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国語のおさらい:骨と暇

2021-07-15 06:29:49 | 日記
違和感がぬぐえない

 たまに日常会話でも使う言い回し。
特別難しい意味があるわけでもないのに、時に極々わずかな違和感を抱きます。
その言葉を口にした時に何かが脳を逆撫でした感じでしっくりこないのです。
それが何かが掴めないので、どうにも気になります。

 毎週木曜日は国語をおさらいしています。
今週は「骨身を惜しまず」の言い回し。
この言葉を口にした時に薄ぼんやりと抱く違和感の正体を探ります。

 先ずは意味のおさらいから。
<労力や面倒をいとわない。一心に働くさま。>(コトバンク より)
骨身は骨と肉のこと、つまり体や全身を表しています。
 骨身を使った言い回しは結構あるものです。
<骨身に応える、骨身に沁みる。どちらも心に強く感じるさまを表している。>
(goo辞書 より)
骨身に懲りる、骨身を尽くす、骨身に染まる、骨身を削る。
検索するとそんな言葉も出てきました。
 言葉の由来は<体を使うことを嫌がらない意味から、どんな苦労や面倒も嫌がら
ずに励むことを表すようになった。
骨惜しみせず、とも言う。>(ルーツでなるほど慣用句辞典 より)
 ざっとおさらいすると全て腑に落ちることばかり。
いったい何に違和感を持つのだろうか?

ついでにもうひとつ

 ふと思いいたりました。
混同しがちな似た表現が頭に浮かぶから違和感を抱くのだと。
その表現とは「寸暇を惜しむ」です。
 寸暇って惜しむものか惜しまないものか、どっちだったけ。
骨身を惜しまずがあるのなら、寸暇を惜しまずがあっても良いだろう。
そんな自問が違和感に繋がっていました。

 どちらが正しいかを尋ねた調査があるそうです。
<「寸暇を惜しまずの回答は57.2%。
寸暇を惜しむは28.1%。
圧倒的に寸暇を惜しまずが浸透している。>
 僅かな時間すら惜しんで物事に取り組むのが本来の意味なので正解は後者。
僅かな暇も惜しまないとなると無駄な時間を過ごすの意味になってしまうので、
前者は間違った使い方。
そう解説されていました。
 6割近くの人が間違っている理由としては<「苦労を厭わず」に類似した「骨身
を惜しまない」と混同したと思われる。>(引用はいずれも 日本語、どうでしょう? より)
 「骨身を惜しまず」を口にした時に頭の中に「寸暇を惜しまず」が浮かんで、
何やらモヤモヤしたのが違和感の正体でした。

 ついでにもうひとつ。
「骨身を惜しむ」はありかなしか?
気持が乗っているので面倒を厭わない時があれば、気落ちして何もしたくない時
だったあって当たり前です。
ならば骨身を惜しむもありそうですが。
 <苦労を嫌って何もしないを意味する「骨身を惜しむ」は現代の日本語では
ほとんど使われない。>(HiNative より)
 スッキリしました。
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