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健康長寿 めざしましょう

昭和のプロレス:ハサミと○○は使いよう

2018-11-30 06:29:54 | 日記
2流のチーム

 昭和の時代の新日本プロレスは凄まじい人気を誇っていました。
テレビ視聴率は毎週20%を超え、大会場はどこも札止め。
 でもそこに至るまでには当然苦難の時代がありました。
そんな不遇の時代に創立者のアントニオ猪木が最も頭を悩ませたのは、客を呼べる
人気外人レスラーの不在でした。

 毎週金曜日は「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」、当時のマット界を支えた
名脇役の活躍を振り返っています。
今週は「金髪のタッグ屋ハリウッド・ブロンドス」です。

 リーダーが185cm104kgのジェリー・ブラウン、パートナーが182
cm110kgのバディ・ロバーツ、二人合わせてハリウッド・ブロンドス(以下ハリブロ)。
派手なタイツにサングラス、金髪をなびかせたふたりは正直言って2流のタッグでした。
 1971年10月と74年1月に国際プロレスに登場。
来日の度に木村・杉山・草津のIWA世界タッグ選手権に挑戦しますが毎度敗退していました。

まさかの結果

 国プロで出番が無くなった頃、今度は新日本プロレスから声が掛かります。
当時の新日はNWA加盟を申請するも却下され、アメリカマットの大物を呼べずに
興行的に非常に苦しい状況でした。
全国的に名前が売れていた外人レスラーはタイガー・ジェット・シンただひとり。
 そんな新日にすれば、国プロ時代にテレビ中継で名前が売れたハリブロは魅力の
あるチームです。
しかし言ってみれば国プロのお古、ただ登場させたのでは沽券に関わります。
そこで猪木は策を凝らしました。
 いきなり国内で試合を組むのではなく、坂口と保持する北米タッグ選手権にロサンゼルス
で挑戦させたのでした。

 国プロで負け続きのチームですから、当然軽く一蹴すると日本のファンは予想します。
ところが結果は猪木が大流血の挙句に王座預かり。
 それを受けて75年9月にハリブロは新日に初登場します。
しかしこの時猪木は体調不良でシリーズを休みがちでした。
その為新チャンピオンを決める試合には小林が代打として出場します。
 ところが結果はまたもファンの予想を裏切り、何とハリブロが新チャンピオンになって
しまいました。
 これには新日ファンは混乱します。
もしかして猪木以下の新日勢は木村以下の国プロ勢よりも力が劣るのか?
いやいやそうじゃ無い、ハリブロが急速に力を付けて来たのだ、無理やりそう納得
しようと努めたのでした。

 俄然期待が高まった次の選手権試合には、復帰した猪木と坂口が臨みました。
10月2日大阪府立体育館に5400人のファンを集め、見事猪木組が王座を奪還します。
 他団体をお払い箱になった2流チームを使って、猪木は見事に視聴率を稼いで大会場
に客を呼び込みました。
してやったりの猪木はきっと心の中でこうつぶやいたでしょう。
「ハサミとハリブロは使いよう」


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ことわざ勉強会:「ほ」ではじまるのは

2018-11-29 06:38:21 | 日記
ふたつの読み方

 ある文字からはじまることわざを思い浮かべ、それにまつわる雑学を学ぶ
のが木曜日の勉強会。
今週選んだ文字は「ほ」でした。

 浮かんで来たのは「判官びいき」
不遇な身の上の人や弱い者に同情して、肩を持ったり応援したりする時に使います。
(語源由来辞典 より)
 日本人の気性を表していると言われる程になじみの深いことわざですが、対になる
物を探すとなるとこれは難しい。
教えて!gooで検索すると、「勝ち馬に乗る(強い者の側につく)」「権威主義
(権威を以て他を圧迫する態度や行動)」「茶坊主(権力者におもねる者)」
「駆け馬に鞭(強い者に更に力を添えて一層強くすること)」などがあげられています。
 しかしどれも微妙に意味がずれている感じで、ピタリとハマるものは見つかりません。

 答えが定まらないのは、読み方も同様です。
<「判官」の読みは通常は「はんがん」だが、伝説や歌舞伎では伝統的に「ほうがん」
と読まれている。>(goo辞書 より)
大抵の場合これと同様の説明がなされており、一般的には「ほうがんびいき」の読み
が定まっている様に思えます。
 ところが意外にも別の説を主張する大物の存在がありました。
ブログ「知のヴァーリトゥード」にこんな指摘が載っていました。
<三省堂の新解明国語辞典で「ほうがんびいき」と引くと「はんがんびいき」の老人語
と書かれている。>
早速現物を繰ると確かに老人語と明記されています。
しかも「はんがんびいき」には「第三者が弱者の立場に在るものに同情する気持ち」の
説明があります。
と言う事はこの辞典は「はんがんびいき」の主張です。

