あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

日々の愚問:小粒でピカリ

2019-11-30 06:29:29 | 日記
オレンジ色のナス

 数カ月前に信濃毎日新聞で目にした写真には、とても風変わりな物が写っていました。
<彩り野菜に力 販売先急拡大>の見出しの記事にあった写真です。
 掌に紫色のインゲンや白いキュウリなどが乗っています。
それらも十分に馴染みがない代物ですが、その隣にはもっと凄い物、目を疑う物
が写っていたのです。

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた極々小さな、どーでも良い愚問を取り上げています。
今週は「こんなに小さくて売れるの?」です。

 「彩り野菜」とは聞き慣れない言葉です。
<西洋野菜を中心に見た目にインパクトのある物を栽培し、顧客に驚きを届けたい全国の
レストランのニーズを捉えた。>
黒いキャベツや花ごと食べられるズッキーニなどがあると記事には書かれていました。
 栽培する「信州ゆめクジラ園」では<出荷当日の朝畑に出て一番状態の良い物を
少なくとも15種以上収穫し、10kg入る段ボールに詰めて出荷する。>(REACH STOCK より)
ことを心がけていると言います。

 彩り野菜とはお初に耳にした言葉ですが、巷では随分と評判の様で「おいしい彩り野菜
のつくりかた」(藤田幸擴監修)って本まで出ているそうです。
<珍しい世界の野菜から日本の伝統野菜、最新品種まで色鮮やかでおいしい野菜を赤黄色
オレンジなど7色に分類し128種紹介している。>
 赤いネギ、オレンジ色のナス、黄色いカブ、緑のミニトマト、紫のカリフラワー、黒い
ニンジン、白いトウモロコシなどがあるのだそうです。

スイカかメロンかマイクロか

 件の写真に写っていた摩訶不思議な物、それはラグビーボールみたいに楕円形、スイカ
みたいな縞模様、それが小指の先ほどのサイズしかないのです。
結構衝撃的な姿です。
 説明には<スイカ模様のキュウリ>とありますが、これホントにキュウリ?
検索すると<大きさは2.5から5cm、美味で甘い香りがする。>(amazon より)と書かれ
「スイカきゅうり」と紹介されていました。
 <欧米で人気のキュウリ。
見た目はスイカで柑橘系の爽やかな味がする。
つる植物で育てやすくたくさん実を付ける。
そのまま食べてもいいし、サラダに入れたりピクルスにしたりもする。>(HUFFPOST より)
これには「きゅうりメロン」の名称が付いていました。

 更には<遺伝子組み換えなどではなく、メキシコの荒野に数千年前から自生している植物。>
(おうちごはん より)、では「マイクロきゅうり」の名前が。
 色々な呼び名があるスイカ模様のキュウリですが、一般的なキュウリと比べると食べる部分
はかなり少ないのに大人気。
山椒は小粒でもピリリと辛い人気者。
それに倣うならば、小指程しか無いスイカきゅうりは小粒でもピカリと光る存在でした。
 
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昭和のプロレス:悲しき20分3秒 

2019-11-29 06:51:50 | 日記
日本中に大ブーム

 昭和の時代にファンでなくても知っているレスラーといえば、力道山と馬場と猪木の3人。
そこにいきなり加わったのが初代タイガーマスクでした。
 1981年4月にデビューするやたちまち異常人気を巻き起こし、テレビの視聴率は常に
20%超え、会場は全国どこでも超満員の社会現象となりました。
ところが絶頂期の83年8月、突然引退を表明したからプロレス界は大騒ぎです。

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役になり切れなかった脇役達を取り上げています。
今週は「夢を紡ぎきれなかったデイビーボーイ・スミス」です。

 絶対的な人気者が姿を消してしまったので慌てた新日本プロレスは、急遽後釜のマスクマン
を登場させることにしました。
それが引退から3カ月経った11月3日の蔵前大会、タイガーが保持していたNWA世界
ジュニア王座の決定戦でした。
 戦うのはザ・コブラとザ・バンピード、共に日本マット初見参のマスクマン。
タイガーロスを引きずるファンが息を飲んで試合開始を待ちました。

プロレスの掟

 赤コーナーから白地に赤い縫い取りのマスクを被ったバンピードが、はち切れそうな上半身
とブルーのロングタイツで登場。
反対のコーナー最上段からはコブラがバク転でリングイン。
対峙する両雄、ファンの期待は極限まで膨らみます。
 と突然バンピードがマスクを脱ぎ捨てて素顔をあらわにします。
うん?知らない顔の外国人、誰だ?と戸惑うファンなど気にもせずスミスはコブラを場外に
投げ落とします。
次いでロープ越しのブレンバスターでリングに戻すと、今度は頭の上に持ち上げてそのまま
リング下にポイ。(SAMEDASU より)

