ワールドカップの騒ぎにかき消されてあまり話題にならないようですが、ペルー中部で、4800年前の神殿とみられる遺構が、日本の専門家のグループによって発見されたという記事が出ていました。(朝日新聞・6月20日)
4800年前というと、世界史で教わった四大文明にもう一つが加わることになる壮大なロマンです。ペルーには、ナスカの地上絵、クスコの山上マチュピチュの空中都市と謎を秘めた遺構が多いのですが、新たにこの「シクラス遺跡」が加わりそうです。
私にとってのペルーは、ブラジル通いが始まった1981年当時、アメリカからの直行便は滅多になく、ほとんどがペルーのリマを経由してブラジルに入っていました。クスコもナスカも想い出の地です。
最近やはり、日本の学者によって、新しい地上絵の発見もあったと報じられています。
首都、リマから100キロ北、ということは、この国最古の都市遺跡、カラル遺跡(B.C約2600年)よりもリマ寄りです。
サッカーに夢中で見落とされた方のために、そして「後で」とゆっくり読まなかった自分のために、新聞からの抜粋を要約して記します。
” 中南米には、マヤ、アステカ、インカなどの古代文明の存在が知られているが、シクラス遺跡はそうした文明をはるかに遡る。
「エジプトやメソポタミアなど四大文明と並ぶ文明圏が、同時期に南半球にも存在した可能性」を示す。(稲村哲也・愛知県大教授)
ペルーでは従来、B.C2500年ごろからアンデス山脈の高地にピラミッド型の神殿が作られ始めたとみられてきたが、海岸部にも古代文明の存在が判明した。高さ30mを超す神殿とみられるピラミッドが並び、布、笛、土偶、いけにえとみえる男性の人骨が発見されている。
シクラスとカラルは、どちらも土器や文字がみつかっていない。建築にシクラを使うなどの方法が一致しており、ほぼ同時期に同じ文化圏が周辺にあったことが推測される。”
調査チームによると、山頂付近の盗掘者による4mx8mの竪穴から発見された内部の調査から、シクラや木炭片、繊維片などが見つかり、複雑な工法で建築が繰り返されていることなどから、宗教的な祭祀の施設の可能性が高いとされています。
今後の調査、研究で解明されると期待を持って、悠久の時をさかのぼる壮大なロマンにわくわくしています。
(註)シクラとは、アシを袋状に編んで小石を詰めた古代の築造補強材
朝日新聞より
マチュピチュの遺跡
ナスカの地上絵
写真は旅行社の古いパンフレットより
4800年前というと、世界史で教わった四大文明にもう一つが加わることになる壮大なロマンです。ペルーには、ナスカの地上絵、クスコの山上マチュピチュの空中都市と謎を秘めた遺構が多いのですが、新たにこの「シクラス遺跡」が加わりそうです。
私にとってのペルーは、ブラジル通いが始まった1981年当時、アメリカからの直行便は滅多になく、ほとんどがペルーのリマを経由してブラジルに入っていました。クスコもナスカも想い出の地です。
最近やはり、日本の学者によって、新しい地上絵の発見もあったと報じられています。
首都、リマから100キロ北、ということは、この国最古の都市遺跡、カラル遺跡(B.C約2600年)よりもリマ寄りです。
サッカーに夢中で見落とされた方のために、そして「後で」とゆっくり読まなかった自分のために、新聞からの抜粋を要約して記します。
” 中南米には、マヤ、アステカ、インカなどの古代文明の存在が知られているが、シクラス遺跡はそうした文明をはるかに遡る。
「エジプトやメソポタミアなど四大文明と並ぶ文明圏が、同時期に南半球にも存在した可能性」を示す。(稲村哲也・愛知県大教授)
ペルーでは従来、B.C2500年ごろからアンデス山脈の高地にピラミッド型の神殿が作られ始めたとみられてきたが、海岸部にも古代文明の存在が判明した。高さ30mを超す神殿とみられるピラミッドが並び、布、笛、土偶、いけにえとみえる男性の人骨が発見されている。
シクラスとカラルは、どちらも土器や文字がみつかっていない。建築にシクラを使うなどの方法が一致しており、ほぼ同時期に同じ文化圏が周辺にあったことが推測される。”
調査チームによると、山頂付近の盗掘者による4mx8mの竪穴から発見された内部の調査から、シクラや木炭片、繊維片などが見つかり、複雑な工法で建築が繰り返されていることなどから、宗教的な祭祀の施設の可能性が高いとされています。
今後の調査、研究で解明されると期待を持って、悠久の時をさかのぼる壮大なロマンにわくわくしています。
(註)シクラとは、アシを袋状に編んで小石を詰めた古代の築造補強材
朝日新聞より
写真は旅行社の古いパンフレットより