。*.☆ぱちょのイケメン王宮ブログ☆.*。

iPhone版イケメン王宮にハマりました!!現在攻略中ー(^^)

*Sweet&Bitter ユーリvsアルバートルート 共通第1話*

2014-02-28 10:12:36 | イケメン王宮☆Sweet&Bitter
イケメン王宮のバレンタインイベント、「Sweet&Bitter」

続いては、ユーリvsアルバートルート 共通第一話です



以下ネタバレ




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穏やかな陽の光が、窓から差し込む朝…―。


(上手にできた)

早起きして作ったチョコレートクッキーをラッピングしていた私は、

仕上がりを眺めると、にっこりと微笑んだ。

(お世話になった方々にも渡したかったけど…)

バレンタインに際し、ジルから、本命の方にしか渡してはいけないと言われていた。

(喜んでくれるといいな)

「彼」の顔を思い浮かべると、私は微かに頬を染める。


???「カレン様、いる?執務室でジルが待ってるよ」

「ユーリ、ちょっと待って」

キッチンの入り口から聞こえるユーリの声に応えながら戸棚を開けると、

私はチョコレートクッキーをそっとしまう。

(後で、取りにこよう)

戸棚を閉めると、私は足早に執務室へと向かった。


キッチンに入ると、

ユーリは戸棚から包み紙がはみ出している事に気がつく。

ユーリ「これ…」

戸棚を開けると、そこには綺麗にラッピングされたチョコレートクッキーが入っている。

まだ少し暖かい包みを手にしたユーリは、少しの間考えを巡らせた。


アルバート「何をしている」

突然後ろから声を掛けられ、ユーリは驚いて肩を跳ねさせる。

ユーリ「なんだ、アルバートか…びっくりした」

振りむくと、ユーリは大きく息を吐いた。

ユーリ「どうしてここにいるんだよ」

アルバート「ゼノ様とプリンセスは城下を視察だ」

アルバート「二人で視察をするというから、俺は城を回らせてもらっていたのだが」

無表情にそう言うと、アルバートはユーリの手の上の包みをじっと見つめた。

ユーリ「これ?」

アルバートの視線に気づき、ユーリが包みを持ち上げる。

ユーリ「カレン様が隠してたみたいなんだけど、見つけちゃった」

ユーリの言葉に納得したように一人頷くと、アルバートは手を差し出した。

アルバート「どうせ、ゼノ様に渡すつもりだったのだろう。俺が受け取っておく。」

ユーリ「いや、そんな感じじゃなかったな。渡すんだったら、城下の視察に持って行くでしょ」

アルバート「どういう事だ」

ユーリ「ゼノ様以外の誰かに渡すんじゃないかな」

ユーリ「もしかしたら…俺かアルバートのどちらかだったりして」

そう言ってにっこりと笑ったユーリに、アルバートが眉を微かにひそめて見せた。



ゼノ様との城下視察から帰ると、突然に激しい雨が降り始めた。

(これじゃあ、シュタインに返るのは大変なんじゃないかな…)

そう考えた私は、ゼノ様を出迎えていたアルバートに声をかける。

「アルバート、あの…」

「泊まられてはいかがですか?」

アルバート「遠慮しておきます。迷惑になるでしょうから」

「いえ。そうして下さったら嬉しいです」

メガネに手をかけると、アルバートは突然私に背を向けた。

アルバート「…では、お言葉に甘えて」



嵐の音が鳴りやまないその夜…―。

私はゼノ様を早めの夕食にお招きしていた。

ゼノ「もう、そんな時期か」

「え…?」

ゼノ様の視線を辿ると、デザートにハートの形をしたチョコレートが運ばれてくる。

「バレンタインデーの事ですか?」

ゼノ「ああ」

すると…

ユーリ「大丈夫?お水飲んで」

後ろで控えていたアルバートが突然に咳きこんで、ユーリが水を差し出した。

「アルバート、大丈夫ですか?」

平静を装って声をかけながら、私は戸棚の中のチョコレートクッキーのことを思い出す。

(迷惑にならないといいんだけど…)

