犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

米下院慰安婦証言~検証編①

2007-02-18 00:40:17 | 慰安婦問題

 証言者は,オランダ人のヤーンラフオヘルンさんと韓国人のイ・ヨンス(李容洙)さん、キム・グンジャ(金君子)さん。

 いずれも
,「証言」は今回が初めてではない。今までいろいろなところで証言をしてきた人たちです。

 これまでこのブログで長々とご紹介してきたとおり,韓国は「売春共和国」です。そんな実態を日常的に見聞きしている者として,韓国の若い世代が日本の「従軍慰安婦」問題の追及に熱をあげているのを見ると,滑稽でしかたがない。
 米下院で証言を聞く人も,「まずは米国に進出してきた韓国人売春婦をなんとかしろ」と言いたくなるのではないでしょうか。

 ともかく,上記3人について,これまでの証言などを検証してみましょう。

 まずオランダ人のヤーンラフオヘルンさんは,秦郁彦『慰安婦と戦場の性』に出てくるジャンヌ・オフェルネさんと同一人物と思われます。

 同書に紹介されたオランダ政府報告書(1994年)によれば,戦時下のインドネシアでは15万人(うち女性2万人)が捕虜収容所,民間人抑留所に収容されました。当初,抑留所以外での居住も認められており,生活苦から売春する女性も少なくなく,白人経営の売春宿もあり,日本軍幹部や日本人の妾になった者もいたとのこと。こういうことまで,「政府報告書」に書いちゃうあたり,オランダはさすがです。

 戦局悪化後,全員が軍の抑留所に移された。軍担当者と慰安所の業者は慰安婦の募集を企図,抑留所を管理していた第16軍軍政監部は,強制しないこと,自由意思で応募したことを証する本人のサイン付き同意書を取るように指示していたが,違反する出先部隊があり,のちに「白馬事件」と呼ばれるスマラン慰安所の強制売春事件に発展しました。

 これは女性たちの告発により戦後のBC級法廷で裁かれたもの。1948年3月のオランダ軍事法廷は「考え得るもっとも悪質な」犯罪と判決,十数人(軍人5人,軍医2人,軍属1人,業者4人)に,死刑(1人)または懲役2~20年の有罪判決を出しました。裁判では慰安婦35人のうち25人の強制性を認定。

 
また,94年の政府報告書は,当時インドネシア各地の慰安所で働いていた200~300人の白人女性のうち,少なくとも65人を強制売春の犠牲者と認定しました。

 同書にあるオフェルネさんの証言は先の新聞記事より詳しく、

「44年の2月のある日、日本の軍人たちがトラックで来て、17歳以上の独身女性が整列させられ、検分して16人の少女が残された。悲鳴や泣き声のなかを連行され、売春宿に入れられた」

となっており
一読して軍の連行であることがわかる。

 
このケースは,日本の軍政監部の指示に背いた「戦争犯罪」であり,責任者は特定され,すでに軍事裁判で裁かれています。ただし,「上部の指示にしたがって」行ったのではなく,「指示に背いて」行ったものなので,日本軍の組織的犯罪とはいえない。日本政府が国家として謝罪すべきなのか疑問です。


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