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*Love Holic アルバート編 第3話*

2014-05-26 09:37:42 | イケメン王宮☆Love Holic


イケメン王宮のイベント、「Love Holic」

アルバート編の第3話です



以下ネタバレ




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部屋のベッドには、なぜかアルバートが腰掛けている。

私はドアを開けたまま、しばらく呆気にとられてしまった。

「……あ、あれ?」

ふと我に返って、驚いてきょろきょろ部屋の中を見回す。

(まさか、私…)

アルバート「部屋を間違えるとは…呆れましたね」

アルバートが、目を細めて私を見つめながらそう言った。

(やっぱり……!)

「ご、ごめんなさい!」

私は顔を伏せて、慌てて部屋を出て行こうとした。

アルバート「…待ってください」

しかし、身を翻した私を不意にアルバートが呼び止める。

(え…?)

振り返ると、アルバートは困ったような顔をして、頭をかいていた。

アルバート「…あの、せっかくなので、少し話をしていきませんか」

アルバート「さっきは俺がすぐに部屋へ下がってしまったので…」

アルバートは少し照れたような様子でそう言った。

アルバート「あまり顔を合わせる機会もないことですし…」

(アルバート…)

私は嬉しくなって、思わず笑顔で頷いた。


部屋の中へ招かれて、ソファに腰掛けると、

アルバートは少し落ち着かない様子でそわそわしている。

アルバート「そうだ、酔い覚ましに紅茶でも…」

アルバートは、不意にそう言って立ち上がりかけたけれど、

少しふらついて、身体がよろめいてしまった。

「あっ……」

私は咄嗟に、アルバートを支える。

「大丈夫ですか…?」

アルバート「…すみません」

アルバートは体勢を整えると、私からぱっと離れた。

「いえ…」

アルバート「大丈夫、酔ってほんの少し頭痛がするだけです」

アルバートは、軽くこめかみを抑えている。

(アルバート、心配だな…)

(私そういえば…、薬を持っていたはず…)

「ちょっと待っててください」

アルバート「……?」

私はそう行って、傍らの自分のかばんを引き寄せた。

「私、頭痛に効く薬を持っているんです」

「それを飲めば、たぶん…」

私はかばんの中からポーチを取りだした。

アルバート「いえ、俺のことなど気遣う必要は…」

アルバートはそう言って、眉をひそめている。

「いいから、アルバートは座っていてください」

アルバートは少し困った顔をしていたけれど、

私が手を引くと、言われるままにソファに腰を下ろした。

アルバート「…お節介なプリンセスがいたものですね」



そう言いつつ、アルバートの目尻は少し緩んでいる。

「たしか、この中に…」

私は入っている化粧道具をいくつかとり出して選り分けると、

ポーチの底に薬を見つけた。

「…ありました、どうぞ」

私はアルバートに薬を手渡した。

アルバート「すみません」

アルバートは素直に薬を受け取ると、

ふと、私がテーブルに並べたメイクブラシを見つめた。

「…どうしました?」

アルバートの視線が気になって、私は尋ねた。

アルバート「いや…その筆のようなものは何に使うのかと…」

アルバートの視線の先には、私のメイクブラシがあった。

「…ああ、これはこうやって使うんです」

私は立ち上がると、メイクブラシを片手に持って、

アルバートの頬をささっと払った。

アルバート「……?」

アルバートは何が起こったか分からないようで、

されるままに、きょとんとしている。

「お化粧道具です」

アルバート「なるほど…」

アルバートは妙に感心したように頷いている。

その頬がうっすらピンク色に染まっているのをみて、

私はついくすっと笑ってしまった。

(ちょっと可愛いかも……)

そして、アルバートは立ち上がると、

水差しから水をグラスに注いで、私があげた薬を飲んだ…―。


しばらくして……。

カーテンの隙間から差し込むまぶしい光に、

アルバートはふと目を覚ました。

アルバート「……朝?」

ぼんやりとして少し頭が重いが、頭痛はしないようだった。

アルバート「いったい、昨夜は……」

昨晩の記憶が曖昧で、思わず頭を振る。

アルバートはふと顔に手をやると、眼鏡をしていなかった。

アルバート「……」

傍らを見ると、枕元に眼鏡がきちんと置いてある。

そして、部屋を見渡すと……。

アルバート「………!?」

部屋のソファには、プリンセスが丸くなって眠っていた。

アルバート「……な」

アルバート「なぜプリンセスが……?」


―ジル「パーティーで酔って、間違えてプリンセスに…」

―ジル「なんてことはやめてくださいよ」


アルバート「まさか……!?」

思わず、アルバートはベッドで頭を抱えた。

アルバート「昨夜、俺は……確か……」


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ここで分岐です


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