LUNACY

cygnus' blog

"his"

2020-01-26 19:17:00 | 映画_2013-
メ~テレのドラマ版(少年期)の後日談(青年期)という形。キャスティングは主役ふたりについて、どことなく似ている雰囲気や容貌の男子を選んだというところかな(迅:草川直弥→宮沢氷魚, 渚:倉悠貴→藤原季節)。

今泉力哉監督。

日本版「チョコレートドーナツ」(パクリ)という批判も目にはしていました。
また、僕は、90年代なかばのゲイブームの渦中に上京して、橋口亮輔監督の一連の作品に触れてきたワケです。予告編ほか事前情報から、2002年「ハッシュ!」から18年経ってコレ?感は、観る前は拭えなかったのです。
モチロン、そこには、ストレート(だよね?)の監督が制作したこと(positive)とか、それだけ日本の社会の後進性が改善されてないことの反映でもあること(negative)とかへの想いはあるのです。
しかし、結局、各キャラクターや場面に感情移入してしまいながら、観てしまった感じです...(苦笑)。

僕にとっては、東京という都会に出てきて大人数の在籍者がいる大学に通ったという環境なしには、自分の同性愛(ないしその傾向)に気づくことはなかっただろうし、
マイノリティとして生きるにも、また、仲間を見つけるにも都会で生きる・暮らす方が、自分にとって理にかなっていた(という思いこみ?)があったので、
人に知られないように隠れるために地方で生きる・暮らすという設定(つまり逆の在り方)は、新鮮というか、それもありなのかという感じでした。

家裁の法廷で、いきなりああいう風に和解の方へということってあるのかな?(苦笑)
ただ、渚の性格(キャラクター設定)からあり得そう感ありましたね。
まぁ、監修の弁護士さんもいらっしゃったし、ツッコむのは無粋らね。

渚(藤原季節)の泣きシーンが多かったよね。感情表現大変だったんじゃないかな?
そして、渚のボルドー(というかマルーン?臙脂色?)のコート。あれ、欲しい!(笑)

小道具に使われている本が、ドラマ版も映画版も、ちょっとベタかもw。

それにしても、パイフオルガン職人とは、また、なかなか思いつかないものをフィーチャリングしたなぁと。

それから、宮沢氷魚。どこかで大きなポスターで見た気がしていたんだが、数年前のJR東日本"SKI SKI"だね。
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『楽園』

2020-01-26 14:50:23 | 映画_2013-
昨年、見そこねていた作品。
吉田修一の作品が原作。

佐藤浩市が出てくるし、なんか雰囲気が「ヘブンズストーリー」に似ているなあって、思ったら、
監督さんが同じ瀬々敬久さん。

いまの日本(に限らないかな)の社会がすごく反映されているなと思いました。社会の縮図に感じました。
相互不信の連鎖による悪循環。
曹洞宗の青山俊董老師の言葉を借りると、アンテナをもっと立てよと言われている気分。

ミステリーとしても、たのしめる作品だと思いました。

どうでもいいことだけれど、やはり、片岡礼子は、好きだわぁ(笑)。

綾野剛も、昔というかデビューしたてのころ(ロングヘアー時代)、別な映画で、ああいう感じのキャラクターの役があったよね。

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「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり」(原題"THE AERONAUTS")

2020-01-25 22:53:43 | 映画_2013-
ヒューマントラストシネマ有楽町

気象予報士として、外さずに観ておきたかった作品。

いまのゾンデ観測の魁ともいえる気球による観測で、気象の謎を解き明かそうとした学者の実話に基づいたストーリー。

気球乗りは見せ物だったんだというのが驚きでした。
もちろん命懸け。

迫力とパースペクティブの効いた映像を創り出している特撮・デジタル技術も凄いなと。
是非とも観るときは、映画館のスクリーンで観て欲しい映画。
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多磨全生園&国立ハンセン病資料館

2020-01-19 23:32:49 | 街・散歩・小旅行
2020.1.19(Sun)
見学に行って参りました。
以前から(今さらだけど、とくに河瀬直美「あん」を観てから)、一度、訪ねなくてはならないと思っていた場所。
ほぼ一通り園内を巡り歩いたはず。

悲劇的な場所に限って、記録だけ残って、草むらや更地になっていて、想像力を試されていると思いました。
何より、園内の木々にそれぞれ植えて育てた?人の名前の札がついているのが、胸を締め付けきました。
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「シュヴァルの理想宮 ある郵便配達夫の夢」

2020-01-19 23:17:55 | 映画_2013-
恵比寿ガーデンシネマ

この建築のことは、大学の一般教養で美術の授業を取っていたときに知った。
シュヴァル氏についてのエピソードも。
だから、本当に復習モードでした。
一度、実際に観てみたいものです。
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「氷上の王、ジョン・カリー」"The Ice King"

2020-01-12 20:58:37 | 映画_2013-
UPLINK吉祥寺
気になっていた作品が再ロードショーになったので観に行けました。

ジョン・カリーのドキュメンタリー。
かつ、同性愛者の人権映画にもなっているのかな。

このスケーターとカンパニーの業績はとんと知らなくて(恥)。
とにかく、優雅で美しいものを残したことがよくわかりました。
とくに、『牧神の午後』は、衝撃というか。あれ、ニジンスキーじゃないんだよな、と確かめてしまいそうな感覚。バレエじゃできない表現を実現しているのも、その通りだと思うのだけれど。
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田中美津「【新版】いのちの女たちへ とり乱しウーマン・リブ論」

2020-01-11 23:11:01 | 本・コミック
以前(相当前だけれど)、森岡正博先生がその著作の中で、この本を、哲学書として挙げて(推して)いた。
論理的に説明できないのだけれど、納得した。
田中美津さんは、言葉を持っていると痛感した。
つまり、自分自身のことを自分自身の言葉で語っているんだな、と。
翻って、僕は、自分自身のことを自分自身の言葉で語ってきたか。いや、ない。ちょっと愕然とした。

新版あとがきで、「むんむんとしたエネルギー」について言及されている。
確かに、巫女的資質と新左翼メンバーとの接触に触れられているけれども、
やはり、僕は、あの時代の日本社会が持っていた雰囲気としての熱さもあるのではないかと思った。

「わかってもらいたいと思うは乞食の心」。心にとめておこうか。
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"Sorry We Missed You"『家族を想うとき』

2020-01-04 18:38:58 | 映画_2013-
ケン・ローチ監督

ヒューマントラストシネマ有楽町

"Sorry We Missed You"というのは、字面の家族を想うという意味と、御不在連絡票の意味。映画を観ていればわかりますが。

ケン・ローチの前作と違って、ラストの終わり方が違いますね。
とにかく、この世は理不尽な「だったらどうすりゃいいんだよ!」の、重ね。
程度と状況の差こそあれ、どの国でも誰もが抱える問題ということか。
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