落合先生のブログ経由で見つけた記事です。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070118i101.htm?from=main1
今年度の卒業試験(二回試験)では,59期の修習生1493人が受験し,そのうち10人が不合格,97人が合格留保となり,両者を合わせたいわゆる「落第」が過去最多に達したというニュースはまだ記憶に新しいところですが,引用記事によると,その追試でも6人が落とされ,最終不合格者は合計16人に達したということです。
まず個人的な昔話をすると,引用記事からも分かるとおり,2000年(平成12年度)までは最終不合格者などという人は現実にはおらず,従来の二回試験は「普通に勉強していればまず落ちることはないよ。万が一合格留保になっても,追試を受ければまず救われるから」というのが「常識」でした。
黒猫が司法修習生だった時代,黒猫は54期で入ったものの,実務修習の終わりに病気で1年間修習を休み,後期修習から55期で復帰したのですが,ちょうど黒猫と一緒に後期修習から修習に参加する人がもう1人いました。
それで「あなたもご病気ですか?」と聞いてみたところ,「いえ,二回試験にも落ちて,追試にも落ちてしまって・・・」という返事。
黒猫は,そんな人がいたということ自体に内心ものすごく驚きました。
続いて,「病気ということでしたら,言い訳がつきますからまだいいですよね。私なんか,いくら探しても就職先が見つからなくて・・・」というお話。
・・・そりゃ見つからないでしょうね・・・。
その後,55期の二回試験が終わり,黒猫自身は無事合格しましたが,合格発表を見ると,たしか10人くらいの合格留保者がいたほかに,1名「不合格」という人がいました。
それまでは,二回試験に落ちたら追試を受けられるものと思い込んでいたので,そのときは追試すら受けられない「不合格」という制度があったこと自体に驚きました。そのとき,黒猫の頭に「まさか不合格になったのはあの人じゃないだろうな・・・」という思いが浮かびましたが,真偽のほどは分かりません。黒猫もあの人とは一度会ったきりで,名前すら知りませんから。
こういう経験をした世代なので,最終不合格者数16人と聞くと,何より「時代は変わったなあ・・・」という思いを抱かずにはいられません。あの合格発表のときから,まだわずか4年ちょっとしか経っていないのに。
一方で,二回試験の追試制度は今年から廃止されることが既に決まっていることから,実際には二回試験の追試で落とされる人も結構多いのかなあと予想していたので,追試での不合格者6人という数字は,思ったよりは少なかったなというのが正直な感想でもあります。
もっとも,追試で何とか救済された残りの91人も,弁護士となる資格こそ何とか得られたものの,今時の業界事情ではかなり就職に苦労しているでしょうね。無事に二回試験を通過した人でさえ就職できない人が出始めているのに,二回試験落第なんていう分かりやすい「レッテル」を貼られてしまったら,もう法律事務所への就職はかなり難しくなるのではないでしょうか。もちろん,裁判官や検察官への任官など望むべくもないでしょう。
こういう記事を読むと,「法曹人口大増員の弊害だ」という感想を第一に持つ人が,特に法曹関係者にはかなり多いと思われますが(落合先生もそのお一人のようですね),黒猫自身は,司法試験の合格者が大幅に増えて司法試験が以前より楽になる分,二回試験が以前よりリスキーなものになるということであれば,ある意味ではバランスが取れているのではないか,とも思います。もっとも,二回試験に合格できないような人に,給料こそ将来的には貸与制になるとはいえ,それでも多額の国費を投じて,しかも現役の法曹関係者に多大な苦労を強いて司法修習を受けさせる意味がどこにあるのか,という問題は残りますが。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070118i101.htm?from=main1
今年度の卒業試験(二回試験)では,59期の修習生1493人が受験し,そのうち10人が不合格,97人が合格留保となり,両者を合わせたいわゆる「落第」が過去最多に達したというニュースはまだ記憶に新しいところですが,引用記事によると,その追試でも6人が落とされ,最終不合格者は合計16人に達したということです。
まず個人的な昔話をすると,引用記事からも分かるとおり,2000年(平成12年度)までは最終不合格者などという人は現実にはおらず,従来の二回試験は「普通に勉強していればまず落ちることはないよ。万が一合格留保になっても,追試を受ければまず救われるから」というのが「常識」でした。
