イケメン王宮のバレンタインイベント、「Sweet&Bitter」
続いては、ユーリvsアルバートルート 共通第一話です
以下ネタバレ
------------------------------
穏やかな陽の光が、窓から差し込む朝…―。
(上手にできた)
早起きして作ったチョコレートクッキーをラッピングしていた私は、
仕上がりを眺めると、にっこりと微笑んだ。
(お世話になった方々にも渡したかったけど…)
バレンタインに際し、ジルから、本命の方にしか渡してはいけないと言われていた。
(喜んでくれるといいな)
「彼」の顔を思い浮かべると、私は微かに頬を染める。
???「カレン様、いる?執務室でジルが待ってるよ」
「ユーリ、ちょっと待って」
キッチンの入り口から聞こえるユーリの声に応えながら戸棚を開けると、
私はチョコレートクッキーをそっとしまう。
(後で、取りにこよう)
戸棚を閉めると、私は足早に執務室へと向かった。
キッチンに入ると、
ユーリは戸棚から包み紙がはみ出している事に気がつく。
ユーリ「これ…」
戸棚を開けると、そこには綺麗にラッピングされたチョコレートクッキーが入っている。
まだ少し暖かい包みを手にしたユーリは、少しの間考えを巡らせた。
アルバート「何をしている」
突然後ろから声を掛けられ、ユーリは驚いて肩を跳ねさせる。
ユーリ「なんだ、アルバートか…びっくりした」
振りむくと、ユーリは大きく息を吐いた。
ユーリ「どうしてここにいるんだよ」
アルバート「ゼノ様とプリンセスは城下を視察だ」
アルバート「二人で視察をするというから、俺は城を回らせてもらっていたのだが」
無表情にそう言うと、アルバートはユーリの手の上の包みをじっと見つめた。
ユーリ「これ?」
アルバートの視線に気づき、ユーリが包みを持ち上げる。
ユーリ「カレン様が隠してたみたいなんだけど、見つけちゃった」
ユーリの言葉に納得したように一人頷くと、アルバートは手を差し出した。
アルバート「どうせ、ゼノ様に渡すつもりだったのだろう。俺が受け取っておく。」
ユーリ「いや、そんな感じじゃなかったな。渡すんだったら、城下の視察に持って行くでしょ」
アルバート「どういう事だ」
ユーリ「ゼノ様以外の誰かに渡すんじゃないかな」
ユーリ「もしかしたら…俺かアルバートのどちらかだったりして」
そう言ってにっこりと笑ったユーリに、アルバートが眉を微かにひそめて見せた。
ゼノ様との城下視察から帰ると、突然に激しい雨が降り始めた。
(これじゃあ、シュタインに返るのは大変なんじゃないかな…)
そう考えた私は、ゼノ様を出迎えていたアルバートに声をかける。
「アルバート、あの…」
「泊まられてはいかがですか?」
アルバート「遠慮しておきます。迷惑になるでしょうから」
「いえ。そうして下さったら嬉しいです」
メガネに手をかけると、アルバートは突然私に背を向けた。
アルバート「…では、お言葉に甘えて」
嵐の音が鳴りやまないその夜…―。
私はゼノ様を早めの夕食にお招きしていた。
ゼノ「もう、そんな時期か」
「え…?」
ゼノ様の視線を辿ると、デザートにハートの形をしたチョコレートが運ばれてくる。
「バレンタインデーの事ですか?」
ゼノ「ああ」
すると…
ユーリ「大丈夫?お水飲んで」
後ろで控えていたアルバートが突然に咳きこんで、ユーリが水を差し出した。
「アルバート、大丈夫ですか?」
平静を装って声をかけながら、私は戸棚の中のチョコレートクッキーのことを思い出す。
(迷惑にならないといいんだけど…)
ゼノ「アルは、何か思うところがあるようだが」
ふっと微笑むと、ゼノ様はデザートのチョコレートをつまんだ。
夕食を終えた私は、キッチンに向かっていた。
(こっそりチョコレートクッキーを取りに行かなきゃ)
急いで歩いていると、
ユーリ「カレン様、待って」
後ろからユーリに呼び止められる。
ユーリ「はい、これ」
ユーリは、私が食堂に忘れてきてしまった指輪を手にしていた。
「あ…ありがとう」
