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*Princess Wedding ゼノ Secret End*

2013-09-20 10:05:38 | イケメン王宮☆Princess Wedding
イケメン王宮の少し前のイベント、「Princess Wedding」


こちらはSecret End です

ゼノ様目線の話ですよー




↓以下ネタバレ






--------------------




ゼノ「待たせたな」

「ゼノ様・・・・・・?」

見下ろすと、カレンが頬を赤く染めている。

どこか夢を見るようなその瞳に、ゼノの胸の内が音もなくざわめいた。

(おかしな感覚だな)

ゼノ「ああ、悪かった」

名前も知らないその想いから意識を逸らし、ゼノが手を伸ばす。

そうしてカレンの身体を横抱きにすると、

腕や胸元にその柔らかな身体が触れた。

触れた場所から、わずかに痺れていくのがわかる。

(・・・・・・なんだ?)

ゼノ「とにかく、すぐ城に戻らねばならない。急ぐぞ」

告げると、カレンが戸惑いながらもぎゅっと腕に力を込めた。

その力に、鎖骨あたりの鼓動が跳ねるのに気づいていた。




城に戻ると急ぎ公務を終え、ゼノはダンスホールに向かっていた。

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

暗がりの窓には、礼服に着替えた自分の姿が映っている。

(自ら進んで、このような場に行くとは思わなかった)

(変わるものだな)

アルバート「・・・・・・ゼノ様、いかがされました?」

後ろを歩くアルバートを振り返り、ゼノがふっと目を細めて訊く。

ゼノ「・・・・・・アル、お前には俺が変わったように見えるか?」

アルバート「変わった?」

アルバートが眼鏡の奥の目を細め、わずかに首を傾げる。

アルバート「・・・・・・そういえば、アレが言っていましたが」

ゼノ「・・・・・・?」



ユーリ「カレン様と出会ってから、ゼノ様の表情が変わったと思わない?」

アルバート「なに?」

ユーリ「すごく、優しくなったよね」



アルバート「まあ、勘違いかもしれませんが」

ゼノ「・・・・・・なるほど」

前に向き直りながら、ゼノが呟きをこぼす。

(優しい、か。俺にとっては喜ばしい言葉ではないな)

(ただ・・・・・・)

ゼノ「悪くはない」

アルバート「・・・・・・?」

届かなかった呟きに、アルバートはただ首を傾げていた。



舞踏会会場の階段を、ゆっくりと降りていく。

するとその下に、見上げるカレンの姿を見つけた。

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

その姿は人ごみにも紛れることなく、ゼノの目にはっきりと映る。

(どうも俺には、カレンだけが特別らしいな・・・・・・)

ゼノが目を細め、カレンの目を見つめ返す。

その視線に、胸の奥を掴れたような感覚に陥った。

(その目に捕らえられれば、もう逃げ出すことは出来ない・・・・・・か)


そうしてカレンの手を取り、ゼノはダンスを踊り始めていた。

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

カレンのドレスの裾が翻るたび、辺りからため息がこぼれる。

その瞬間、ダンスの前のカレンの言葉を思い出した。



 「ゼノ様が、綺麗で驚いてしまって・・・・・・」



(驚く・・・・・・?)

ゼノが視線を逸らし、辺りを見渡して思う。

(それは、こちらの台詞だ)

やがて音楽が止まると、ゼノはぴたりと足を止めた。

「・・・・・・ゼノ様?」

見上げるカレンの手を引き、何も告げないまま歩いていく。

「あの、どこへ・・・・・・」

ゼノ「約束していただろう」

振り返り告げると、カレンの頬に見る間に赤みが差していった。


ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

ゼノは自分で考えるより前にカレンの手をぐっと引き寄せていた。

「・・・・・・っ」

倒れ込んだカレンの額が、ゼノの胸に触れた。

そうして戸惑うカレンの身体をマントで隠すように歩いていく。

(カレンといると、喉の下辺りが軋む時がある・・・・・・)

(この感覚を、何というんだ?)

