![]() | 彩雲国物語 黎明に琥珀はきらめく (角川ビーンズ文庫) 価格:¥ 500(税込) 発売日:2008-05-01 |
長編としては13作目。
楸瑛の問題がとりあえず一段落したら今度は絳攸。劉輝が信頼を寄せる二人が相次いで厳しい立場に置かれる。
『彩雲国物語―隣の百合は白』に収録された「地獄の沙汰も君次第」が本書と深く繋がっている。絳攸、黎深、百合姫の強い絆はそれがあってこそ。
シリアスな展開の中にも、秀麗が清涼剤として機能している。黎深に対して嫌われてるかも発言や、絳攸が目覚めた後のやり取りの妙は素晴らしい。
シリーズとしていよいよ佳境といった感じになってきた。数多い登場人物それぞれの想いが描かれながらも、依然として謎も秘められ、これからの展開が気になるばかり。執筆ペースは落ちているようだが、それも仕方ないと思わせる密度を維持している。既刊が残り2冊となり、追い付けそうなところまで来ただけに、リアルタイムに今後の展開をわくわくできそうで楽しみだ。
これまでに読んだ雪乃紗衣の本の感想。(☆は評価/最大☆10個)
『彩雲国物語―はじまりの風は紅く』(☆☆☆)
『彩雲国物語―黄金の約束』(☆☆☆☆)
『彩雲国物語―花は紫宮に咲く』(☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語―想いは遙かなる茶都へ』(☆☆☆☆)
『彩雲国物語 漆黒の月の宴』(☆☆☆☆)
『彩雲国物語 朱にまじわれば紅』(☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計』(☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語 心は藍よりも深く』(☆☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語 光降る碧の大地』(☆☆☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語 藍より出でて青』(☆☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語 紅梅は夜に香る』(☆☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語―緑風は刃のごとく』(☆☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語―青嵐にゆれる月草』(☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語―白虹は天をめざす』(☆☆☆☆☆☆)
『彩雲国物語―隣の百合は白』(☆☆☆☆☆)