黒猫が司法修習生だった時代,黒猫は54期で入ったものの,実務修習の終わりに病気で1年間修習を休み,後期修習から55期で復帰したのですが,ちょうど黒猫と一緒に後期修習から修習に参加する人がもう1人いました。
それで「あなたもご病気ですか?」と聞いてみたところ,「いえ,二回試験にも落ちて,追試にも落ちてしまって・・・」という返事。
黒猫は,そんな人がいたということ自体に内心ものすごく驚きました。
続いて,「病気ということでしたら,言い訳がつきますからまだいいですよね。私なんか,いくら探しても就職先が見つからなくて・・・」というお話。
・・・そりゃ見つからないでしょうね・・・。
その後,55期の二回試験が終わり,黒猫自身は無事合格しましたが,合格発表を見ると,たしか10人くらいの合格留保者がいたほかに,1名「不合格」という人がいました。
それまでは,二回試験に落ちたら追試を受けられるものと思い込んでいたので,そのときは追試すら受けられない「不合格」という制度があったこと自体に驚きました。そのとき,黒猫の頭に「まさか不合格になったのはあの人じゃないだろうな・・・」という思いが浮かびましたが,真偽のほどは分かりません。黒猫もあの人とは一度会ったきりで,名前すら知りませんから。
こういう経験をした世代なので,最終不合格者数16人と聞くと,何より「時代は変わったなあ・・・」という思いを抱かずにはいられません。あの合格発表のときから,まだわずか4年ちょっとしか経っていないのに。
一方で,二回試験の追試制度は今年から廃止されることが既に決まっていることから,実際には二回試験の追試で落とされる人も結構多いのかなあと予想していたので,追試での不合格者6人という数字は,思ったよりは少なかったなというのが正直な感想でもあります。
もっとも,追試で何とか救済された残りの91人も,弁護士となる資格こそ何とか得られたものの,今時の業界事情ではかなり就職に苦労しているでしょうね。無事に二回試験を通過した人でさえ就職できない人が出始めているのに,二回試験落第なんていう分かりやすい「レッテル」を貼られてしまったら,もう法律事務所への就職はかなり難しくなるのではないでしょうか。もちろん,裁判官や検察官への任官など望むべくもないでしょう。
こういう記事を読むと,「法曹人口大増員の弊害だ」という感想を第一に持つ人が,特に法曹関係者にはかなり多いと思われますが(落合先生もそのお一人のようですね),黒猫自身は,司法試験の合格者が大幅に増えて司法試験が以前より楽になる分,二回試験が以前よりリスキーなものになるということであれば,ある意味ではバランスが取れているのではないか,とも思います。もっとも,二回試験に合格できないような人に,給料こそ将来的には貸与制になるとはいえ,それでも多額の国費を投じて,しかも現役の法曹関係者に多大な苦労を強いて司法修習を受けさせる意味がどこにあるのか,という問題は残りますが。
つまり、新60期の2回試験不合格者を減らして「ロー制度にして良かった」と報道する意図のように思えるのです。
最高裁長官は基準を甘くしないと言っているようですが、実際には甘くした上で対外的には甘くしていないと公表するのではないでしょうか(ロー卒はポテンシャルが凄いに違いないから合格させるとか言って・・・(笑))。
ロー推進に関わってきた者が自分たちのやってきたことに否定的評価を下すとは思えません。
このことは新司法試験の結果及び試験委員のヒアリングなどからも明らかです。
ロー制度の目的は①多様な人材を確保しつつ②質を維持することにあると思いますが、①の目的とロー制度という手段との間に実質的関連性がないことが明らかな以上、②の目的とロー制度との実質的関連性をも否定してしまったら、ロー制度の全否定=完全崩壊を認めることになってしまいます。
果たして、そのようなことをする勇気が最高裁にあるでしょうか?
『国策』という名の下に、どうせまた下駄やハイヒールを履かせるのではないでしょうか?
どちらの予測が正しいかは,新60期の二回試験の結果を見ないと何とも言えませんけどね。
新試合格者に遠慮するかどうかはわかりません。
このままだとあんたも既得権益を
守ろうと必死の抵抗勢力に
成り下がるだけw
法科大学院出身の弁護士が、未だ出ておらず、依頼したことがないので、なんとも言えませんが、法学部出身・法科大学院で法律しか知らない人はさておき、法律にプラスして他の知識(完璧な語学力、CPAの資格と経験、ファンドマネージャーとしての経験など)がある弁護士さんが出てこないかと期待しています。
ただ、試験の受験回数が制限されていて、記念受験ではなく、リスクの高いところで本気で勉強して受験すると聞きました。6年7年勉強する法学部出身新卒者を抑えて、こういう人たちが2年3年で合格できたとしたらの話ですが…。