アルバート編スイートエンドです
アルバート「あなたがつらそうにしている姿を見ていると…」
アルバート「どうしようもなく、抱きしめたくなる」
頬に触れるアルバートのぬくもりに、私はひとつの答えを出した。
(私のことを好きかわからないのに…これ以上、一緒にいても苦しめるだけ)
(せめて、最後に……)
私は一瞬ぎゅっと目をつぶると、アルバートを抱きしめる。
アルバート「プリンセス……?」
(精一杯、自分の気持ちを伝えよう)
「私はアルバートが好きです…ですが……」
「それ以上にアルバートが苦しむ姿を見たくありません」
視線を上げると、アルバートは眉を寄せて私を見つめていた。
お互いの切ない瞳が交わり、アルバートはぽつりとつぶやく。
アルバート「…俺も、これ以上あなたを傷つけたくはない」
アルバート「…幸せになってください、プリンセス」
アルバートの答えに、私は別れを告げられたのだと悟る。
「…私も、アルバートの幸せを祈ってます…」
交わっていた眼差しが伏せられ、アルバートはそのまま部屋を出て行く。
(これが私たちの答え…)
扉の向こうにアルバートが消え、瞳から涙があふれた。
(これで…いいんだよね)
翌朝…―。
ユーリ「いいの?カレン様」
ユーリが見ている窓の外には、馬車が止まっている。
(もうすぐ、アルバートがシュタインに帰ってしまう。だけど…)
見送りに行かないことを決め、私はユーリに頷く。
「うん」
(昨日、ちゃんとアルバートとお別れはしたから…)
私はアルバートを思い描きながら、心の中で呟いた。
(さよなら、アルバート)
やがて時は過ぎて行き……。
夜空に星が瞬くある日…―。
シュタインで開かれるパーティーの招待状が私のもとに届いた。
ジル「いかがなさいますか」
(シュタインに行ったら、アルバートにも会うかもしれない)
薄れることのない切なさが胸に込み上げるけれど…
―アルバート「公務をおろそかにするとは、何を考えているのですか」
そんなアルバートの声が聞こえた気がして、微笑む。
(時も経っているし、このまま逃げていても仕方ないよね)
「そのパーティーに出席します」
私はジルにはっきりと告げた。
ダンスホールに入ろうとすると、ジルが仮面を私に渡す。
「これは?」
ジル「身分を隠して交流をするそうです。その方が平等に話し合いがなされるだろうと」
「そうなんですね…」
私は仮面を付けて、華やいだ舞踏会に足を踏み入れた。
(みんな、仮面を付けてるから誰が誰だかわからないな)
(たしかに、こうしたら身分や立場関係なく意見を言うことができるかもしれない)
辺りを見回していた私は、思わず息をのむ。
アルバート「……」
(やっぱり、アルバートも出席していたんだ)
時が止まってしまったように見つめていると…不意にダンスの演奏が流れた。
(思い切って……)
仮面に手を当てて、私はアルバートに声をかける。
「あの…踊っていただけませんか」
振り返ったアルバートは、少し驚いたように目を見開いた後、淡々と告げる。
アルバート「私はこの会合の参加者ではないので、仮面を付けている方にしてください」
(だけど、アルバートと話せるのは仮面を付けてる今だけだから…)
「ですが…実はこういう場が苦手で…なかなか自分からお誘いすることができなくて」
アルバート「…そういうことでしたら、仕方ありませんね」
差し出された手のひらに、とくん、と胸が高鳴る。
アルバート「どうぞ」
アルバートの手のひらに自分の手を重ねる。
アルバート「……」
無言のままダンスの輪の中に連れ出され、ドレスのスカートが揺れる。
アルバート「踊るのは、この曲だけにしていただきたい」
「はい…」
念を押す声に頷くと、アルバートの手が私の腰を引き寄せる。
(アルバートとまたこうしていられるなんて…)
近付いた距離に、鼓動がうるさいぐらいに鳴り響く。
アルバート「苦手というわりには、ダンスがお上手ですね」
(それは…)
―…アルバートと踊ったことがあるから。
そう告げてしまいそうになり、あいまいに微笑む。
「そうですか?」
アルバート「…失礼。少々、偉そうなことを言いました」
「いえ、褒めていただいて嬉しいです」
(私のこと、誰だかわかっていないみたい……)