 答えが定まりませんが、結局のところ<ほうがんともはんがんとも読む>(語源由来辞典
 より)で落ち着くようです。
でも還暦過ぎのオヤジのたしなみとしては、ここは迷わずに「ほうがん」で行きたいものです。
その方が少しは利口そうに見えるじゃないですか。

日本人の性

 プロレスファンの私の場合、「ほうがん」と聞いて浮かぶのは、九郎判官源義経では
無くハルク・ホーガンです。
ご存知で無い方の為に説明するならば映画ロッキー3でロッキーと戦ったプロレスラー。
或いは第1回IWGP決勝戦で猪木を失神させて、一般紙も報じる事件を引き起こしたレスラー。
 ホーガンはこれらを踏み台にして、一気にスーパースターの座に駆け上がりました。
アメリカンドリームと囃された傲岸不遜のホーガンでは、とても応援する気にはなれません。
 ところがミスターアメリカに超ド級の不幸が訪れます。
禁止薬物の使用や娘の友人との長年の不倫がばれて家庭は崩壊、離婚した妻に財産の
ほとんどを取られ、富も名声も失ってしまいます。
 こうなると日本人の性って厄介です。
嫌っていた筈なのについ「ホーガンびいき」をしてしまいます。 

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身近な生き物:スズムシのボヤキ

2018-11-28 06:29:49 | 日記
両者の違い

 温暖化の影響なのか、この時期にしては暖かい日が続きます。
夏の暑さは年々厳しくなる一方で、季節の移ろいはぼやけ始めています。
私達を取り巻く環境は徐々に、しかし確実に変わってきています。
 それが原因なのかしれませんが、季節外れの虫の声を想定外の場所で耳にしました。
10月の末近くに近所の森林公園を歩いていた夕暮れ時です。
遊歩道脇の草むらでリーンと鳴く声がして足を止めました。
スズムシの声にそっくりです。
 近くの住宅から届く鳴き声ではありません。
あり得ない場所なので、聞き違えたのかと訝って暫し佇んでいました。
するとまた聞こえて来ました。

 リーンリーンの声は間違いなくスズムシです。
10年以上歩いている場所ですが、これまでここで聞いた事はありません。
誰かが飼っていたものを放ったのだろうと推察しましたが、帰宅後に調べると
案外そうでは無いかも知れません。
 意外にも野生のスズムシは広く分布しているらしいのです。

 <東北地方から南の本州・四国・九州の山間の川沿いの草原を好んで繁殖する。
飼育されているものに比べると色は濃い茶色、スリムな体つきながら太い脚を持っている。
動きは敏捷で、頻繁にジャンプをする。
卵の数は飼育ものよりも多く、約500個を産む。
気性が激しくて仲間との争いも死に物狂い。
飼われているものの喧嘩は互いに蹴り合う程度だが、野生のものは背中に飛び乗って
頭と胸の境に噛みついて殺してしまう。
雑食性で草の葉や小さな虫の死骸などをエサにする。
夜行性で日中は地表の物陰に潜み、夜になると下草の間で鳴き始める。>
(NAVERまとめ より)

深刻な問題

 両者にはこの様な違いがあるそうですが、これじゃ捕まえて見なければ分かりません。
ところが鳴き声で判別が可能なのだそうです。
<飼育されたもの鳴き方は「競い鳴き」とか「連れ鳴き」と言われ、リィィィィンと
少し節を付けて鳴く。
一方野生のものはリーリーリーと断続的で、こちらの方がメスを呼び寄せる効果が高い。>
(目がテン!ライブラリー より)
 そう聞くと、あれは野生の鳴き方だった気がしてきました。

 結局のところ野生か飼育ものかはっきりしませんでしたが、スズムシが抱えるある悩み
には気が付きました。
虫語が理解できればこんなボヤキが聞こえるかもしれません。
「いきなり捕まえられて虫かごにとじ込められるのは、環境が急に狭くなって窮屈。
いきなりかごから放り出されて野に放たれるのは、環境が厳しくなり過ぎて危険。
勝手に環境を変えるな!」
 スズムシの世界も環境問題に直面していました。


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雑草の日:孤独が好きだから

2018-11-27 07:24:53 | 日記
何も生えない場所

 一見するとそこら中に生えているありきたりの草みたいだけれど、何時も見ている
ものとはどこかが違う。
近付いて観察すると違和感の元は花の色にありました。
 姿かたちはダンドボロギクとそっくりですが、そちらは花の色が黄色、目の前の
ものは橙色です。
この公園では見た事の無いその花は、他には草一本無い荒れた泥道に生えていました。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 キク科 ベニバナボロギク属 ベニバナボロギク です。

 毎日歩いている森林公園には一筋の沢が流れていますが、今年の梅雨時にその
法面の一部が崩落してしまいました。
その為大型の重機が運ばれて修復工事がなされました。
 既に作業は終了しましたが、資材を持ち込む為に作られた仮設の道路はそのまま
放置されています。
草木が除去された泥道にいつの間にか現れたのが、このベニバナボロギクでした。

