風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

第三十三回 四国こんぴら歌舞伎大芝居 @金丸座(4月14日)

2017年04月24日 20時56分43秒 | 歌舞伎




常々一度は行きたいと思っていた四国こんぴら歌舞伎
今年の座頭は15年ぶり3回目のご出演のニザさま 行くなら今!
というわけで、松山→琴平→高松の旅程で春の四国に行ってまいりました
旅行記はに書いたので、ここでは観劇(第二部)の感想を。

楽しいだろうな~とは思っていたけれど、想像していた以上に、行ってよかったです!
江戸時代の芝居小屋で歌舞伎を観たのは初めてでしたが、色んなところで歌舞伎の原点のようなものを肌で感じることができました。
・・・って今知りましたが、金丸座って日本に現存する最古の、そして唯一の江戸時代の芝居小屋だったんですね(1835年築)。そうなのかぁ。100年後も200年後も残っていってほしいなぁ。

江戸時代の息吹をつなぐ芝居小屋の魅力とは

【芦屋道満大内鑑(葛の葉)】
これはずっと観てみたいと思っていた演目なので、今回観られて嬉しかったです。お話の雰囲気も、この小屋のサイズに合っていたように感じられました。
今回の旅行、色々と忙しくてニザさま以外の配役をチェックしていなかったので、始まる直前まで葛の葉は孝太郎さんがされるものとなぜか思い込んでおりました(^_^;)
雀右衛門さんのキチュネ、古風な雰囲気と、可愛らしさと、ほろりとする切なさと品があって、とってもよかった。
最後は、スッポン(人力で動かしてるんですって)から登場した葛の葉が信太の森に向かう花道の道行で幕。本火の蝋燭がこの小屋の薄ぼんやりとした暗さによく似合っていました。
柵(しがらみ)は竹三郎さん。相変わらずビックリするほどお若い(若返っていらっしゃる!?)。背筋が伸びていて、口跡もハキハキされていて、驚きました。
幕間に私が友人と「雀右衛門さんのキツネ可愛かったねぇ~」と話していたら、左隣のおば様が「あれはキツネですか?」と。「ネコかキツネかどっちかなあと思ってて。(ご主人に向かって)あなた!やっぱりキツネですって!」と(^_^)

~25分間の幕間~

お手洗いは男女共用ですが清潔なトイレがお土産売り場の裏手にありました。

【口上】
右隣のお席は地元のご家族で(でも歌舞伎はお好きで歌舞伎座にも行ったことがあるそうで、息子さんは大向こうをかけておられました)、そのお母さんが面白かった。口上で役者さん達が言う「お願い申し上げ奉りまするぅ~」(だっけ?)を毎回一緒に言うの^^。次の身替座禅でも山の神が登場する場面で「きたきたきた・・・笑」と無邪気に笑っておられたり。歌舞伎ってこういう楽しみ方がやっぱりいいねえ。大劇場じゃなく芝居小屋が似合う。歌舞伎座だと気になる私語が、ここでは全然気にならない。それが当たり前に感じられて。都会のマンションの中では気になる虫の存在が、田舎の森の中では気にならない感覚と同じ。なのに歌舞伎座と違って、大事な場面で私語をする客はいなくて。やっぱり歌舞伎座は歌舞伎を観るには大きすぎるのだなぁ、と改めて。。もっともワタクシは後舟席で足も伸ばせて超快適だったので、こんなことを思える余裕もあったのかもですが^^;。
仁左衛門さんの口上は先代雀右衛門さんのハーレーダビッドソン。私は行かなかったけどたぶん歌舞伎座のときと同じですかね笑。
そして配役をチェックしていなかったので、こんぴらに松緑がいてビックリしました 口上では客席からすごく沢山の拍手をもらっていました

~まさかの再びの25分間の幕間~

東西の窓が開くと風が入ってきて気持ちいい~。やっぱりこういう風通しのいい小屋はいいよねえ。平成中村座、本格的に木造で作って常設にしてくれないかなあ。
そういえばこの金丸座、公演をやっていない時期は舞台見学ができるそうですね。見てみたいなぁ。でもやっぱりお芝居も見たいし、うーむ。