アルバートのリードに身をゆだねていると、自然と頬が緩んでくる。
(やっぱり、アルバートといると幸せになる…)
胸をときめかせていた、その時…私の顔から緩んだ仮面が落ちて行く。
「っ…!」
とっさに手で仮面を押さえるけれど、アルバートの瞳が驚きに見開かれる。
アルバート「あなたは、ウィスタリアのプリンセスではないですか?」
「す、すみません…」
音楽が鳴り止んだのを合図に、私はその場から駆け出した…―。
アルバート「待ってください」
追いかけてきたアルバートが私の腕を掴む。
「………」
(アルバートの顔が見られない…)
何も言えずにいる私の顔から、そっと仮面が外された。
アルバート「プリンセス…」
囁く声と同時に、唐突に力強い腕に抱きすくめられる。
「アルバート……」
絞り出すような声で、アルバートは苦しげに告げる。
アルバート「記憶が戻らなくても…会えない間、気が狂いそうでした」
(え……)
アルバート「頭に浮かぶのは、あなたの笑顔ばかりだった」
ふっと私から身体を離したアルバートが、私をしっかりと見つめる。
(私も……)
「私も…アルバートに会いたくて…それでダンスを…」
言いながら、私の視界が涙で滲んできてしまう。
するとアルバートの指先がそっと私の頬をなでた。
アルバート「それ以上、もう言葉にしなくていい」
アルバート「俺はもう、あなたを離しませんよ」
私たちは引き寄せられるように、口づけを交わす。
「ん……」
少し長い口づけが離れると、アルバートは頬を染めて目を細めた。
アルバート「………」
「どうか…しましたか?」
尋ねると、アルバートがふっと笑みをこぼした。
アルバート「おかしいですね…こんなことで思い出すとは」
「思い出したって…」
アルバート「言葉の通りですよ、カレン」
問いかける間もなく、唇が押し当てられて吐息ごと奪われる。
アルバート「あなたがいない人生など、考えられない…」
照れ隠しのように、きつく唇が重ねられ…
私とアルバートの幸せな時間がまた、始まろうとしていた…―。
----------------------
おわり
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頬に触れるアルバートのぬくもりに、私はひとつの答えを出した。
(私のことを好きかわからないのに…これ以上、一緒にいても苦しめるだけ)
(せめて、最後に……)
私は一瞬ぎゅっと目をつぶると、アルバートを抱きしめる。
アルバート「プリンセス……?」
(精一杯、自分の気持ちを伝えよう)
「私はアルバートが好きです…ですが……」
「それ以上にアルバートが苦しむ姿を見たくありません」
視線を上げると、アルバートは眉を寄せて私を見つめていた。
お互いの切ない瞳が交わり、アルバートはぽつりとつぶやく。
アルバート「…俺も、これ以上あなたを傷つけたくはない」
アルバート「…幸せになってください、プリンセス」
アルバートの答えに、私は別れを告げられたのだと悟る。
「…私も、アルバートの幸せを祈ってます…」
交わっていた眼差しが伏せられ、アルバートはそのまま部屋を出て行く。
(これが私たちの答え…)
扉の向こうにアルバートが消え、瞳から涙があふれた。
(これで…いいんだよね)
翌朝…―。
ユーリ「いいの?カレン様」
ユーリが見ている窓の外には、馬車が止まっている。
(もうすぐ、アルバートがシュタインに帰ってしまう。だけど…)
見送りに行かないことを決め、私はユーリに頷く。
「うん」
(昨日、ちゃんとアルバートとお別れはしたから…)
私はアルバートを思い描きながら、心の中で呟いた。
(さよなら、アルバート)
やがて時は過ぎて行き……。
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ジル「いかがなさいますか」
(シュタインに行ったら、アルバートにも会うかもしれない)
薄れることのない切なさが胸に込み上げるけれど…
―アルバート「公務をおろそかにするとは、何を考えているのですか」
そんなアルバートの声が聞こえた気がして、微笑む。
(時も経っているし、このまま逃げていても仕方ないよね)
「そのパーティーに出席します」
私はジルにはっきりと告げた。
