原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

郷里で過ごした怒涛の一週間 - 懐石処編 -

2016年10月28日 | 旅行・グルメ
 (写真は、今回の実母介護施設入居引越旅行に際して、郷里到着初日に立ち寄った懐石料理処にて撮影した店内の風景。)


 私が郷里へ帰省する際には必ず1泊か2泊ホテルを予約し、ひとまず郷里の観光を実施した後に実家へ戻る段取りとなって既に10年の年月が経過している。

 今春娘が社会人となり郷里への旅行が“一人旅”となった暁からは、私の好みのホテルを予約し自分が欲する食事処で夕食をとる(“酒盛り”をすると表現するのが正確だが)事を楽しみとしている私だ。


 さて、今回の“酒盛り”を一体何処でしようか?? と迷っていた時、タイムリーに我が郷里の出身大学から「同窓会通知」が届いた。
 それを見ると、今秋の同窓会は、郷里主要駅ビルホテルの懐石処にて実施するとの通知だ。

 なるほど。 私が40年近く前に郷里を離れ上京した頃には、そのホテル自体が存在しなかった。
 時は流れ、既にそのホテルが老朽化している(?)のかもしれないが、今回はとにかくそのホテル宿泊を予約して、大学時代の同窓生達が来る11月に集うという懐石処(「藍彩」と名付けれらている)を是非とも一人で堪能しようと考えた。 


 そして尋ねた懐石処「藍彩」は、夕刻にしては時間が早かった事も理由だろうが、私が最初の顧客だった様子だ。

 明日の実母引越のため実家への到着時間を早い時間帯に設定していた事が大きく、手短に食せる「御膳料理」を発注した。
 もちろん、この飲兵衛の私が酒を外す訳がない。
 とりあえずジョッキビールをすぐさまゴクゴクと飲み干した後、次に注文したのが地元の冷酒だ。(これは6月に訪問した時にも別の懐石料理処で嗜んでいる。) 当日夏日程に全国的に暑かった頃だが、氷樽に入れられて運ばれて来たこの冷酒が、何とも美味な事!

 この冷酒を飲み干した頃、食事処「藍彩」の女将が私の席へやって来た。
 
 この体験は郷里の食事処にて今回が初めての事だった。
 と言うのも、今時全国津々浦々の“一応名の通ったホテル”の飲み食い処では、個人情報保護観点に関して“全国標準”を貫いている故と推測する。  確かにそれもプラスの効果はあろう。
 だがもしかしたら、顧客によれば(特に一人旅の場合など)地元の人々との一期一会の出会いに期待している場合もあり得る。 そういう心境の時に、とりあえず個人情報に触れる事無く一言声掛けしてくれたものならば、嬉しい顧客も存在するのではあるまいか?

 確かに、これが鬱陶しい場合もある事を私も心得ている。
 ご自分の職責も心得ず自由気ままに語りかけられたものならば、顧客のこちらが聞き役となり辟易とさせられる事態も数多く経験している。

 そうした中、「藍彩」の女将の対応力は素晴らしかった。 
 しつこ過ぎず、かつご自身の興味深い私事も語って下さり、有意義な時間を過ごせたことに感謝申し上げたい。


 私と本名が同名らしき「藍彩」の女将さん。
 今度、上京された際に、東京にて再び出逢える事を楽しみにしております。

 その前に、我が出身である郷里の国立大学医学部「のぞみ会」と称する私と同級生の同窓会が、来る11月12日(土)にホテルクレメント6階の「藍彩」にて開催されるようです。
 残念ながらその会合には私は出席不能です。
 もしもその会合を女将さんが担当されるならば、上京して40年近くの年月が流れている「のぞみ会」一員である私が10月に単身で「藍彩」を訪れた事を、「のぞみ会」メンバーに伝えて下されば嬉しく存じます。