それはわずかに苦しく、甘い感覚だった。

その答えは出ないまま、けれど確かなことは一つある。

(あの表情は、俺だけに見せていればいい)




教会近くの森に辿りつくと、

ゼノはカレンの身体を馬から抱き降ろした。

その身体はふわりと軽く浮きあがり、白いベールを揺らす。

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・ゼノ様?どうかしましたか?」

名前を呼ばれ、ゼノは微かに眉をぴくりと動かした。

(婚姻は、国や家同士の契約だ・・・・・・そう思ってきたが)


腰に置いた手に力を込め、ゆっくりと額を近づける。

そうして額をカレンの髪につけると、深くため息をついた。

(たとえ振りだとしても、繋ぎとめておきたいと思う)

(そうでもしないと・・・・・・)

ゼノ「飛んでいきそうだからな」

「え・・・・・・飛ぶ?」

掠れた声で尋ねるカレンに、ゼノがふっと笑う。

ゼノ「・・・・・・なんでもない」

(この姿のカレンを見ると、忘れていたはずの幼い頃を思い出す)

(側にあった大切なものが、すり抜けていくあの感覚・・・・・・)

幼い頃を思い出すだけで、背中がすっと冷えた。



教会で形ばかりの結婚の誓いを終えると、

ゼノはカレンと共に夜の湖を訪れていた。

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

湖には、満月が水面に浮かんでいる。

(綺麗なものは、やがて壊れる・・・・・・)

湖の月は風が吹くだけで簡単に揺らいでしまった。

(だが俺は、ただ黙ってみているわけにはいかない)

その時、見上げるカレンの視線に気がついた・・・。

見上げる視線に気がつくと、ゼノがわずかに唇を開いた。

(ああ・・・・・・この目だ)

ゼノ「カレン・・・・・・」

名前を呼ぶと、カレンの身体をそっと抱き寄せる。

(カレンが隣にいると、確かに温かさを感じる)

ゼノには、その感覚を言葉にする術はなかった。

(だが、同じくらい・・・・・・)

胸におしあてられるカレンの前髪の感覚に、ゼノの左胸奥が跳ねる。


ゼノ「・・・・・・婚礼が夢だとは、思ったことはなかった」

ゼノ「むしろ、通過点だと思っていたからな」

(カレンを離さないために、今俺はどんな非情にもなれる)

(・・・・・・恐ろしいな・・・・・・)

ゼノ「お前といると、新しく気づかされることばかりだ」

口にすると、ほうっとため息がこぼれた。

(なるほど、これが永遠を誓うということか)


「・・・・・・私もです」

背中に回る手を感じ、ゼノが口元に笑みをにじませる。

(道の先にあるものが『永遠』だとは限らない)

(それを見たければ、道は自分でつくらなければならないのだな)

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

やがてカレンの頬に手を触れると、その顔が見える。

眉も目も鼻も唇も、全てが愛おしくたどりたい衝動にかられた。

指先で頬をなぞり降りると、カレンがぴくりとまぶたを揺らす。

そうしてゆっくりと目を閉じるカレンに、ゼノは唇を重ねた。

(・・・・・・これは、誓いの印だ)

(俺はお前に、永遠を見せよう)



-----------------

以上です


ゼノ様・・・・・・


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*Princess Wedding ゼノ Premiere End*

2013-09-19 09:40:02 | イケメン王宮☆Princess Wedding
イケメン王宮の少し前のイベント、「Princess Wedding」


こちらはPremiere End です

最終話しかなくてすみません



↓以下ネタバレ




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ゼノ「待たせたな」

「ゼノ様・・・・・・?」

茂みの奥から現れたゼノ様の姿に、私は戸惑い目を瞬かせる。

(これは、夢?だって、ゼノ様は・・・・・・)

