行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ドイツの春闘6%の賃上げ要求

2018-01-15 22:21:56 | 生活
ドイツの春闘をリードする巨大組合金属労組は生産性が上昇していることと記録的な低失業率を背景に賃金増は6%を要求し、全自動車産業のストライキ態勢を確立し、8日に時限警告ストとデモを行い経営者団体に圧力を掛けている。先ず自動車企業の集中するバーデンヴュルテンベルク州で交渉が開始された。ドイツは日本と違い州単位で労働協約(経営者団体と金属労組間で)が結ばれ組合がない企業でも適用される。その後、この州の協約を基本に他州でも協約が結ばれる。正確には春闘でなく、労働協約闘争だ。
 
またドイツは日本より年間2か月も短い時短先進国であるが、育児と両親の介護対象労働者は週28時間労働を要求している。この制度の狙いは多くの女性を労働市場に参入させることにある。経営側の柔軟な労務政策を逆手にとったような要求だ。労組は家族の人生生活に沿った柔軟な働き方の一環と主張する。
 
金属産業には390万の雇用者がいて、金属労組は230万人を労組員としている。ここで決まったことはドイツ全体に影響を与える。
 
OECDの調査2015年世界の年間労働時間 ドイツは最短
・メキシコ:2246
・韓国:2113
・ギリシャ:2042
・チリ:1988
・ロシア:1978
・トルコ:1832
・米国:1779
・イタリア:1725
・日本:1719
・カナダ:1691
・スペイン:1676
・英国:1674
・オーストラリア:1665
・フランス:1482
・ドイツ:1371
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