【身替座禅】
仁左衛門さんの右京は昨年歌舞伎座で観ていて大好きなのだけれど、金丸座で観た今回の方が更に感動しました。
ていうか何!あの後半のほろ酔い朝帰り花道ニザさまのあり得ないレベルの美しさは・・・!はんなり(←ほんのりにあらず)薫る色気と、品のよさ。「あ、この人花子ちゃんとヤってきたんだな」とはっきりわかる濃密レベルな色気なのに(こんなにはっきり“そう”とわかった花道は初めてであった。そしてここまで色気見せるニザさん久しぶりに見た)、ちゃんと品があるところがニザさまならではだよねぇ。
ていうかこれほど強烈な印象に残るお姿が私の記憶になかったのは何故かしら?と思ったら、歌舞伎座の幕見席からは花道は七三以降しか見えていなかったのでありました。まさかその手前でこんな至芸が披露されていたとは・・・。
そんなニザ様の右京が、木のぬくもりと長い歴史が沁み込んだ芝居小屋に恐ろしいほど合っていて・・・・・。美しい芝居小屋に、美しいニザさま。満開の桜のこんぴらに、ふんわり春風背負ってる華やかなニザさま。ああもう、なにもかもがパーフェクト
花子ちゃんなニザさまと右京なニザさまの両方を楽しめるのも、この演目の嬉しいところですよネ。

彌十郎さんの玉の井は恐妻なだけじゃない可愛い系で、吉右衛門さんタイプでありました。私はこのタイプの玉の井が好きなので嬉しかったです。ダンナさんをとっても愛しちゃってる 山の神。だから焼きもちも焼いちゃう。そりゃあねぇ、こんな素敵なダンナさんならそうなるよねぇ。わかるわぁ
こういう玉の井だと、なんだかんだ言ってちゃんと山の神のところに戻ってくる右京が微笑ましく感じられて、結局仲良し夫婦なのよネ、と気持ちよく観られます。
仁左衛門さんも彌十郎さんも品のあるお芝居で、とても好みな身替座禅でした。

太郎冠者は私は又五郎さんがすんごく好きなのだけれど、松緑も力みのない自然な感じが意外と悪くなく。もうちょっと可笑しみ?愛嬌?があるとよかったかもですが、でも松緑をここで観られると思っていなかったので、お得な気分でした笑。
ただ彌十郎さんも松緑も、衾かぶってぶんぶんってするYesとNoがちょっとわかりにくかったような(あと衾から顔が見えてしまいそうな感じだった)。

江戸時代からある芝居小屋、金丸座で観る四国こんぴら歌舞伎。思っていた以上の素晴らしさ、楽しさで、またいつかぜひ来たいです

中村雀右衛門(芝雀改め)、片岡仁左衛門、笑顔咲く春の風物詩『こんぴら歌舞伎大芝居』製作発表
「江戸時代の芝居小屋の姿を残す金丸座にいると、楽屋で裏山の鶯の声を聞いたり、舞台に立っている時でも、私たちの先祖はこういうところでお芝居をさせていただいたんだなあと、歌舞伎の原点を改めて考えさせられます。頭ではわかっていても、体で感じられる場所は貴重」と仁左衛門さん。私も鶯の声を聞きましたよ^^

仁左衛門、雀右衛門が語る「四国こんぴら歌舞伎大芝居」
「四国こんぴら歌舞伎大芝居」初日の賑わい

※追悼 今宵はKANKURO 片岡孝夫(仁左衛門)

勘三郎さんと仁左衛門さんの、金丸座についてのトーク。仁左衛門さんが初めて金丸座に出演されたとき(1991年)のもの。このときは勘三郎さんが身替座禅をされたんですね。
勘三郎さん、「私の大好きな兄さん」って
この動画は帰宅してから(というかたった今)初めて観ましたが、金丸座については心から「そうそう!」と思うことばかり。それにしても勘三郎さんって本当に神経が鋭い人ですよねぇ。
























ジャンル:
ウェブログ
Comment   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 四国旅行その3 ~高松~ | TOP | 赤坂大歌舞伎 『夢幻恋双紙... »
最近の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 歌舞伎