ゼノ「アルは、何か思うところがあるようだが」

ふっと微笑むと、ゼノ様はデザートのチョコレートをつまんだ。



夕食を終えた私は、キッチンに向かっていた。

(こっそりチョコレートクッキーを取りに行かなきゃ)

急いで歩いていると、

ユーリ「カレン様、待って」

後ろからユーリに呼び止められる。

ユーリ「はい、これ」

ユーリは、私が食堂に忘れてきてしまった指輪を手にしていた。

「あ…ありがとう」

私が手を差し出すと、ユーリが手のひらに指輪を乗せてくれる。

ユーリ「とっても可愛い指輪だね、自分で選んだの?」

「うん、城下に行った時に、一目ぼれしちゃって」

ユーリ「そうなんだ。この指輪を見つけた時のカレン様の笑顔が目に浮かぶよ」

そう言ってユーリは、優しく目を細めた。

(ユーリって、本当に無防備に笑うな…)

私は頬を少し染めると、話を逸らすように言葉を探した。

「えっと…」

「ユーリ、私行かなきゃ」

ユーリ「何か用事?手伝うよ」

「ううん、大丈夫。ありがとう」

私の言葉に、ユーリが少し首を傾げた。

「じゃあ、また明日」

ユーリの背中を見送ると、私はこっそりとキッチンへ向かった。



ユーリと別れてキッチンへ急いでいると、

アルバート「プリンセス」

私は、アルバートに声をかけられる。

「アルバート…こんなところでどうなさったのですか?」

アルバート「たまたま通りかかったので」

そっけなく答えると、アルバートは私の指輪に目を止める。

アルバート「先ほどは、していなかったと思いましたが」

「はい…食事の前に外していたのを忘れてしまって、ユーリが届けてくれたんです」

少し照れて答えると、アルバートは微かに眉をひそめた。

アルバート「プリンセスが忘れ物とは、呆れたものですね」

「…はい……」

困ったような顔をしていると、アルバートが細く息を吸う。

アルバート「その指輪」

アルバート「あなたらしい指輪ですね」

「え…」

突然の言葉に驚いてアルバートを見上げると、頬が微かに染まっていて、

私は驚いて瞳を瞬かせた。

(もしかして、褒めてくれているのかな…)

「…ありがとうございます」

お礼を言うとそれきり返事はなく、私は軽くアルバートにお辞儀をする。

「じゃあ…私、行きますね。おやすみなさい」

そうして、キッチンの方へと歩きだした。

(びっくりした…あんな風に言ってもらえるなんて)

指輪を見つめながら歩いていると、ユーリとアルバートの言葉を思い出す。

(褒めてもらえて、嬉しかった…)

目を瞑ると、私は“彼”の顔を思い浮かべた…―。



-----------------------


ここで分岐

ユーリorアルバート


つづきます


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*Sweet&Bitter ルイvsシドルート シド編SweetEnd*

2014-02-27 14:58:38 | イケメン王宮☆Sweet&Bitter
イケメン王宮のバレンタインイベント、「Sweet&Bitter」

ルイvsシドルート シド編のスウィートエンドです



以下ネタバレ




------------------------------



背後から声をかけてきたのは、ルイだった。

「ルイ」

ルイ「カレン、ダンス上手だった」

ルイはそう言って、にっこりと微笑んだ。

「ありがとう…」

ルイ「俺とも少しだけ…一緒に踊ってくれる?」

「もちろん」

しかし、曲が始まり、ルイに手を差し出され、一緒に踊っている間も

私は、きょろきょろと周りを気にしてしまっていた。

(このパーティーに招待されてるって言ってたけど)

(やっぱり……)

ルイ「…わかりやすいね、カレンは」

ルイが小さく笑う。

ルイ「あいつは、こういうパーティーには滅多に来ないよ」

「あいつ…?」

ルイ「シドのことを探してるんでしょ?」

「…!」

(どうして…)

