真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館
ピンク映画は観ただけ全部感想を書く、ひたすらに虚空を撃ち続ける無為。
 



 「教師みさお 舐めてあげる」(2001/製作:関根プロダクション/提供:オーピー映画/監督:関根和美/脚本:寺嶋亮・関根和美/撮影:小山田勝治/照明:野口素胖/音楽:ザ・リハビリテーションズ/助監督:寺嶋亮/監督助手:林真由美/出演:佐々木麻由子・手塚美紗・中村拓・岡田謙一郎・小林三三男、他)。
 能力はあるのに真面目に取り組まない問題児・真治(中村)の補習に操(佐々木)は向かふが、教室には誰も居ない。風に当たりながらタバコを吹かしてゐた真治を捕まへて無理矢理補習を始めるものの、操との教室内でのセクロスの妄想にうつゝを抜かす真治は、全く熱が入らない。操が帰宅すると、同居する労務者の父親・拓郎(岡田)が先に戻つてゐた。だが実は、拓郎は操の父親などではなかつた。刑事の拓郎が張り込みをしてゐるところに、「お父ちやん」と操から声をかけられ、そのまま強引に一緒に暮らしてゐたものだつた。
 メンヘルを遥か斜め上に通り越した謎の女教師と、連続猟奇殺人事件を捜査中の刑事との奇妙な同居生活。に、不良生徒が美しい年上の女教師に焦がす激しい熱情を絡めた物語は、実は案外完成度は高いのだが。プロットに凝り過ぎて六十分のピンクでは尺が些か不足してゐる上に、撮影:小山田勝治といふのが全くの嘘のやうな、柳田(友貴)大先生によるものを思はせる薄つぺらいあつけらかんとした画作りと、淫らに時制を混乱させる妄想と回想パートの無茶苦茶な挿入の比重とが、狙つたセンの成就を妨げてしまつてゐる残念な一作。
 手塚美紗は、操に夢中でちつとも自分の方を振り向いて呉れない真治に、強引な嫉妬の炎を燃やす愛。さうは見えないのだが噛み合はせが悪いかのやうな妙な台詞回しは気になるが、キュッと纏まつた勝気気味な容姿と、意外なトランジスタ・グラマぶりは大いに魅力的ではある。小林三三男は、ワン・シーンだけ登場して拓郎のことを何かと気にかける、後輩にしてキャリア組の上司・安西。
 徒な結末のスラッシャーは、その後中村拓に引き継がれ余計な結実を果たす。と、いふのは全くの放談である。     >なら書くな
 その他学内要員で、もう二名ばかりクレジットされる。


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