名前を呼んだまま何を訊けずにいると、ゼノ様が近付いてきた。

ゼノ「ああ、悪かった」

「・・・・・・・・・・・・」

そうして目の前に立ち私を見おろすと、ふっと目を細める。

その視線に、胸の奥の鼓動がドクンと跳ねあがった。

(ゼノ様だ・・・・・・)

改めてそう思うと、私の身体が喜びに微かに震える。

そんな私を見おろし、ゼノ様が手を伸ばした。

そうして突然私の身体を、横抱きにした。

「っ・・・あの・・・・・・」

途端に近づいたゼノ様の顔に、私は思わず声をあげる。

ゼノ「とにかく、すぐ城に戻らねばならない。急ぐぞ」

「で、でも・・・・・・」

(誰にも知らせずに行くわけには・・・・・・)


ためらいがちに首にすがりつくと、ゼノ様の手が私の腕を引いた。

そうして首によりしっかりと腕を巻くと、ゼノ様が言う。

ゼノ「問題ない。あとの事はユーリに任せてある」

ゼノ「お前は俺に、ついてくればいい」

「・・・・・・・・・・・・」

低い声でそう告げられると、私はそれ以上何も云えずに、

ただゼノ様の身体にしがみついた・・・。




そうしてゼノ様に連れられるまま、私はシュタイン城へと戻っていた。

「・・・・・・・・・」

そのままのドレス姿で舞踏会会場へ行くと、

私はゼノ様を待ちながら、先程ユーリと交わした会話を思い出す。



 ユーリ「舞踏会が終わったら、また教会へ向かおう」

 ユーリ「ゼノ様も、必ず時間を作るって言っていたから」



(ゼノ様は、お忙しいのに、)

(私のわがままのせいで無理をさせてしまっているのかもしれない・・・・・・)


考えていたその時、にわかに会場がざわめき始める。

「え・・・・・・?」

今までにない人々の視線に気づき、私も階段を振り返った。

すると、そこに現れたのは・・・―。

ゼノ「・・・・・・・・・」

普段とは違う礼服に身を包んだ、ゼノ様の姿だった。

「・・・・・・っ」

静かに階段を降りてきたゼノ様が、私の目の前で立ち止まる。

ゼノ「・・・・・・どうした」

「あ、いえ・・・・・・」

尋ねられ、私は頬を赤く染めながらも口を開いた。

「ゼノ様が、綺麗で驚いてしまって・・・・・・」

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

(あ・・・・・・)

思わず口をついて出た言葉に、私ははっと顔を上げる。


ゼノ「綺麗、か・・・・・・」

すると面白そうに目を細め、ゼノ様が告げた。

ゼノ「お前に言われるのは、悪くはないかもな」

ゼノ様が呟き、私へと手を差し伸べる。

その手を見おろし、私は指の先までもがドクドクと鼓動を響かせるのを感じた。



そして舞踏会を抜け出し、夜の教会で誓いをたてた後・・・―。

私たちはそのまま、お屋敷近くの湖を訪れていた。

「わあ・・・・・・」

風のない水面に、まん丸の月が浮かんでみえる。

わずかに目がくらみ瞬きをすると、私はため息をついた。

(素敵な夜・・・・・・)

(こんな幸せが、あってもいいのかな。それとも・・・・・・)

ちらりと視線を上げるとそこには黙って湖を見やるゼノ様の姿がある。

ゼノ「・・・・・・・・・」

(ゼノ様の隣にいるだけで、幸せはつきないのかな・・・・・・)


やがて視線に気づいたゼノ様が、私を見おろした。

目が合った瞬間、湖を揺らす風が吹く。

(ゼノ、様・・・・・・?)

