僕達は、待っていたんだ。
というわけで全人類が待ち望んでいた「RRR」マサラ上映、公開から1ヶ月もしないうちにマサラ上映決定したのはもちろん我らがサンサン劇場! 判断が早い! 鱗滝さんもびっくり!!
最近はコロナの影響もあって遠征組の皆さんがなかなか行けない状況が続いていることもあってか、マサラ上映のチケットも売れ行きは緩やかといった感じでしたが、今回のRRRマサラはモノがモノだけに久々の1分完売となっていました。
そう、マサラ上映はチケットを取る段階からすでに始まっているのです!
なんとかチケットは入手できたので、当日のためにいろいろ準備していよいよ当日!
1時間ほど前に塚口に到着。そして恒例の待合室はもうなんか完全にこれから映画を見ますという状態ではありません。なんなんだよその大量の荷物は。
どう考えても映画を見るのには必要ないはずの荷物を持ってる人が山ほどいるこの光景は、まいどまいど笑えてしまいます。何も知らない人が見たら異様の一言だよなこの光景……。
開場前の段階ですでに場の熱気がビンビン伝わってくる中、こんなものが配られてきました。
劇場での特典配布……ではなくてお客さんからの配布です。塚口の福利厚生の充実度ははっきり言って異常。劇場が劇場なら客も客ですよ。
そんな感じで改めて違法性のある薬物の使用すら疑われる塚口の異常性に生まれたての子鹿のように震えているうちに開場時間に。
恒例の上映前のスクリーンはこんな感じ。
すでに場内の熱気は外の寒さを押しのけるレベルに達しています。アタシ今体温何度あるのかなーッ!?
とか言ってるうちに徐々に席が埋まっていきます。やっぱみんな荷物多いって。席につくのも一苦労って感じです。
そして戸村支配人の登壇と同時に会場のボルテージが絶頂に!
華麗な?ナートゥダンスの裏に白鳥がもがくが如き血の滲む努力を、わたくし確かに見て取りました。多分鉄下駄とか履いて練習したんだろうな。映画化決定。
マサラ上映の恒例として、前説のときに戸村支配人が「今回マサラ上映初参加の人いますか?」と聞くんですが、今回も結構な数のマサラ初参加の方がいらっしゃいました。
ようこそ塚口へ! あなたはもう戻れないよぉ……? 塚口の「味」を覚えたらもう普通の映画館じゃ満足できないカラダになるよぉ……?(ネットリ)
そして場内の明かりが落ち、いよいよ上映開始!
マサラ上映の楽しみはいろいろありますが、毎回全興連のコロナウイルス注意喚起動画と映画泥棒ですでにクラッカーとタンバリンが鳴りまくりで初参加の人が思わず笑ってしまうのが好き。
あと、前説の際に戸村支配人から「顔出しNGの人は手を挙げてください!」という確認があるんですが、毎回安定のゼロ。というかこの状況下で冷静な判断が下せるわけがないんですが。冷静さを失わせといて決断を迫るとか詐欺の手口じゃないのかこれ。
とにかく満を持して、3時間があっという間に過ぎゆく「RRR」上映開始ッッッ!!!
今までさまざまな映画をマサラ上映してきた塚口サンサン劇場ですが、本作は実にマサラ向きの作品だと言えるでしょう。
なぜなら、主人公二人の「色」がはっきり分かれているから。
ラーマは炎の赤。ビームは水の青。
つまり、ラーマの見せ場には赤の、ビームの見せ場には青の紙吹雪が舞い上がる!
これまで書いてきたマサラ上映のレポで何度も書いてきたことですが、塚口のマサラ上映はただの応援上映ではありません。観客が映画の一部を担うのです。
しかるに今回のマサラ上映では、舞い上がる赤と青の紙吹雪はまさに目の前のスクリーンから吹き出してきた炎と水。そう、塚口のマサラ上映は第四の壁を飛び越える!
