしいやら。
私だって、そんな目立つ席で目立つ注意なんかしたくありません。
「どっちかというと常識です
「そうかい?わかったよ。オレだって学習はできるから
次は大丈夫!
(ずっとゴキゲンがいいのは人徳と申せましょう

でも・・・道は遠そうですね。
ちなみに一番前のテーブル席は、私の歌っている間のみ
禁煙でお願いできれば幸いです



Call" Porter!"

2008年06月25日 | 銀座

  同名の、アメリカの作曲家のことではありません。
辞書によると[porter]は、「運搬人、赤帽、門番、門衛、管理人」
というような意味があります。

 数奇屋通りには、まだ高級クラブも何軒かあるので、エムズのあるビルの
入り口あたりには、何人かのオジサンやお兄さんがたむろしていることが
あります。彼らは銀座で「ポーター」と呼ばれている種族(?)で、
クラブやビルのオーナーに雇われていて、そこのお客様の車を誘導したり、
ホステスさんの車を駐車場まで運んだり、酔ったお客様やホステスさんを
送り届けたりする、主として「お車係」のような人たちです。
一見「何をしている人かわからない」ので、初めての方は不安を覚える場合も
あるようですが、怪しい人々ではありません。


 すでに絶滅した(失礼な!全員引退なさったのだと思います
「花売りおばさん族」と同じように、界隈の地理や、有名なクラブ事情に
通じているので、怖がらずにいろいろ質問してみてください。
親切に教えてくれたり、案内してくれたりするはずです。 
現にご婦人ふたりで食事してお酒が入ってからエムズに来られた方で、
「とても親切に案内してもらいました」と喜んでいらした方が
いらっしゃいました。

 昨日残念だったこと。
2ndステージの途中、私が歌っているときに入って来られた
お若いカップル、数名のお客様のいるエムズの店内を見回して、
そそくさと出て行ってしまわれました。
五味さんが急いで追いかけましたが「またにします」
ということで・・・・
 深夜に看板を上げに行った私に、馴染みのポーターのSさんが話しかけました。
S「ママ、若い連中が行っただろ?」
私「ええ、でも歌っていたのでお話できなくて、すぐ出て行かれました。」
S「そうなんだよ。とても敷居が高くって入れません、って
帰っちゃったんだよ。
そんなことないよって言ったんだけど・・・」
私「座っていたお客様たちが皆おじさんに見えたのかな?
20代の人もいたのに
S「自分たちだってすぐオジサンになるんだから、
遠慮しなくっていいのにねえ

 ・・・イヤ、あの、それじゃあフォローにならないっていうか・・・


Get Out And Get Under The Moon(月光価千金)

2008年06月22日 | 生ジャズ

夜中にひとりぼっちで寂しいときは
帽子を片手に部屋を飛び出し
月の光を浴びに行こう

銀色に輝く光の下にいると
すぐに気分が良くなるよ
だからね 帽子をつかんで部屋を出て
月の光を浴びに行こうよ

ほら 満天の星がキレイだよ
恋人の瞳みたいでしょ?
6月の夜のロマンチックな気分になれるよ

夜中に寂しくてヘンになりそうなときはね
帽子を片手に部屋を出て 
月の光を浴びに行こうよ


 「6月の夜」と「月光」と「ロマンチック」は
一対(一組)になっているのです。

6月というと・・・

2008年06月19日 | 季節

 日本的感覚で言うと、暑い季節に向かってのいろいろな変化
(ファッションとか紫陽花とか)を楽しむ、とか、
冬服を仕舞って夏服を着たのに、また肌寒くなって困った、とか、
毎日ムシムシしてイヤだ、とか、エアコンを入れると冷えるとか、
人事異動があるかもしれない、とか、株主総会がある、とか・・・
だんだん脱線しました。
 とにかく、気候は不安定で仕事も情緒も落ち着かない、と
言っている方々も多い今日この頃。

 ところがアメリカン・スタンダードの歌詞的に言うと
'June Night'であり、
'月光価千金'であり、
'Moonlight Serenade'なワケです。(どんなワケ?)
(ブログ内を検索してください

 つまり、一年でもいちばん、花々が咲き乱れて月の光が美しい、
ろまんちっくな状況の設定にピッタリの季節らしいのです。
まあ、これは緯度の高い、空気のカラリとした国の「初夏」なのですね。
 
