刀語 第六話 双刀・鎚(ソウトウ・カナヅチ) (講談社BOX) 価格:¥ 1,155(税込) 発売日:2007-06-05 |
七花の初の敗北があったにも関わらず、展開としては「溜め」の印象が強い巻。むしろ七実の強さばかりを引き立てた感じだが、次巻で勝つと断言しているだけにどう納得させてくれるのか期待と不安がない交ぜになっている。
錆白兵の時は強い強いと言葉では語っていたが、実際の戦闘はおろか、誰それに勝利したという実績すら与えられていなかった。従って、あんな描写をとっても許された。
七実は4巻で既にその強さを描き、この6巻でも七花よりも圧倒的な才能を持っていることを読者に見せ付けている。この二人の対決は、結果は決まっていても、それを納得させられるかが、このシリーズ全体を通して重要な鍵となる。ここで納得できなければ、読み続けることは苦痛となるだろう。
後半折り返しの7巻がいかに大切か。この6巻はその前振りのようなものだった。(☆☆☆☆)
これまでに読んだ西尾維新の本の感想。(☆は評価/最大☆10個)
『クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い』(☆☆☆☆☆)
『新本格魔法少女りすか』(☆☆☆☆☆☆)
『新本格魔法少女 りすか2』(☆☆☆☆)
『クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識』(☆)
『クビツリハイスクール―戯言遣いの弟子』(☆☆☆☆☆)
『サイコロジカル〈上〉兎吊木垓輔の戯言殺し』(☆☆☆)
『サイコロジカル〈下〉曳かれ者の小唄』(☆☆☆)
『ヒトクイマジカル―殺戮奇術の匂宮兄妹』(☆☆)
『ネコソギラジカル(上) 十三階段』(☆☆)
『ネコソギラジカル(中) 赤き征裁VS.橙なる種』(☆☆)
『ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い』(☆)
『新本格魔法少女りすか3』(☆☆)
『零崎双識の人間試験』(☆☆☆☆)
『零崎軋識の人間ノック』(☆)
『化物語(上)』(☆☆☆☆☆)
『化物語(下)』(☆☆☆☆☆☆)
『刀語 第一話 絶刀・鉋』(☆☆☆)
『刀語 第二話 斬刀・鈍』(☆☆☆☆)
『刀語 第三話 千刀・ツルギ』(☆☆)
『刀語 第四話 薄刀・針』(☆☆☆☆☆)
『刀語 第五話 賊刀・鎧』(☆☆☆)