まるで胸の奥の方まで見抜くような視線に、私は微かに喉をならした。

やがて、ゼノ様が唇をわずかに開きささやく。

ゼノ「カレン・・・・・・」

そうして名前を呼び手を広げるので、

私は引き寄せられるようにその胸に顔を寄せた・・・。

その胸に顔を埋めると、私の目にはなぜだか涙が滲む。

「・・・・・・っ・・・」

(・・・・・・私、今すごく幸せを感じているんだ。誰よりも)

ゼノ「・・・・・・・・・」


私が前髪をこするように顔をうつむかせると、ゼノ様が口を開いた。

ゼノ「・・・・・・婚礼が夢だとは、思ったことはなかった」

ゼノ「むしろ、通過点だと思っていたからな」

くすっと笑みをこぼすように息をつくと、ゼノ様が手に力を込める。

ゼノ「お前といると、新しく気づかされることばかりだ」

「・・・・・・・・・・・・」

(ゼノ様だけじゃない。私だって・・・・・・)

私はゼノ様の背中に、そっと手を回した。

そうしてぎゅっと力を込めながら、ささやく。

「・・・・・・私もです」

「夢ではなく、通過点でもあると気づきました。ゼノ様との・・・・・・」

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

私の言葉の余韻が、静寂の森に静かに響いていった。


やがてゼノ様の手が腰を離れ、私の頬に触れる。

(あ・・・・・・)

顔を上げると、穏やかに目を細めるゼノ様の姿が見えた。

そうすることが当然のように目を閉じると、ゼノ様の唇が重なる。

「・・・・・・ん」

その温かな感触に、身体の芯までもが甘く痺れた。

(まるで、誓いのキスみたい・・・・・・)

目を閉じゼノ様の口づけを受け止めると、

私の身体の奥の方から甘い疼きが湧きあがるのを感じた。

「・・・・・・ん」

ゼノ様の離れる唇をわずかに寂しく思うと、そんな自分に頬が熱くなる。

(私、今・・・・・・)

自分からかかとを上げそうになり、私ははっと息を呑んだ。

すると視線を逸らす私に気づき、ゼノ様が顔を近づける。

ゼノ「・・・・・・こちらを見ろ」

「あ・・・・・・っ・・・」

ゼノ様が顔を傾け、先程よりも深いキスをした。

唇を重ね合わせ絡ませ合うと、それだけで吐息が熱を持つ。

私はいつの間にか、ゼノ様のキスに必死で応えていた。

キスの合間、敏感になった私の肌にゼノ様の手が触れる。

「っ・・・・・・ぁ」

ドレス越しに太ももを撫でられるだけで、私の身体はぴくりと揺れた。

ゼノ「・・・・・・戻るか?」

ゼノ様がどこかからかうように、私の耳元で尋ねる。

ゼノ「俺は、このままでもいいが?」

「・・・・・・っ・・・」

ゼノ様の舌が、私の耳に触れ音を立てた。

身体の甘い痺れに声をこらえながら、私は口を開く。

「・・・私、は・・・・・・」

その先の言葉を紡げずにいると、ゼノ様が言った。

ゼノ「選べ。お前の思う通りにしてやる」

「・・・・・・・・・・・・」

そう告げながら、ゼノ様の手はゆっくりと腿を撫であがり、

私の胸の下でぴたりと止まる。

(これは、命令ではないのに・・・・・・)

「っ・・・・・・ゼノ、様」

私はゼノ様の腕にしがみつくと、長くため息をついた。

ゼノ「・・・・・・・・・・・・」

(なぜ私は、何も言えないんだろう)


ゼノ様の手が、胸元からゆっくりと差し込まれ素肌を撫でる。

そのうちに露わになった胸元に、ゼノ様が顔を埋めた。

「・・・・・・んっ・・・」

(私も望んでいるのかな・・・・・・ゼノ様との、こうした時間を)

(だって、こんなにも)

私の目じりには、涙が浮かんでいた。

(幸せ、だから・・・・・・)

やがてその涙は、ゼノ様の唇に拭われていった・・・。




---------------

以上です

プリンセス本当に幸せそうだー


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*Princess Wedding ゼノ Sweet End*

2013-09-18 14:06:55 | イケメン王宮☆Princess Wedding
イケメン王宮の少し前のイベント、「Princess Wedding」


最終話しかメモしてなくて、

ずっと載せるか迷ってたんですが、せっかくなので載せます!

