行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

秀吉と三成の郷、長浜の庶民力

2016-05-20 22:57:47 | Weblog

今回の会合の目的地は湖西線志賀、長浜に泊まり観光船で竹生島経由→今津というルートを採った。長浜では大河ドラマ「真田丸」のせいか、三成展を開催、秀吉の博物館である長浜城もあり、観光客で賑わっていた。長浜城下では往時を偲ぶ街並みが一部残されているが、特に見るべきものはない。ところが秀吉の採った規制緩和「楽市楽座」のおかげで凄いものが残っていた。それは曳山祭りでの山車と子供歌舞伎で、曳山博物館で実際の山車を見たが、金飾りもあり絢爛豪華で、現在価値では2億円ということだ。各町内の有する山車は13台さすがは秀吉と思うのは見当外れで秀吉が最初には砂金をばらまいたようだが、現在の山車は江戸時代になって長浜の町人が毎年少しずつコツコツと出し合い造ったものだ。トータルで20億円、それを毀損することなく現在まで使ってきたことは驚嘆に値する。

長浜の街並み

更に金銭では計り知れないのが「子供歌舞伎」、江戸時代1740年代に始まったという。子供歌舞伎は3週間の練習で4月中旬の4日間この絢爛豪華な山車の上で上演される。4日間子供の世話する若い衆(子供歌舞伎の役者OBが多い)は食事の世話から入浴まで世話をする。化粧や着付けは地元の有志が受け継いできた。曳山山車が国の重要無形民族文化財であることも肯けるが、大変な人材が投入されている。長浜の曳山まつりはユネスコ無形文化遺産登録候補になっており早ければ平成28年秋にも全国32の「山・鉾・屋台行事」として登録予定だ。

山車と子供歌舞伎

 

 

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