 主導権を握られて焦ったコブラがノータッチのブランチャを放つと、最大の見せ場を
スミスは素っ気なく避けてしまいます。
壮絶に自爆したコブラは両ひざに大ダメージ。
なおも起き上がれないコブラを持ち上げてフェンスに叩きつけます。
 力技を連発するスミスと大技をすかされ続けるコブラ、10数分が経った頃には両者は
スタミナ切れです。
それでも筋書きに従って20分3秒、フライングラリアットを決めたコブラが勝利したのでした。

 プロレスでは相手の技を受けるのが最低限の掟、でも敢えてそれをすかすのも意外性が
あって見る者には魅力です。
その辺のさじ加減が難しいところです。
 この日のスミスは自分の強さをアピールするばかりで、コブラの良さを引き出そうとは
しません。
初代タイガーがデビュー戦でダイナマイト・キッドと熱戦を繰り広げ、大人気カードと
して定着させたことを思えば、実にもったいない結末でした。
 タイガーを失った当時のファンは強烈な喪失感に苛まれていました。
それを癒すのはタイガーに匹敵する動きができるヒーローの登場しかありません。
コブラをヒーローに仕立てる仕事をしなかったスミスは、憎まれ役として絶対的な人気者に
なるチャンスを自ら放棄してしまったのでした。
 
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日本語のおさらい:寿司折はスカスカ

2019-11-28 06:29:19 | 日記
へしあいの謎

 どうでも良いことが気になります。
好奇心が旺盛と受け取って頂ければ誉め言葉かもしれませんが、小さな事にこだわる奴
となれば面倒くさいオヤジです。
 そんな私が、少し前に口にした言葉に躓きました。
日常会話にたまに出て来る言葉なのですが、どうも一か所気になる点があるのです。

 毎週木曜日は日本語をおさらいする日です。
今週俎上に乗るのは「押し合いへし合い」
この言葉の「へしあい」がどうにも気になって仕方ありません。

 意味自体は<狭い所で多くの人が入り混じって混雑すること。
「われ先に乗ろうとして押し合いへし合いになる」などと使う。>(大辞林 より)
それは分かりますが、「へしあい」の意味は?
 調べていたらimidasにこんな解説がありました。
<へしあいは押し合いと同じ意味。>
なるほど同じ意味だったのか、と軽く納得しましたがそうであれば漢字でどう書くのかを
知りたくなります。
 するとこんな解説が見つかりました。
<大勢の人などが一か所に集まること。
類語はすし詰め、満員、過密、満杯など。
漢字では「押し合い圧し合い」と書く。>(weblio辞書 より)

 こうなれば漢字辞典で「圧」を引いて「へす」とか書かれていたら一件落着。
早速手持ちの辞書を開いてみましたが、どうしたことかそんな読み方はありません。
まだまだ先が見えません。
 救済策はネットの漢字辞典にありました。
圧はこう解説されています。
<土へんの5画。
小学校5年の常用漢字。
音読みでアツ・オウ、訓読みでお・へ。>
 漸く押し合い圧し合いの疑問が解けました。

類義語の謎

 ひとつ疑問が解決すると他の事が気になるのが悪い癖。
類義語にあった「すし詰め」には、どうして寿司が出て来るのでしょう?
 <電車や教室などの仕切られた空間に入りきれない程の人がいる様子。
折箱に寿司を詰めた場合に隙間なく並べることを比喩的に表現している。>(由来・語源辞典 より)
 別の解説もありました。
<昔は押しずしが一般的で、店で食べるよりも重箱に詰めて持ち帰ることが多かった。>
(東スポ博士の謎と疑問研究所 より)
だからびっちり詰まった状態をすし詰めと言う、この解説に素直に納得したのですが。

 全く逆の説がありました。
<押しずしの話は間違い。
本来のすしの始まりはなれ寿司。
壺の中に米麹・塩・魚を交互に隙間なく詰め発酵させた。
だからぎっしり詰まった状態はなれ寿司のことを言う。>(言葉の常備薬 より)
 その昔、握り寿司を折に詰めて土産に持ち帰ったことがありました。
かなり酔っていたのでうちに帰ると中身は片側に全部寄ってしまっていました。
あの光景からするに、なれ寿司起源説に賛成を一票。

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身近な生き物:ゴキブリの逆襲

2019-11-27 06:29:49 | 日記
3分野を漏れなく網羅

 家人が寝静まっている早朝に私の一日は始まります。
目覚めのコーヒーを楽しもうと気持ちよく起きてきたら、電気を点けた台所の床をサッと
動く何かが。
一瞬ギョッとしつつもそこでひるみはしない。
スリッパで一撃して退治してやりました、ゴキブリを。
 多分チャバネゴキブリだと思いますが、哀れぺちゃんこになって息絶えました。
早朝のゴキブリ騒動はこれにてお終い、そう思っていたのですが後になって大きな失敗を
したことに気付かされました。

 嫌われ者の生き物は数多くいますが、大抵は次の3つの分類に当てはまるそうです。
先ずはクモやヤスデなどの不快害虫。
実害は余り無いけれど見た目の気持ち悪さで心理的な害を及ぼします。
 次はハエやカなどの衛生害虫。
菌やウィルスなどの病原体を媒介し衛生環境を悪化させます。
 最後はシロアリやアブラムシなどの経済害虫。
品物や建物などに害を及ぼし、経済上の損失の原因となります。
 さてゴキブリはどの分類に当てはまるのか?
答えはゼ・ン・ブ。