私が手を差し出すと、ユーリが手のひらに指輪を乗せてくれる。
ユーリ「とっても可愛い指輪だね、自分で選んだの?」
「うん、城下に行った時に、一目ぼれしちゃって」
ユーリ「そうなんだ。この指輪を見つけた時のカレン様の笑顔が目に浮かぶよ」
そう言ってユーリは、優しく目を細めた。
(ユーリって、本当に無防備に笑うな…)
私は頬を少し染めると、話を逸らすように言葉を探した。
「えっと…」
「ユーリ、私行かなきゃ」
ユーリ「何か用事?手伝うよ」
「ううん、大丈夫。ありがとう」
私の言葉に、ユーリが少し首を傾げた。
「じゃあ、また明日」
ユーリの背中を見送ると、私はこっそりとキッチンへ向かった。
ユーリと別れてキッチンへ急いでいると、
アルバート「プリンセス」
私は、アルバートに声をかけられる。
「アルバート…こんなところでどうなさったのですか?」
アルバート「たまたま通りかかったので」
そっけなく答えると、アルバートは私の指輪に目を止める。
アルバート「先ほどは、していなかったと思いましたが」
「はい…食事の前に外していたのを忘れてしまって、ユーリが届けてくれたんです」
少し照れて答えると、アルバートは微かに眉をひそめた。
アルバート「プリンセスが忘れ物とは、呆れたものですね」
「…はい……」
困ったような顔をしていると、アルバートが細く息を吸う。
アルバート「その指輪」
アルバート「あなたらしい指輪ですね」
「え…」
突然の言葉に驚いてアルバートを見上げると、頬が微かに染まっていて、
私は驚いて瞳を瞬かせた。
(もしかして、褒めてくれているのかな…)
「…ありがとうございます」
お礼を言うとそれきり返事はなく、私は軽くアルバートにお辞儀をする。
「じゃあ…私、行きますね。おやすみなさい」
そうして、キッチンの方へと歩きだした。
(びっくりした…あんな風に言ってもらえるなんて)
指輪を見つめながら歩いていると、ユーリとアルバートの言葉を思い出す。
(褒めてもらえて、嬉しかった…)
目を瞑ると、私は“彼”の顔を思い浮かべた…―。
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ここで分岐
ユーリorアルバート
つづきます
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「ユーリ、ちょっと待って」
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私はチョコレートクッキーをそっとしまう。
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戸棚を閉めると、私は足早に執務室へと向かった。
キッチンに入ると、
ユーリは戸棚から包み紙がはみ出している事に気がつく。
ユーリ「これ…」
戸棚を開けると、そこには綺麗にラッピングされたチョコレートクッキーが入っている。
まだ少し暖かい包みを手にしたユーリは、少しの間考えを巡らせた。
アルバート「何をしている」
突然後ろから声を掛けられ、ユーリは驚いて肩を跳ねさせる。
ユーリ「なんだ、アルバートか…びっくりした」
振りむくと、ユーリは大きく息を吐いた。
ユーリ「どうしてここにいるんだよ」
アルバート「ゼノ様とプリンセスは城下を視察だ」
アルバート「二人で視察をするというから、俺は城を回らせてもらっていたのだが」
無表情にそう言うと、アルバートはユーリの手の上の包みをじっと見つめた。
ユーリ「これ?」
アルバートの視線に気づき、ユーリが包みを持ち上げる。
ユーリ「カレン様が隠してたみたいなんだけど、見つけちゃった」
ユーリの言葉に納得したように一人頷くと、アルバートは手を差し出した。
アルバート「どうせ、ゼノ様に渡すつもりだったのだろう。俺が受け取っておく。」
ユーリ「いや、そんな感じじゃなかったな。渡すんだったら、城下の視察に持って行くでしょ」
アルバート「どういう事だ」