もちろん鳴り物も素晴らしい。今回は無発声マサラ上映ということで発声はありませんが、それを補ってあまりある拍手、クラッカー、タンバリン、火薬銃が鳴り響きます。
もちろん声を出せるマサラ上映が「完全版」と言えるでしょうけど、この無発声マサラ上映にしかない良さがあります。
それは、タンバリンやハンドベルといった楽器の音に感情を乗せられること。
ただ単に大きな音を鳴らすのではなく、劇伴に沿うように、あるいは効果音に合わせて、そしてスクリーンに映る人々の感情に合わせて楽器を鳴らすのがこれまた楽しく、そして美しい。
前回の「トップガンマーヴェリック」マサラ上映の時から火薬銃に加えてハンドベルを導入してみたんですが、これがやってみるとなかなか難しく、しかし楽しい。
最初は左手にハンドベル、右手に火薬銃でやってたんですが、いざやってみるとかなり腕が疲れるので結局右手にしました。二刀流を扱うにはまだまだ膂力が足りないということでしょう。塚口のマサラ上映に着いていくには体も鍛えて「KICK BACK」のMVの米津玄師みたいにならねば。
そして今回のマサラ上映で誰もが楽しみにしていた例のアレこと「ナートゥ」ダンスバトル!!
ルールはひとつ! 最後まで踊っていた者が勝者だ!
今回は「ナートゥ」とエンドロールに限ってはスタンディング解禁というか強制というレギュレーションになっており、映画館で踊りまくり。あつもりおどりまくり。
今回参加した人全員が楽しみにしていた「ナートゥ」ダンスバトルスタンディングの感想ですが、なんというか、その、アレですよ。明らかに脳の刺激を与えてはいけない部位を百叩きにされてる感じで、ヤバいヤバいあーなんか七色に輝く山脈が見えてきましたよ?
などと涅槃の境地に片足どころか肩まで浸かって百数えてそうになりながらダンスバトルは終了。
でも物語はもうちっとだけ続くんじゃ。こんだけ盛り上がっといてまだ続くとか変身をあと2回残してるフリーザ様かよ。
そこからはもう急転直下というのも生易しい怒涛の展開で、紙吹雪とクラッカーが止まりません。
「息をもつかせぬ」とは言いますが、本当に呼吸するヒマすらロクにない展開でなんかもう酸欠になってきたんですけど。あとなんかもうスクリーンと現実世界の境界がだんだん曖昧になってきたんですけど。ここはどこ? 魔界?
などとだんだん正常な認識が失われつつあるところで止めのエンドロールですよ。あのエンドロールでスタンディングという状況下で正気を保てる者がいるだろうか。いやいない。(反語)
開放感ですよね。中盤から終盤にかけてのラーマとビームのすれ違いや葛藤という重く苦しい展開からの、悪の居城大爆発からのあのエンドロールは徹夜明けのハイテンションにも似た開放感を味わえます。そこにさらにマサラ上映でスタンディングも加わろうものなら、そこにはもはや宗教的法悦すら感じられるというものですよ。(ガンギマリ顔)
そして最高だったのが、エンドロール中どころか作中で最高に盛り上がって思わず歓声が上がってしまったシーンが、エンドロールのラージャマウリ監督登場シーンだったのが最高で最高でした。
さもありなん。
そんな感じで最初から最後までとんでもない盛り上がりのマサラ上映でした。どれだけすごかったかというと上映後には紙吹雪で埋もれて通路の階段部分が判別できなくなっていたといえばその凄まじさが伝わるでしょうか。
床とかもう社長室の絨毯みたいにフッカフカでしたからね。寝転がれるレベル。
そこからこれまた恒例のお掃除タイム。あれだけ紙吹雪まみれだったフロアがあっという間にきれいになっていくこの光景もマサラ上映の醍醐味と言えるでしょう。
それにくわえてこのお掃除タイム、「同じ作品、同じ映画館を愛する名も知らぬ人々との共同作業」でイベント上映が締められるというのがいいんだよな。
そんな余韻に浸りながら、塚口史上最高の盛り上がりと濃度の「RRR」マサラ上映は幕を閉じ……ません!
すでに12月には2回めのマサラ上映が予定されており、さらには犬王マサラ上映でついに発声解禁ということで、俺達の戦いはこれからだ!! 塚口サンサン劇場の次回上映にご期待ください! 俺たちはまだ登り始めたばかりだからな……この果てしなく長いサンサン坂をよ……。