シドを探している私の気持ちを、ルイはあっさりと見抜いてしまった。

「そ、それは…」

どう言い繕おうか、言葉に詰まっていると、ルイは私の顎をすくい上げ、真面目な顔をする。

ルイ「あいつのことはきらいだけど、カレンが本気なら…」

ルイ「…俺は応援する」

(ルイ…)

ルイの凛とした言葉に、私は少し、胸が温かくなった。

(ありがとう…)


やがてダンスが終わり…

ルイ「じゃあね、カレン」

ルイは一礼すると、笑顔を残して去って行った。




…大公のパーティーが終わると、

私は屋敷のゲストルームに通された。

今日はこのまま大公邸に泊まることになっている。

「どうしよう、これ…」

私は手元のバッグを覗き込んだ。

そこには、バレンタインのプレゼントが入っている。

(バレンタインは明日だけど…)

(今日シドに渡せたらいいなと思って持ってきたんだよね)

(シド、なかなか決まった日に会えないから…)

私はバッグを握りしめる。


―シド「もっと下手くそかと思ったらまだ見れるじゃねえか」

―シド「つまんねえこと聞いてんじゃねえ」


いざ会えないとなると、シドのことばかり頭に思い浮かんできてしまった。

(受け取ってもらえるかは分からないけれど)

(想いだけでもシドに伝えたかった…)

私はため息をついて、

行き場のない想いを抱えたまま、窓の外をぼんやり眺めていた。

すると…。

「え……?」

窓の下には、見覚えのある後ろ姿があった…―。


私は窓を開け、思わず声をかける。

「シド…!」

そこには、庭を歩くシドがいた。

シド「……?」

シドは私の声に驚いて振り返る。

「シド、ちょっと、そこで待ってて!」

私はプレゼントの入ったバッグを手に取ると、急いで庭に駆け下りていった。


庭に降りると、シドはそこで私を待っていてくれた。

シド「なに息切らせてんだ?」

走って息をあげている私を見て、シドは面白そうに笑った。

「来てたの?」

シド「ああ、パーティーは出なかったが、大公には用事があるからな」

(会えて良かった…)

私はバッグを胸の前で持ち直す。

(日付も変わるし、ちょうどいいよね)

胸の鼓動が、うるさいくらいに鳴り響いている。

「シド、これ……」

シド「あ?」

私がバッグを差し出すと、シドは不思議そうな顔をした。

(シドは私のことなんて何とも思っていないのかもしれない…)

(だけど…)

(この想いだけは伝えたい……)


私はプレゼントを両手で差し出した。

「バレンタインのチョコレート…」

「シドのことが好きで、シドを想って作りました」

「受け取ってください」

緊張で、つい目をつむってしまう。

しばらくシドは黙っていたけれど、やがて声を上げて笑いだした。

シド「なんだよ、その色気のねえ告白の仕方は」

思わず目を開けると、

シドは笑いながら私の頭を軽くこづいた。

「そんな…」

(すごく緊張して、想いを伝えたのに……)

私が下を向いて拗ねていると、

シドはひとしきり笑い終わって、腕を組んで私を見下ろした。

シド「でも、まあ、わざわざこんなとこに…」

シド「チョコレートまで持ってきて、追いかけてくる女は、嫌いじゃねえ」

(シド…?)

シド「しかし、もう一押しってとこだな」

シド「そうだな……」

シドは考える仕草をすると、チョコレートを差し出したままの私を見つめる。

シド「お前からキスできたら落ちてやる」



「えっ…?」

(キス…?)

シドは私を試すようなことを言って、口の端をあげて、にやりと笑った。

(どうしよう…)

シドは逡巡する私を、面白そうに口元に笑みを浮かべたまま、眺めている。

(恥ずかしいけど…)

私は、意を決して目を閉じると、背伸びをして…―。


すると、僅かに私の唇に、なにかが触れるのを感じた。

(…え?)

そして、不意に体をがっちりと抑えられる。

驚いて目を開けると、私はシドに固く抱きしめられていた。

「…シド?」

呼びかけに応えるように、シドは私を抱き寄せ、そのまま口づけた。

「……っ」

(シド…!?)