なので、最終話のSweet Endだけですが・・・・

あ、ゼノ様編Premier End、Secret Endもありますので、こちらも最終話だけですが後で載せますね




以下 Sweet End ネタバレ↓



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ゼノ「待たせたな」

茂みの向こうから現れたゼノ様の姿に、私は息を呑んだ。

「ゼノ様、どうして・・・・・・」

ゼノ「どうして・・・・・・とは、どういうことだ?」

ゼノ様が目を細め、小さく首を傾げて私を見おろす。

ゼノ「約束をしていただろう」

「・・・・・・っ」

(そのために、わざわざ戻って来て下さったの?)

風が吹き、森の木々を揺らした。

私の胸の中にも、ざわめきに似たものが広がっていく。

(今は、素直に嬉しい・・・・・・)


何も言えないままただ見上げていると、やがてゼノ様が手を差し出した。

ゼノ「行くぞ」

その当たり前のような仕草が、私をその度に喜ばせる。

「・・・・・・はい」

手を取ると、私はゼノ様の長い指先をぎゅっと握った。



そして森の奥の教会で、私たちは老夫婦の前に立っていた。

ユーリとアルバートだけが見守る中で、私はドレスの裾を揺らす。

まるで本当の結婚式のように、緊張が私を包んでいた。

(・・・・・・何だか、プリンセスとして大勢の前に立つよりも緊張しているみたい)


やがて永遠の愛を誓いますかという台詞が、耳に優しく響いた。

ゼノ「・・・・・・・・・」

その言葉に、ゼノ様がふっと目を細めて言った。

ゼノ「・・・・・・ああ」

「・・・・・・っ」

ゼノ様の言葉に、私は自分の返事も忘れてしまった・・・。

返事をするのも忘れ、私はゼノ様を見上げていた。

教会の中に射す光が、その黒髪にかかっている。


ゼノ「・・・・・・おい」

ゼノ様の声が聞こえて、私は初めて自分が言うべき台詞に思い至った。

「はい・・・・・・」

慌てて頷くと、ゼノ様がふっと吐息をつく。

やがて私たちの前に立つ老夫婦は、誓いのキスを宣言する。

(キス・・・・・・)

私は鼓動が跳ねるのを感じ、思わず赤くなった顔を隠すようにうつむいた。

ゼノ「・・・・・・どうした?」

「い、いえ・・・・・・」

ゼノ様の手が、私の腰に触れる。

ただそれだけで、ゼノ様は私のことをじっと見おろしていた。

「・・・・・・っ」

ゼノ様が待っていることに気が付き、私は自分から背伸びをする。

そしてゼノ様の腕を掴むと、そっと唇を重ねた。

「・・・・・・・・・・・・」


ゼノ「・・・・・・・・・」

ゆっくりと唇を離すと、私は大きくため息をつく。

(これが、誓いの・・・・・・)

考えていると、腰に触れていたゼノ様の手に力がこもった。

「え?」

わずかにかかとを上げたまま、私はゼノ様の手に抱きあげられる。

そうして顔を近づけると、ゼノ様が顔を傾けて改めてキスをした。

それは先程の私のつたないキスをかき消すような、深いキスだった。

「ん・・・・・・っ」

思わず声をこぼすと、一度唇を離したゼノ様がふっと吐息をつく。

(ゼノ、様・・・・・・?)

視線を上げるものの、ゼノ様は再び私の唇をふさいだ。

その様子を席で見守るユーリが、こっそりとアルバートにささやいた。

ユーリ「さすがゼノ様だよね」

アルバート「・・・・・・当たり前だ」




結婚式を終え、私たちはシュタイン城へと戻っていた。

そして予定通りに舞踏会を終え、部屋に戻った頃・・・―。

「・・・・・・・・・」

(すごく、楽しかったな・・・・・・)

考えながら、私は分厚い本を閉じる。

そこには、ゼノ様からもらった四つ葉が挟んであった。

(押し花にして、一生の宝物にしよう・・・・・・)

