イケメン王宮☆誓いのプロポーズ ルイ編
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月が夜空に滲む真夜中のこと…―。
ルイはジルとの用事を済ませて、城の廊下を一人歩いていた。
ルイ(遅くなってしまった…)
ルイ(もう少し早く終わったら、カレンと過ごせたのに…)
ルイはそう思いながら、カレンの部屋の前を通りかかる。
すると、細く開いた部屋の扉から、光の線が延びていた。
ルイ(…カレンは、まだ起きているのかな?)
ルイは視線を上げると、
そこには必死にティアラに石を埋めるカレンの姿があった。
ルイ(カレン……)
ルイは笑みをこぼして、ノックをしようとした手を、ふと止めた。
ルイ(もう遅いし、邪魔しちゃ悪いかな…)
ルイは目を細めて、そのまま部屋を通り過ぎて行った。
ルイ(カレンが作っていたあのティアラ…)
ルイ(あれを被せるのは、俺がいいな…)
ルイは階段を下りながら、カレンの横顔に思いを馳せる。
ルイ(今日の用事だって、本当は明日でも良かったんだ…)
ルイ(俺が、どうしても今日カレンに会いたかったから…)
ルイは階段の最後の一段を踏みしめると、ふと顔を上げた。
ルイ(…やっぱり今から少しだけでも、カレンに会いに行こう)
ルイ(伝えたいことがある…)
ルイがそう思って踵を返そうとしたその時、
聞き覚えのある声が、静かな廊下に響いた。
「ルイ……!」
ルイが振り返ると、カレンが息をきらして階段の上に立っていた。
ルイ「カレン…」
「ルイ待って…!私、ルイに渡したいものが…」
カレンの手には、光るティアラが握られている。
ルイはそれを見て、思わず笑みをこぼした。
ルイ(カレン、俺が帰るのを知って追いかけてきてくれたんだ…)
ルイ「カレン」
ルイが手を差し伸べると、カレンは頬を緩めて階段を下りてきた。
「ルイ、あのね…」
カレンはティアラを手にしたまま、恥ずかしそうに俯いている。
ルイはカレンのあごに手を添えると、そっと上を向かせた。
ルイ「…渡したいものじゃなくて、渡されたいもの、でしょ?」
「うん…」
カレンは頬を染めて、頷く。
ルイは、カレンの手からティアラを受け取って、
目の前に掲げてみせた。
ルイ「カレン…ティアラに誓わせて」
ルイ「世界でたった一人の…俺だけの花嫁になって欲しい」
ルイがそう囁くと、カレンは目を見開いて、ゆっくりと大きく頷いた。
「うん…」
ルイがその頭にティアラを載せると、
カレンはルイにぎゅっと抱きついてきた。
ルイ(カレン…)
ルイ(この腕に、君がいる幸せを知ったときから…)
ルイ(もう俺は、こんな大きな幸せを手放せない…)
「ルイ、私からも言わせて…」
カレンは顔を上げると、ルイににっこりと微笑んだ。
「世界でたった一人の、私だけの王子様でいて…」
ルイ「はい、仰せのままにプリンセス…」
ルイ(愛してる……)
ルイ(俺の、世界でたったひとりの、最愛の人…)
伝えきれない程の愛おしさを感じながら、
ルイはカレンの身体をいつまでも抱きしめていた…。
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おわり
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