シド「合格だ」



シド「…からかうのもこれくらいにしておくか」

シドは笑って、さらに私に強く口づける。

「んっ…」

シド「お前、俺に惚れてるってわかりやす過ぎるんだよ」

唇を離し、シドは私の耳元でそう囁く。

「…知ってたの?」

シド「まあな」

「いじわる…」

シド「お前のからかいがいのあるところも気に入ってんだ」

シドはそう言って、私の頬を軽くつねった。

「それ、褒めてる?」

なんだかシドにからかわれてばかりな気がして、悔しくなってそう言った。

シド「褒めてるに決まってんだろ」

シドは私を慰めるように、体をさらに抱きしめて、また口づけた。

今度は、シドらしくない、優しい柔らかな、キス。

シド「お前みたいな面白え女、他人に渡すわけねえ」



「シド…」

シドの胸元に頬を寄せると、シドの鼓動がトクンと音を立てているのがわかる。

私はいつまでもシドの身体の温かさに身を任せていた…―。



----------------------



おわり


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*4日間限定 シンデレラガチャフィーバー*

2014-02-26 21:30:28 | イケメン王宮☆本編
こんばんは


今日もイケメン王宮を攻略中です



先日、4日間限定でシンデレラガチャフィーバーがありましたね


私はリリースとほぼ同時くらいにイケメン王宮を始め、1年以上してますが、

シンデレラガチャのフィーバーは初めてです


なのですごく楽しみだったこのイベント


いつもは200ptで1回ガチャできるのが、

100Ptでできるようになる素敵イベントです



今までコツコツガチャしてたけど、

プレミアストーリーはジルの最初のものしか当たったことがなかった私…


今回はシドを攻略中だったので、シド全制覇狙うぞーー



先に結果を言うと、シドのプレミアストーリー5話中、4話制覇できました


あと一つ間に合わなかった…


ただ、回した回数は半端無いです…!


今まで貯めに貯めていたシンデレラガチャptを一気に使い果たしました…


でも、悔いはないです



揃った図




プレミアストーリーを出すまでに、何回ノーマルピースを売り、いらないアイテムを増やしただろう…




ちなみに画像には3匹しかいないですが、ジャスは10匹以上います…



またシンデレラガチャフィーバー来たらいいなぁ


あ、明日からホワイトデーイベントですね


楽しみです


それではまた




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*Sweet&Bitter ルイvsシドルート シド編PremiereEnd*

2014-02-26 09:45:37 | イケメン王宮☆Sweet&Bitter

イケメン王宮のバレンタインイベント、「Sweet&Bitter」

ルイvsシドルート シド編のプレミアエンドです



以下ネタバレ




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ルイ「…カレン」

声をかけてきたのは、ルイだった。

「ルイ、来てたの」

ルイ「うん」

ルイ「でもこの後すぐ帰らないといけないから、カレンに挨拶に来た」

「そっか、ありがとう」

ルイは、頷いた後、

薄く微笑みを浮かべながら、こっそり人差し指だけで、私を手まねきした。

(…?)

言われるままに近づくと、ルイは私の耳元でそっと囁く。

ルイ「シドならバルコニーにいるよ」

(えっ……)

まるで心を見透かされたようで、驚いて思わずルイの顔を見ると、

ルイは、困ったような顔で苦笑いしていた。

ルイ「あいつ苦手だけど…」

ルイ「カレンには幸せになってほしいから…」

ルイ「じゃあね」

そう言って、ルイは優しい微笑みを残して、去って行った。


私は手荷物から、小さなバッグを取り出した。

中には、昨日の夜、シドに渡すために作ったチョコレートが入っている。

(からかわれてばかりで全然相手されてないけれど…)


―「シドは…好きな人とかっていないの?」

―シド「あ?いきなり何言ってんだ」

―「その…バレンタインにチョコレートをもらいたい相手とかいるのかなって…」


(ここで想いを伝えたい)

(いつでも決まった時に会える人じゃないし…)