そのページが、微かな風を起こして完全に閉じた瞬間・・・。

部屋のドアが、静かに開かれた。

「ゼノ様・・・・・・」

ゼノ「・・・・・・・・・」


その姿を見上げ、私ははっと気がつく。

(私、まだ着替えていなかった・・・・・・)

「待ってください、あの・・・・・・今すぐ、着替えるので」

ゼノ「・・・・・・ああ」

すると構わずに部屋に入り、ゼノ様が目を細める。

ゼノ「問題ないだろう」

「え・・・・・・」

近づいてきたゼノ様が、私のドレスの紐に手をかけた。

微かに触れたゼノ様の指先の感触に、腰がびくりと揺れる。

すると笑みをこぼすように、ゼノ様が息をつき言った。

ゼノ「花嫁のドレスを脱がせるまでが、新郎の役目だと聞いたが?」

「・・・・・・えっ」

ゼノ様の言葉に、私は驚き微かに目を見開いた。

(そんな習慣、あったかな・・・・・・)

かけられたゼノ様の指先が、ゆっくりとその紐をたどるように動く。

見下ろすゼノ様の視線を感じ、私の心臓は絶え間なく鳴っていた。


やがてゼノ様が、低くどこか掠れた声音でささやく。

ゼノ「・・・・・・後ろを向け」

「・・・・・・っ」

ゼノ様の言葉にびくりと肩を揺らしながらも、私は思っていた。

(ゼノ様に脱がせて頂くだなんて・・・・・・)

考えただけでも、背中から腰のあたりがわずかに熱を持つ。

それは緊張からなのか、それとも別の何かなのかはわからなかった。


「やっぱり、自分で・・・・・・」

言いかけると、ゼノ様がぎゅっと紐を引いた。

途端に緩んだドレスに、私は思わず背中を丸める。

「あ・・・・・・っ・・・ゼノ様」

ドレスを押さえながら慌てて見上げると、

ゼノ様が片手で私のお腹辺りを抱き寄せた。

そしてどこか面白そうに、耳元でささやく。

ゼノ「いいから、大人しくしていろ」

ゼノ様の声が耳に直接響くと、私はそれ以上何も言えなくなる。

「・・・・・・っ」


私はゆっくりと脱がされていくドレスと、

次第に露わになる素肌を見おろし、ただ息をついた。

吐息はいつの間にか熱を持ち、その熱を感じる胸元が震える。

(私・・・・・・)

ゼノ様の手が、私の肩からドレスを落とした。

(ゼノ様には一生、敵わない気がする・・・・・・)

「ゼノ様・・・・・・」

落ちたドレスを見おろし、私はゼノ様の腕の中で声をあげる。

すると私の身体を今度はしっかりと抱きしめ、

ゼノ様が肩口に顔を埋めながらささやいた。

ゼノ「・・・・・・ああ、綺麗だな」

ゼノ様の唇が、ゆっくりと私の首筋をなぞり降りていく。

「ぁ・・・・・・っ」

唇の柔らかな感触と息に、私の身体の芯の方が疼いた。

身体を縮めるような仕草に気づいたのか、

ゼノ様が私を抱き上げて、ベッドまで運んでくれる。

見上げると、ゼノ様が私の左手を上に持ちあげた。

(あ・・・・・・)

そうして薬指に、音をたてて口づける。

「・・・・・・っ・・・ん」

びくりとまつ毛を揺らすと、顔を上げた途端にゼノ様の口づけを受け止める。

「んぅ・・・・・・」

ゆっくりと舐めるようなゼノ様の口づけが、長く続いていった。

(何度でも、誓いたい・・・・・・)


ゼノ様のキスに必死で応えながら、私は唇を開く。

そうして、左手をゼノ様の指に絡めた。

(ゼノ様を、一生愛するって・・・・・・)