 不気味な艶を放つ黒々した姿、予測不能な素早い動き、ゴキブリは存在そのものが
嫌われものです。
加えて侵入経路が下水・排水口・トイレなどと怪しげで、そんな場所を経由した身で台所
を跋扈します。
 体には多くの雑菌を背負い込み、でも自身は全身を覆う油膜でしっかりガードしている
ので全く影響がありません。
糞や死骸も雑菌の巣窟で、細かく砕けて宙を舞えばアレルギーの原因にもなってしまいます。
 食べ物を汚染するのでゴキブリの徘徊した場所の食品は廃棄処分。
時には配線をかじって漏電事故さえ起こします。(ゴキブリ駆除マイスター より)
 不快、衛生、経済の3つ全てを受賞するトリプル害虫です。

勝利は勘違い

 ゴキブリは様々な菌を身にまとっています。
代表的なのが食中毒を引き起こすサルモネラ菌。
この菌はゴキブリの糞の中で何年でも生きる強い生命力を持っています。
 他にも赤痢菌、チフス菌、大腸菌、ピロリ菌、小児麻痺原体などを背負い込んで、せっせと
家の中に運んでいるのです。
 そんなゴキブリを退治する際、絶対にやってはいけない事があると言います。
それが「叩いて潰す」です。(テレ東プラス より)

 あの日の朝に私がやった正にあの行動です。
叩いた瞬間の光景が目に浮かびます。
一撃で息絶えたゴキブリの腹からは黄濁した内容物がぐにゃりとはみ出していました。
当然ながらきれいに拭き取りましたが、ゴキブリの逆襲はそこからが始まりです。
 見た目はきれいになった床には体の破片や雑菌がびっしりと付着しています。
乾燥し宙に舞い上がると四散し、食物の上や私の体に付着します。
その先にはあんなことやこんなことが待っています。
 あの日勝利を確信した私、実は手痛い敗北を喫していたのでした。
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雑草の日:ロマンチックなお坊さん

2019-11-26 06:40:31 | 日記
八重と一重

 NHK趣味の園芸に「秋に咲く花ランキング」ってのがありました。
堂々の1位に輝いていたのが皇帝ダリア。
陽が短くならないと花芽ができないので開花は11月の下旬から。
圧倒的な雄大さが人気の秘密だそうです。
 以下パンジーやケイトウなどよく目にする花が続きますが、10位がちょっとばかり厄介です。
実はこの花、名前は知っていますが実物にお目にかかった記憶が無いのです。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草をテーマにしています。
今週は、 キンポウゲ科 イチリンソウ属 シュウメイギク です。

 秋明菊と表記されますがキク科の植物ではありません。
古い時代に中国から伝わり広く栽培され、一部野生化したものが現在では北海道から九州まで
広まっています。
 元々の花の色は赤紫色、花弁に見えるのは萼片で本来の花弁はありません。
中央に黄色の雄蕊が付いています。(Wikipedia より)
 品種改良が繰り返され草丈20~40cmのチャボシュウメイギク、一重の白い花を咲かせる
50cm程のタイワンシュウメイギクなど種類が豊富です。
 本来は萼片25~30枚の八重咲の花でしたが、現在は萼片5枚の一重咲きの人気が高いと
言います。(HORTI より)

渡航した修行僧

 「野草の名前 秋冬」には<中国に渡航していた修行僧が出身寺院への土産として持ち帰った。>
と書かれています。経典や医薬品でなく花を持ち帰るとはなんとも夢見る青年です。
 時代は鎌倉から室町に掛けてと推察されるそうですが、歴史に疎い私は中国への渡航と聞くと
遣隋使か遣唐使を思い浮かべてしまいます。
しかし遣隋使は600年代に行われ、室町幕府は1336年に始まっているので年代が違い過ぎます。
 そこで検索するとこんな解説が見つかりました。
<室町時代に日明貿易が行われ、1401年に足利義満が使者を派遣している。
正使は僧の祖阿、副使は博多商人の肥富。>(教科の学習 より)
 この手の渡航船の甲板で、シュウメイギクを大事そうに抱えながら日本のある方向を見つめる件の
修行僧の姿が浮かびます。

 さてこうして寺院に届けられたシュウメイギクですが、まだ名前がありません。
そこで<日本にはない美しい花なので「黄泉の国の秋咲菊」の意味で秋冥菊と名付けられた。>
(野草の名前 秋冬 より)
 しかし「冥」は<光が無くて暗い。あの世、死後の世界。>(漢語林 より)などの意味がある
何とも後ろ向きなイメージの字。
そこで「明」に替えられた、と推察されているのだそうです。
 私はシュウメイギクには馴染みが薄いので野に咲くキクに似た草を見つける度に、これがそうかな、
あれは違うかなと戸惑っています。
だから「秋迷菊」と書いてしまいます。
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