 ついでに、なぜに『June Bride』なのか・・・
神々の王、Jupiterの奥さんであるJunoという女神が
結婚を司るところから、彼女の名前のついた6月が、いちばん
祝福されているということになっているようですね。(受け売り
 それで気候が良ければ「鬼に金棒」(なんか不適当?)
夢の国のような花園や果樹園での挙式、なんてのも十分可能な
セッティングのはず。
 でも日本の場合は、どちらかというと雨の中、
傘を差した花嫁花婿と晴れ着のすそを端折った親族・友達連中が
物理的にはとても爽快ではないんだけれども、なんだか
みんなでロマンチックを共有できた気分を楽しむ風情。


 書いていて気がつきました。日本人って天候のあいさつをするときに
不平不満みたいにマイナスを言うことが多いですよね。
「何時までも暑くて(寒くて)」とか、「また雨ですね」とか、
「蒸し暑くてイヤですね」とか・・・
でも、それはもともとは、自分の不満ではなくて、
「こんな状況なのに来ていただいて」とか、
相手の健康を気遣う、というようなところからきているもので、
日本民族の良い気質のひとつなのだと思っています。


イエローカード?

2008年06月17日 | ステージから

 進駐軍で御馴染みの、大御所河辺浩市さんが
トロンボーンを持って遊びに来てくださいました。
河辺「何しろ練習しないとね。唇が硬くなっちゃうんですよ。」
ニコニコと
'Stars Fell On Alabama''Once In A While'
'Sleepy Time Gal''I Cover The Waterfront'
'As Time Goes By''Tea For Two'.......etc.etc....

一同うっとりのナンバーを聴かせて下さっている最中に、
何だか違うメロディーが・・・

私「???どなたかの何かが鳴っていますが・・・」
でも、方角はステージからです。顔を見合わせる客席。
ベースを弾きながら満面笑っているジャンボさんを見て
五味「あの笑顔はジャンボさんですね
う~~ん,河辺さんはお持ちでないはずだし・・・
 ステージが終わって
私「ジャンボなの?
J[チガウチガウ、オレじゃない!
一同再び顔を見合わせる。
 ポケットからケイタイを取り出す洋さん。
洋「あ、オレだ
一同ガックリ
J「でも、曲に溶け込んでましたよね
そんなフォローあり?
洋「着信音の設定が良かったな(満足げ)
もしもし・・・・お願いしますよ~

わがままなリクエスト

2008年06月13日 | バーカウンター

 ステージも佳境に差しかかる頃、カウンターにて
客「おなか空いたなあ。焼きおにぎりちょうだい
申し訳ございません。エムズにはフードをお出しする
設備がないのです。
客「お願い~ 味噌を塗ってこんがり焼いたヤツ
私「じゃあ、五味さんに頼んで”焼きおにぎり”という
名前のカクテルを作ってもらいましょう!
客「ええ~~!?
五味「(マジで)味噌はムリですね
・・・・醤油ならイケるのか?



ホメられたがり?だけど・・・

2008年06月10日 | たまには言わせて

 音楽を仕事にしている人間は、根本的に
「人前に出たがり」で、「ホメられたがり」なところがあります。
(もちろん、完全な芸術家肌の天才は別です)
ですから、賞賛の言葉や、「楽しませてくれてありがとう」と言う意味の
感謝の言葉はとてもありがたく、うれしいものです。
 でもね、ちょっと待ってください。ホメているつもりで声をかけて
イヤがられても心外でしょ?


「ステキ!」「スゴい!」「カッコイイ」「楽しい」
これらはとてもうれしいホメ言葉です。
 それに対して、
「完璧!」「OK!」などというのは、如何なものでしょうか?
声をかけている方々は、それぞれ気持ちよく酔っていらっしゃるかもしれないし、
意味合いは同じおつもりなのかもしれません。
でも、まるで審査員のように、演奏家を評価して「よろしい」
というニュアンスはいただけません。 なぜなら、
プロのミュージシャンは、オーディエンスよりも専門家なのです。
自分のやっている曲そのものや、自分の力量や出来栄えについては、
聴いていらっしゃる方々よりもよくわかっているわけです。(まれに例外あり)
「OK出されてもな~~」という釈然としない気分が漂って、
ステージ上は『苦笑』という感じになることもあり。


 余談ですが、先日私に、あるシブい曲のリクエストを出されて
私が歌っている間におもむろに自作の歌詞カードを取り出し
丁寧に見ながら聴き入って、終わったとき
「ミキちゃん、バッチリだよ!」とVサインを出して
くださった方が・・・。
当たり前です!プンプン!
 もちろん、これはシャレで、その方も趣味でその曲をお歌いになる
からだったのですが。 それに、2箇所間違えたんだけど、
気づいてないし。ナイショだよ。