ユーリ「ゼノ様以外の誰かに渡すんじゃないかな」
ユーリ「もしかしたら…俺かアルバートのどちらかだったりして」
そう言ってにっこりと笑ったユーリに、アルバートが眉を微かにひそめて見せた。
ゼノ様との城下視察から帰ると、突然に激しい雨が降り始めた。
(これじゃあ、シュタインに返るのは大変なんじゃないかな…)
そう考えた私は、ゼノ様を出迎えていたアルバートに声をかける。
「アルバート、あの…」
「泊まられてはいかがですか?」
アルバート「遠慮しておきます。迷惑になるでしょうから」
「いえ。そうして下さったら嬉しいです」
メガネに手をかけると、アルバートは突然私に背を向けた。
アルバート「…では、お言葉に甘えて」
嵐の音が鳴りやまないその夜…―。
私はゼノ様を早めの夕食にお招きしていた。
ゼノ「もう、そんな時期か」
「え…?」
ゼノ様の視線を辿ると、デザートにハートの形をしたチョコレートが運ばれてくる。
「バレンタインデーの事ですか?」
ゼノ「ああ」
すると…
ユーリ「大丈夫?お水飲んで」
後ろで控えていたアルバートが突然に咳きこんで、ユーリが水を差し出した。
「アルバート、大丈夫ですか?」
平静を装って声をかけながら、私は戸棚の中のチョコレートクッキーのことを思い出す。
(迷惑にならないといいんだけど…)
ゼノ「アルは、何か思うところがあるようだが」
ふっと微笑むと、ゼノ様はデザートのチョコレートをつまんだ。
夕食を終えた私は、キッチンに向かっていた。
(こっそりチョコレートクッキーを取りに行かなきゃ)
急いで歩いていると、
ユーリ「カレン様、待って」
後ろからユーリに呼び止められる。
ユーリ「はい、これ」
ユーリは、私が食堂に忘れてきてしまった指輪を手にしていた。
「あ…ありがとう」
私が手を差し出すと、ユーリが手のひらに指輪を乗せてくれる。
ユーリ「とっても可愛い指輪だね、自分で選んだの?」
「うん、城下に行った時に、一目ぼれしちゃって」
ユーリ「そうなんだ。この指輪を見つけた時のカレン様の笑顔が目に浮かぶよ」
そう言ってユーリは、優しく目を細めた。
(ユーリって、本当に無防備に笑うな…)
私は頬を少し染めると、話を逸らすように言葉を探した。
「えっと…」
「ユーリ、私行かなきゃ」
ユーリ「何か用事?手伝うよ」
「ううん、大丈夫。ありがとう」
私の言葉に、ユーリが少し首を傾げた。
「じゃあ、また明日」
ユーリの背中を見送ると、私はこっそりとキッチンへ向かった。
ユーリと別れてキッチンへ急いでいると、
アルバート「プリンセス」
私は、アルバートに声をかけられる。
「アルバート…こんなところでどうなさったのですか?」
アルバート「たまたま通りかかったので」
そっけなく答えると、アルバートは私の指輪に目を止める。
アルバート「先ほどは、していなかったと思いましたが」
「はい…食事の前に外していたのを忘れてしまって、ユーリが届けてくれたんです」
少し照れて答えると、アルバートは微かに眉をひそめた。
アルバート「プリンセスが忘れ物とは、呆れたものですね」
「…はい……」
困ったような顔をしていると、アルバートが細く息を吸う。
アルバート「その指輪」
アルバート「あなたらしい指輪ですね」
「え…」
突然の言葉に驚いてアルバートを見上げると、頬が微かに染まっていて、
私は驚いて瞳を瞬かせた。
(もしかして、褒めてくれているのかな…)
「…ありがとうございます」
お礼を言うとそれきり返事はなく、私は軽くアルバートにお辞儀をする。
「じゃあ…私、行きますね。おやすみなさい」
そうして、キッチンの方へと歩きだした。
(びっくりした…あんな風に言ってもらえるなんて)
指輪を見つめながら歩いていると、ユーリとアルバートの言葉を思い出す。
(褒めてもらえて、嬉しかった…)
目を瞑ると、私は“彼”の顔を思い浮かべた…―。
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