こっそりホールを横切ってバルコニーへ向かう。

バルコニーに出る前に、私は一度大きく深呼吸をした…―。



バルコニーに出ると、そこには、見覚えのある後ろ姿があった。

「…シド!」

呼びかけると、シドはゆっくりと振り返って、

こちらを見て片手を上げた。

いつもと違ってびしっと着込んでいるシドを見て、私は思わず息を飲む。

(わ、かっこいい…)

シド「なんだ、俺に見惚れてんのか?」

私がどぎまぎしているのを面白がって、シドはいつもの調子でからかってきた。

(そ、そうだけど…)

照れてしまって、なかなかシドの顔を見られない。

シド「よくここにいるってわかったな」

「ルイが、シドならバルコニーにいるって教えてくれたの」

シド「…なんであいつが」

ルイの名を出すと、シドは怪訝そうな顔をする。

「わからないけど…」

「きっと、私がわかりやすかったのかな…」

高鳴る鼓動を抑えて、持っていたバッグにぎゅっと力を込める。

「あのね、シド。私…」

私は思い切って、顔を上げると、シドの瞳を真っすぐに見つめた…―。



私が決心してそう言いかけると、

シドは突然、私の頬を片手で挟んできた。

「シ、シド…!?」

私が当惑していると、シドは片眉をあげて、ため息をついた。

シド「お前なに勝手に言い始めようとしてんだ」

(シド…?)

いつもの調子の良い感じとはちょっと違う、

少し、真面目な声のトーンに驚いた。

シド「お前は確かに分かりやすいが、それだけじゃねえ」

シド「ルイや周りの奴に、始終気にかけられてるって自覚を持て」

(気にかけられてる…?)

「どういうこと?」

意味がよく分からず問い直した私に、シドは呆れたようにまたため息をついた。

シド「それだけお前が、良い女だって思われるってことだろ」



「そんなことないと思うけど…」

「シドにだって、いつも色気ねえとか言われるし…」

(例え周りの人が良く思ってくれていたとしても)

(シドじゃなかったら、意味がないよ…)

私がそう思って目を伏せると、

シドはふっと息を漏らした。

そして、もう片方の手を伸ばして、私の頬に添えて

今度は撫でるように優しく、掴んできた…―。


そのままそっと、顔を寄せて、唇にキスをした…。

「…っ!」

私が驚いていると、

シドはすぐに唇を離して、じっと私の顔を覗き込む。

「シド…」

そして、シドはぎゅっと私を抱き締めた。

シド「…お前はいい女だ」



シド「この俺が、ぬけぬけとこんなパーティーに出てくるくらいにはな」

いつもとは違う、低く艶のある声でシドはそう囁いた。

シド「初めはルイとお前をからかってやるつもりだったが…」

シド「まさかこんな風になっちまうとはな」

私の耳元で、シドはそう呟く。

シド「俺の女になれ、カレン」

(シド…)

思いがけないシドの言葉に、私は胸がいっぱいになってしまった。

「はい……」

かろうじて、そう返事をすると、シドの背中に腕を回した。

(あっ…)

そのとき、腕にかかったバッグの中のチョコレートを思い出した。


私はバッグから、プレゼントの包みを取り出した。

「シド、これ、バレンタインのチョコレートなの」

「…私、シドのことが好きです。受け取ってください」

思いの丈を込めて、両手でシドに差し出した。

シドはしばらく面食らっていたようだけれど、やがて小さく吹き出した。

シド「お前、可愛いとこあんじゃねえか」



そう言ってプレゼントを受け取ると、

その場で包みを解いて、チョコレートを取り出した。

シド「……」

シドはチョコレートを一個、つまむと、そのまま私の唇に差し入れた。

(…!?)

