江戸前ネギ巻き寿司

オタク一匹の日常を綴る。
※各種作品のネタバレを含みます。
※最近は多肉植物・サボテンの観察日記的な要素も。

硫黄島からの手紙。

2006年12月14日 23時44分34秒 | Weblog
 ども、ちょっと遠出をしてきた所為でグッタリしている江戸です。しかも、あまり時間も無いので、今日は文章のみで失礼。

 
 え~、本日は両親が「何か映画を観たい」というので、一緒に『硫黄島からの手紙』を観てきました。このチョイスは私の希望。最近、NHKで「硫黄島戦」の特集番組を観たり、フジテレビのドラマを観たりして興味があったので。

 で、感想なのですが、端的に言うと「酷い」の一言に尽きますね。いや、「作品の出来が」という意味ではなく、戦争の凄惨な描写が……という意味で。もう地獄絵図ですよ。特に中盤での集団自決のシーンは本気で気分が悪くなるほど悲惨。
 また、これほどの地獄がたった数十年前に繰り広げられていたという事実にも戦慄を禁じ得ません。そんな何百年も前の事ではないから、また同じような状況に日本が陥るのではないか……というような、漠然とした不安感を感じるのですよね。人間の本質なんて、そんな短い時間で変わる物ではないですから……。
 
 ともかく、この映画はかなり後味が悪い作品であることは間違いありませんし(まあ、戦争映画はそれでいいとは思いますが)、万人向けだとは言い難い作品なのかも知れません。
 しかし、それほどまでに凄惨な内容だからこそ、自分たちがいかに恵まれた環境に生きているのか、それを実感できます。その点だけでも、この映画を観る価値があるのではないでしょうか。

 また、私の親族にも先の大戦で戦没なされた方がいるのですが、私が生まれる何十年も前に亡くなられた方ですし、もちろん顔も写真でしか見た事がなかったので、まるで赤の他人であるような感覚でその人の事を認識していました。しかし、この『硫黄島からの手紙』を観て、「身内にもあのような地獄で戦い、そして亡くなった人がいたのだ」と思うと、もう悲しくて悲しくて。今更だけど心から哀悼の意を捧げたい。
 このように、多くの人がこの映画を観て、戦没者の方々を悼む気持ちを持ってくれるのなら、それは大きな意義があるのではないかと思います。しかし、日本人にそう思わせる作品を、かつての敵国だったアメリカの人間が作ったという事実が一番凄いやね……。


 じゃ、今日はここまで。
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