 アフリカ原産のこの草は1950年頃に福岡県で初めて侵入が確認されました。
その後生息域を広げ、90年には関東地方でも確認されています。
伐採地や森林火災の跡に突然出現し、他の植物が生育を始める頃には姿を消してしまう、
いわゆる先駆植物です。(雑草や野草がよーくわかる本 より)
 どうしてそんな特異な場所を好むのか気になるところです。
<近隣に生育地が無い場所でもいつの間にかやってくる。
種子散布能力が高く、発芽力も高いと思われる。
森林が伐採されると土壌に直射日光が当たり、地温が上がる。
すると林床に蓄積された落ち葉などの分解が早まり、栄養分が放出される。
これを吸収してベニバナボロギクは急速に生長する。>(岡山理科大学・生物地球学科HP より)

理由を推察するに

 この草の若葉はおいしいと言います。
台湾や南洋では今でも食用にされますが、春菊とセリを合わせた風味がする
のだそうです。(四方山商店 より)
 花を見ると、開く前のつぼみの様に見えます。
しかし筒状花だけで出来ていて舌状花が無いので、これが開花の限界です。
本人は一生懸命に開いたつもりでしょうが、せいぜい先端が少し膨らんだだけ。
 その姿で花期を終えると、綿毛を付けた種が出来上がります。
種は風に乗って次の生育地を求めて空を舞って行きます。
せっかく気に入った場所を見つけたのだから、定住すれば良さそうなのに留まるのは
長くて数年。
気が付いた頃には他の植物ばかりの場所になっています。

 そんな生活スタイルを貫くのにはそれなりの訳があるのでしょうが、素人観察者
にはどうしてなのか分かりません。
理由?人見知りだから。
仕方が無いのでそう推察しています。


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健康長寿:ど忘れを忘れる

2018-11-26 07:49:42 | 日記
歩くと忘れない

 最近ど忘れがひどくなりました。
人の名前が出てこないのは当たり前、たった今目にした光景を思い出せない事も
しばしばです。
 例えばスーパーの駐車場、記憶力を試そうとして横に並んだ3台の車の色と車種
を覚えます。
暫く歩いてから思い出そうとして愕然となります。
何も出てこないのです。

 毎週月曜日は専門知識の欠片も無い私が、ウォーキングを通じて健康長寿を
手に入れようと奮闘するお話です。
今テーマにしているのは「年より若く見られたい年寄り」
外見を若く見せたいし、中身もそれなりに若くあって欲しい。
特に脳には何時までも元気でいてもらいたいものです。

 記憶し判断し考えて理解する「認知機能」は、脳内の神経伝達物質を使って
行われています。
歳をとるとこれが減少するので、認知機能も低下してしまいます。
 しかし毎日の生活で脳に刺激を与え続けると、神経細胞の新生が促され情報伝達
ネットワークが活性化します。
この結果記憶力が保たれるのだそうです。(記憶力対策サプリ より)

 脳に刺激を与える為には、指先を使う、図形を覚える、などの様々なエクサ
サイズが提案されています。
中でも簡単でかつ効果が高いのがウォーキング。
 73歳の高齢者638人を対象にした調査では、神経細胞間で情報を伝達する
部分の減少が最も少なかったのは習慣的に運動をしているグループだったそうです。
<ウォーキングを週に数回行っている人は脳の萎縮が減少し、脳の老化を示す
徴候も少ない。
この理由を研究者は「有酸素運動で心臓のポンプ作用が活発になり、脳に血液が
十分に行き渡った。
それによりニューロンが活性化し易くなった為だろう。」と推察している。>
(糖尿病ネットワーク より)

 別の研究者は記憶の要となる海馬の働きをあげています。
<心がワクワクすると海馬はθ波(シータ波)を出すが、この作用で脳が活性化
され記憶をしやすい状態になる。
意識的にθ波を出すにはウォーキングが適している。
室内で機器を使って歩くより、屋外で目に入る光景や聞こえて来る音に興味を
持ちながら歩く方がより効果的。>(太陽笑顔 より)
 ウォーキングは間違いなく脳に刺激を与え、記憶力の衰退を防いでくれます。

逆転の発想

 昔は物忘れなんかしなかったのに、と子供の頃を思い出してつい悲嘆してしまいます。
しかしどうやらそれは勘違いの様です。
研究者によると<大人も子供もど忘れする回数に違いは無い。>(太陽笑顔 より)
と言います。
 大人はその度に「老化現象だ、心配だ」と深刻に受け止めてしまいます。
でも子供はそうじゃありません。
ど忘れしても全然気にしない、それどころかど忘れした事すら忘れてしまいます。
 忘れて楽に生きる、子供は年寄りの良いお手本です。
 
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