思いがけないことに戸惑っているとシドはにやりと笑う。

シド「そのまま、動くな」

シドはゆっくりと顔を傾けると、私の唇を奪う。

シド「お前にしては悪くねえ味だな」

「シド…っ」

恥ずかしくて照れている私を、シドは強く抱きよせて、

今度は、自分の口にチョコレートを一つ、咥えてみせた。

そして、そのまま顔を寄せて…

「ん……っ」

私の唇に、シドの唇から、ゆっくりチョコレートが押し込まれる。

「シド、人に見られたら…」

私が真っ赤になりながら辺りを気にしていると、シドは悪戯っぽく笑って、再び私に唇を押しつけた。

シド「別に構わねえだろ」



シド「見せておけ」

私はシドに身をまかせながら、まるで口の中のチョコレートと同じように

心もゆっくりとシドに溶けていくのを感じていた…―。




--------------------



おわり

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*Sweet&Bitter ルイvsシドルート シド編第2話*

2014-02-25 11:08:56 | イケメン王宮☆Sweet&Bitter
イケメン王宮のバレンタインイベント、「Sweet&Bitter」

ルイvsシドルート シド編の第2話です



以下ネタバレ




------------------------------




ユーリ「これ、カレン様のでしょ?」

ユーリの手には、私のブレスレットが握られていた。

「あ、そういえば…」

(昼間、ダンスのレッスンのときに外して、そのまま忘れてきちゃったんだ…)

「ありがとう、ユーリが見つけてくれたの?」

ユーリは首を横に振ると、困ったように眉根を寄せた。

ユーリ「ハワード卿とシドが、どっちが届けるか二人で喧嘩してて…」

ユーリ「収拾がつかないから、俺が預かってきたんだよね」

「ブレスレットで喧嘩?どうして?」

私がそう尋ねると、ユーリはため息をついて苦笑いした。

ユーリ「ほんと、カレン様ってある意味罪な人だよね…」

ぽつりとつぶやくユーリから、ブレスレットを受け取って、

私は部屋を後にしようとした。

ユーリ「あれ、カレン様。どこか行くの?」

「うん。明日不安だから、もうちょっと練習してこようと思って」

(明日の公務は、大公のお屋敷でパーティーなんだよね…)

私は一人、部屋へ急いだ…―。



(やっぱりこのステップが上手くできない…)

城中が寝静まった夜中、昼間のレッスンを思い出しながら、一人ステップを踏んでいると、

不意に、背後から聞き覚えのある声がした。

???「…おい」


シド「もっと下手くそかと思ったらまだ見れるじゃねえか」

「シド?」

ステップを止めて、私はシドの方へ向き直る。

(それって、褒めてるの…?)

シド「けどこんな夜中までやることか?」

「明日、大公のパーティーがあるから、練習してるの」

シド「へえ…」

大公、と聞いてシドは若干目を丸くした。

シド「そういや俺も呼ばれてたな」

「大公に?」

シド「大公は俺の顧客の一人だ」

「シドもパーティーに出るの?」

シド「さあな。気が向かなきゃ行かねえ」

「そっか…シドはそういうの興味なさそうだもんね」

(シドが正装してるところ、ちょっと想像がつかないから見てみたかったな…)

私が少し、残念な気持ちでいたら、シドはからかうように私の顔を覗き込んだ。

シド「なんだ」

シド「お前、俺に来てほしいのか?」

「そ、そんなこと…」

(なくもないけど…)

口ごもっていると、パーティーにはあの人も来る予定だったと、

私は不意に思いだした。

(そういえば…)

「そういえば、大公のパーティーに、ルイも来るって言ってた…」

ルイ、という名前を聞くと、シドは目を見開いて口角を上げてみせた。

シド「へえ、そいつは面白えな」

(もしかして……言わなきゃ良かったかな…?)

(ルイとシド、ほんと犬猿の中なんだよね…)

私が少し後悔していると、シドは面白そうにニヤリと笑った。

シド「ひとつ、良い情報教えてやる」

シド「最近、とある良家の子女がルイに迫ったらしいが」

シド「気になっている奴がいると、振られたんだと」

シド「美人で有名な令嬢なのに、もったいねえ」

どこが良い情報なのか、シドの意図がいまいち分からずに私は首を傾げた。

「それがどうしたの?」

シド「お前だろ」

シドは、馬鹿にしたように私のことを顎でしゃくってみせた。

シド「ルイの奴、お前のこと満更でもねえみたいだからな」

「…まさか」

思いもしなかったことを言われて、私が驚いているとシドは私に詰めよってきた。

シド「まあどう思うかは勝手だが…」

シド「情報をくれてやったんだから報酬をよこせ」

「ほ、報酬……?」

(頼んでもいないのに…!)