ダンスホールに入ろうとすると、ジルが仮面を私に渡す。
「これは?」
ジル「身分を隠して交流をするそうです。その方が平等に話し合いがなされるだろうと」
「そうなんですね…」
私は仮面を付けて、華やいだ舞踏会に足を踏み入れた。
(みんな、仮面を付けてるから誰が誰だかわからないな)
(たしかに、こうしたら身分や立場関係なく意見を言うことができるかもしれない)
辺りを見回していた私は、思わず息をのむ。
アルバート「……」
(やっぱり、アルバートも出席していたんだ)
時が止まってしまったように見つめていると…不意にダンスの演奏が流れた。
(思い切って……)
仮面に手を当てて、私はアルバートに声をかける。
「あの…踊っていただけませんか」
振り返ったアルバートは、少し驚いたように目を見開いた後、淡々と告げる。
アルバート「私はこの会合の参加者ではないので、仮面を付けている方にしてください」
(だけど、アルバートと話せるのは仮面を付けてる今だけだから…)
「ですが…実はこういう場が苦手で…なかなか自分からお誘いすることができなくて」
アルバート「…そういうことでしたら、仕方ありませんね」
差し出された手のひらに、とくん、と胸が高鳴る。
アルバート「どうぞ」
アルバートの手のひらに自分の手を重ねる。
アルバート「……」
無言のままダンスの輪の中に連れ出され、ドレスのスカートが揺れる。
アルバート「踊るのは、この曲だけにしていただきたい」
「はい…」
念を押す声に頷くと、アルバートの手が私の腰を引き寄せる。
(アルバートとまたこうしていられるなんて…)
近付いた距離に、鼓動がうるさいぐらいに鳴り響く。
アルバート「苦手というわりには、ダンスがお上手ですね」
(それは…)
―…アルバートと踊ったことがあるから。
そう告げてしまいそうになり、あいまいに微笑む。
「そうですか?」
アルバート「…失礼。少々、偉そうなことを言いました」
「いえ、褒めていただいて嬉しいです」
(私のこと、誰だかわかっていないみたい……)
アルバートのリードに身をゆだねていると、自然と頬が緩んでくる。
(やっぱり、アルバートといると幸せになる…)
胸をときめかせていた、その時…私の顔から緩んだ仮面が落ちて行く。
「っ…!」
とっさに手で仮面を押さえるけれど、アルバートの瞳が驚きに見開かれる。
アルバート「あなたは、ウィスタリアのプリンセスではないですか?」
「す、すみません…」
音楽が鳴り止んだのを合図に、私はその場から駆け出した…―。
アルバート「待ってください」
追いかけてきたアルバートが私の腕を掴む。
「………」
(アルバートの顔が見られない…)
何も言えずにいる私の顔から、そっと仮面が外された。
アルバート「プリンセス…」
囁く声と同時に、唐突に力強い腕に抱きすくめられる。
「アルバート……」
絞り出すような声で、アルバートは苦しげに告げる。
アルバート「記憶が戻らなくても…会えない間、気が狂いそうでした」
(え……)
アルバート「頭に浮かぶのは、あなたの笑顔ばかりだった」
ふっと私から身体を離したアルバートが、私をしっかりと見つめる。
(私も……)
「私も…アルバートに会いたくて…それでダンスを…」
言いながら、私の視界が涙で滲んできてしまう。
するとアルバートの指先がそっと私の頬をなでた。
アルバート「それ以上、もう言葉にしなくていい」
アルバート「俺はもう、あなたを離しませんよ」
私たちは引き寄せられるように、口づけを交わす。
「ん……」
少し長い口づけが離れると、アルバートは頬を染めて目を細めた。
アルバート「………」
「どうか…しましたか?」
尋ねると、アルバートがふっと笑みをこぼした。
アルバート「おかしいですね…こんなことで思い出すとは」
「思い出したって…」
アルバート「言葉の通りですよ、カレン」
問いかける間もなく、唇が押し当てられて吐息ごと奪われる。
アルバート「あなたがいない人生など、考えられない…」
照れ隠しのように、きつく唇が重ねられ…
私とアルバートの幸せな時間がまた、始まろうとしていた…―。
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