イケメン王宮のイベント、「Dreaming Princess」
ジル編 スウィートエンドです
以下ネタバレ
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ジル「・・・何か、二人きりで致しましょうか」
「え・・・・・・」
思わず振り向くと、ジルは柔らかく微笑んで私を見つめていた。
「・・・どこかに、ジルと行きたいです」
瞳を輝かせてそう言った私に、ジルはクスクスと笑みを漏らす。
ジル「分かりました。ではそう致しましょう」
そう言って私の唇に優しくキスをすると、ジルはバスルームを出て行った・・・。
その日の深夜・・・―。
なんだか眠れずに書斎への道を歩いていると、ジルの部屋から光がこぼれている。
(ジル・・・・・・?)
そっと覗き込むと、ジルは机に向かって何かを書き付けていた。
(きっと、公務が立て込んでいるんだ・・・)
私はひとつ息をつき、ジルの部屋の扉を開けた。
「ジル」
ジル「カレン・・・」
深夜に訪れた私の姿に小渡置いた様子で、ジルが机から顔を上げる。
ジル「眠れないのですか?では、今・・・」
そう言って立ち上がろうとするジルに、私はもう一度声を掛けた。
「ジル・・・」
「私の事はいいので、公務を優先してください」
きっぱりとそう言うと、ジルはやがてイスの上で大きくため息をつく。
ジル「・・・カレンには、敵いませんね」
困ったように笑うと、ジルはゆっくりと立ち上がり、私を胸いっぱいに抱きしめた・・・―。
美しく晴れあがった翌朝・・・―。
一日予定がなくなった私は、一人でピアノを弾いていた。
(ジル・・・お仕事は順調かな・・・)
物思いにふけり、私は鍵盤から指を離す。
そうして少しぼうっとしていると、部屋に入ってきたレオに声をかけられた。
レオ「・・・音がすると思ったら、カレンちゃん?ジルと一緒じゃないの?」
「レオ・・・・・・」
「実は、ジルは一緒に過ごしてくれると言ったんだけど、公務が溜まっているようだったから・・・」
そう言うと、レオが心配そうに眉をひそめる。
(心配かけちゃったかな・・・)
そう思い、私はにっこりと笑って明るい声を出した。
「でも、久しぶりにピアノが弾けて嬉しいな」
そんな私を見て、レオはますます顔を曇らせる。
レオ「・・・仕事を優先してカレンちゃんにこんな顔させるなんて・・・」
レオ「ジルも、ダメだな」
やがてそう言うと、レオは顎に手を当てて、何やら考えを巡らせ始めた。
レオ「あ・・・良い事思いついた」
レオ「ちょっと耳貸して、カレンちゃん」
楽しそうにそう言うと、レオは私の耳に唇を寄せ、
レオ「ジルが焼きもちやくとこ、見てみたくない?」
そう囁きかけた。
「え・・・?でも・・・・・・」
レオ「いいでしょ。どうせ、ピアノのレッスンも最近できてないし」
レオ「カレンちゃんは、俺の言う通りにレッスンを受けてくれればいいから」
(レッスンを受けるだけなら、いいよね・・・?)
「う、うん・・・・・・」
小さく答えると、レオは早速私の横に立ってレッスンを始めた。
レオ「じゃあ、続きからはじめて」
私が曲を弾き始めると、レオは所々で私の手を持ち、丁寧に指導をしてくれる。
レオ「もう少し手首を柔らかく・・・そう」
レオ「その音は、人差し指で弾くんだよ」
丁度レオに指使いの指導をしてもらっていた時・・・
ジル「・・・レオ・・・?」
ジルが私の様子を見にやってきた。
レオ「あ、見つかっちゃった」
レオがわざとらしくそう言うと、ジルはあからさまに眉をしかめる。
ジル「・・・何をしているのですか」
そう言うとジルは、私の指に触れているレオの手を掴み、
ジル「・・・お疲れさまです。あとは、私が」
冷たい笑みを顔に貼り付けた。
レオ「あーあ・・・いいところだったのに」
ジルに向かってそう言うと、レオは去り際に私の耳元にこっそりとささやきかける。
レオ「効果てきめん」
そうしてにっこりと微笑むと、レオは部屋から出て行った。
二人きりになると、ジルはゆっくりと譜面を手に取り・・・―。
穏やかな秋の日差しが差し込むサロンに、ジルの靴音が響いている。
ジル「・・・何をしていたのですか?」
楽譜をパラパラとめくりながら、ジルが私に尋ねる。
(ジル・・・怒ってるのかな・・・?)
微笑んでいるものの、少し冷たい雰囲気を漂わせるジルに、
私はなんだか居心地が悪くなって顔を俯かせた。
「えっと・・・レオが、ピアノを教えてくれていて・・・・・・」
しどろもどろにそう答えると、ジルは手にしていた楽譜を私の前に戻し、
そっと私の手を取って鍵盤の上に置いた。
ジル「・・・そうですか」
にっこりと笑うと、ジルは私の後ろに周り、優しい声で囁く。
ジル「では、その成果を見せていただきましょう」
「え・・・・・・?」
ジル「さあ、2楽章から始めてください」
振り向くと、ジルはにっこりと私に微笑みかけた。
(・・・ジル、どうしたのかな・・・・・・?)
ジル「さあ」
有無を言わせない口ぶりに、私は言われた通りに曲を弾き始める。
すると、やがてジルの指が背筋を辿り・・・
「・・・・・・っ」
私は思わず、ピアノを弾く手を止めた。
ジル「どうしました?」
ジルが余裕たっぷりに私に微笑みかける。
「・・・だって・・・・・・」
ジル「・・・レオの時は、きちんと続けていたように見えましたが」
「え・・・・・・?」
(・・・だって、レオは・・・・・・)
言葉にしようとすると、ジルが譜面を叩いて私に先を促す。
そうして再び弾き始めると、ジルのキスを首筋に感じた。
「ジ・・・ル・・・っ」
ジル「・・・いけませんね」
ジル「どうやら私は、時々貴女の事となると冷静な判断ができなくなるようです」
「え・・・?」
ジル「これでも、いつも必死に平静を装っているのですよ」
ジル「ですが・・・今日は・・・そんな事も出来そうにありません」
そう言うなり、ジルは私を鍵盤の上に押し倒す。
胸元に唇を落とされ、ドレスのリボンが解かれていくのを感じる。
(寂しいのは・・・ジルも一緒だったんだ・・・・・・)
全身にジルの唇を感じながら、私はぼんやりと想いを巡らせた。
(ジルには申し訳ないけど・・・)
(何だか、嬉しいな・・・・・・)
柔らかな日差しが差し込む部屋に、途切れ途切れのピアノの音が響く。
その音を聞きながら、私はそっと、ジルを抱きしめて微笑みを浮かべた・・・―。
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おわり
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