シド「俺は情報屋だからな。聞き逃げは許さねえ」

シドは更に顔を近づけて迫ってきた。

シド「今から付き合え」

「ええっ?」

私はシドに無理やり手首を掴まれて、

そのまま、引きずられるように外へと連れ出されてしまった。



シドに連れてこられたのは、町中にある小さな酒場だった。

「…もう、シドったら強引すぎるよ」

酒屋の席に無理やり押し込まれて、私が少しごねると、シドは私のショートブーツを指差して笑った。

シド「ハイヒールからそれに履き替えて、お前も結構乗り気じゃねえか」

「だってハイヒールじゃ石畳を歩けないから…」

シド「いつまでもふくれてんじゃねえよ、酒は楽しく飲むもんだろ」

そう言ってシドは私の頭をくしゃくしゃと撫でた。

「ちょっと…シドっ」

シドの大きな手で触られて、思わず鼓動が速くなってしまう。

店主「仲がいいねえ」

そんな私たちの様子を見て、店主がにこやかに話しかけてきた。

どうやら、カップルと勘違いされてしまったらしい。

「ち、ちがいます」

私はムキになって否定したけれど、

シド「だろ?まあ、こいつが俺に惚れてんだけどな」

シドは面白がって、店主の話に乗っている。

「…シド!」

私がたしなめると、シドは悪戯っぽく笑って私の耳元に顔を寄せた。

シド「あんまり騒ぐと周囲にプリンセスだってバレるぞ」

(うっ…)

シド「店も薄暗えし普通にしとけばわかんねえんだから」

シド「大人しく、恋人らしくしとくんだな」


シドに言われて、恋人同士の振りをしている私に、

店主が微笑みながら、何か小さな包みを差し出してきた。

店主「サービスだよ、どうぞ」

「これは?」

店主「ボンボン。中にウィスキーが入ってるチョコレートだよ」

(でも、明日も公務だから…私は…)

私は、包みを受け取って、こっそり脇によけておいた。

店主「バレンタイン。お二人には、楽しみなイベントでしょう?」

店主はすっかり、私たちを恋人同士だと勘違いしているようだった。

(バレンタイン……)


―ジル「チョコレートを渡すのは、心を決めた方だけにしてください」


その時、ふとジルに言われた言葉が蘇った。

(私の本命って…)

無意識に、傍らで杯を呷っているシドを見る。

シド「なんだ」

私の視線に気づいたシドが、怪訝そうに顔を寄せてきた。

「シドは…好きな人とかっていないの?」

シド「あ?いきなり何言ってんだ」

「その…バレンタインにチョコレートをもらいたい相手とかいるのかなって…」

(どうしよう…話の流れで思い切って聞いてしまったけど…)

(そもそもシドが答えてくれるわけないよね)

シド「つまんねえこと聞いてんじゃねえ」

シドは脇においてあったボンボンを手にとって、包みを開けると、

私の口にずいっと突っ込んできた。

「ちょっと…!」

無理やりお酒を飲み込んでしまって、喉がかあっと熱くなる。

シドは慌てる私を見て、ただ笑うばかりだった。

(結局、教えてもらえなかった…)

私は熱くなっていく頬を水で冷やしながら、

しばらくシドの横顔を眺めていた…―。



大公パーティーの当日。


私は大公の屋敷のホールで

さまざまな貴族たちを相手に、ダンスを踊っていた。

(シド、いるかな…?)

さりげなくシドの姿を探してしまうが、見つからない。

(…気が向かないと行かないって言ってたし、やっぱり来てないのかも)

少し、椅子に座って休憩しようとしたところ…

???「カレン…?」

不意に背後から、誰かに声をかけられた…―。



-------------------------



ここで分岐

シドから告白→プレミアエンド

私から告白→スウィートエンド です