けれど私は何も言葉には出来ないまま、

ゼノ様の落とす甘い吐息に、ただ声を漏らしていった・・・。





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以上です


そんな習慣あったかな・・・にちょっと笑いました


*ロベールと秘密のBirthday 第5話*

2013-09-14 12:16:16 | イケメン王宮☆ロベールと秘密のBirthday

イケメン王宮 ロベールと秘密のBirthdayの第5話です

今回が最終話です



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第5話問いかけ



「私は、大人になったと思いますか?」

私の問いかけに、ロベールさんの目がふっと細まる。

ロベール「ああ・・・そうだね」

ロベール「驚くほど、綺麗になった」

(えっ・・・・・・)

少し驚いて目を瞬かせると、ロベールさんは口元に笑みを浮かべた。

ロベール「だけどやっぱりカレンちゃんと話すと、俺の中では、あの頃のままかな」

ロベールさんの言葉に私の胸がなぜか小さく痛む。

「・・・そうですよね」

(ロベールさんにとっては、いつまでも私は生徒のままだよね)

思っていると、ロベールさんの優しい声が響いた。

ロベール「優しいところは、変わらないみたいだからね」

私の頭にそっと手を置いて、ロベールさんが微笑む。

「ロベールさん・・・・・・」

予想外の言葉に私はロベールさんを見ると、口元を綻ばせた。

「ありがとうございます」

そうしてまた歩き出すと、私の心がほぐれていく。

(このお城の中で、私のことをよく知っているのはロベールさんだけだし)

(ロベールさんがいてくれると、心強いな)

「また、ロベールさんのところに行ってもいいですか?」

尋ねるとロベールさんは、いつもと変わらず私を見つめる。

ロベール「もちろん。いつでもおいで」

私はロベールさんの言葉をしっかりと胸に受け止めた。

「立派なプリンセスになれるよう、頑張ります」

ロベール「ああ。カレンちゃんならきっとなれるよ」

二人の間に、穏やかな夜風が通る。

ロベール「じゃあ、部屋まで送るよ」

「はい・・・・・・」

ロベールさんが、私の前を歩いて行く。

私は月明かりに伸びるロベールさんの影を見つめながら思った。

(ロベールさんには言わなかったけど、)

(私にとってロベールさんも、変わらず優しい人)

秘かに心の中で呟くと、私はロベールさんの隣に駆け寄って行った・・・。



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おわり

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*ロベールと秘密のBirthday 第4話*

2013-09-13 17:23:18 | イケメン王宮☆ロベールと秘密のBirthday

イケメン王宮 ロベールと秘密のBirthdayの第4話です



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第4話二人の約束




「あっ・・・・・・」

私は昔のことを思い出すと、小さく声を上げた。

ロベール「思い出したみたいだね」

「はい・・・・・・」

私は頬が熱くなるのを感じると、

顔を隠すようにロベールさんから視線を逸らす。

(そういえば、昔ロベールさんに・・・・・・)

(大人になったら一緒にダンスが踊りたいって言っていたんだっけ)

私がかつて淡い憧れを抱いていた事を、見透かされてしまいそうで恥ずかしくなる。

「あの時は、良くわかっていなかったので・・・あんなことを」

何を言えば良いのか分からずそう答えると、

ロベールさんは面白がるように笑った。

ロベール「そうだね」

ロベール「あの時のカレンちゃんは、一生懸命だったしね」

「ロベールさんっ・・・・・・」

私は慌てるものの、笑うロベールさんを見て不意に思う。

(不思議だな・・・あの頃は先生として話していたのに)

(今は、お城の中でこうして話しているなんて)

ロベールさんのさらりと流れる髪が、月明かりに照らされ綺麗に見える。

(私の事を、大人として見てくれているのかな・・・?)

「あの・・・ロベールさん」

私は名前を呼ぶと、ロベールさんを見上げる。

ロベール「ん?」

やがてロベールさんと視線が合うと、私は思っていることを伝えた。




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次回ラストです


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イケメン王宮★裏ワザ①
イケメン王宮★裏ワザ②
イケメン王宮★裏ワザ③