tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

two eye

2016-10-23 11:33:00 | 序章・予告編
ツンと冷たい風が吹き始めた・・・・

友達が巣だって行く・・・幼い頃から共にしていた幼馴染み達が、自分の将来の為に前を向き始めた。

今まで学校の勉強さえ、自分と一緒に過ごしながらしていた・・・・それも今はない。

時々、会いに来る幼馴染みは楽し気に話し道具を持ってきては教えてくれていた。

それが嬉しくて彼女は楽し気に聞いては、それに触れながら教えて貰っていたのだった。



ある日・・・・
『出かけるぞ(笑)』
兄が彼女に声をかける・・・・その言葉に戸惑い始めた。
『でも・・・』
『(笑)少し出るだけだ。前より距離は伸びてる・・・大丈夫と行こう(笑)』

兄は返事を待たずに彼女の手を握り、引き連れて行くのだった。
いつものように、アヤノを連れ出す・・・慣らす為でもあるが、アヤノの初体験は少しずつ増えていった。



遠出だと知り、不安はあったが初めて見るモノ全てが楽しい気分で埋め尽くされていった。

『前と同じだ(笑)、お前が言ったろ・・・・』
『視えない、聞こえない・・・・』
『区別は?』
『出来てる(笑)、私・・・・出来てる』
小さな囁きは、兄もまた彼女に笑み返し一緒に歩いた。

建物の中へ入ると、それぞれに時間を図ったり練習だろうと分かる人達が部屋の中にいた。

別の部屋では、講義をうけ専門知識を学んでいた。
『なんでココに?』
『本当はアヤノも してみたかった事だろ?不安がソレを揉み消した・・・・不安なら逃げろ(笑)怖いなら今までと同じように自分を守れ。
お前は大丈夫なのに、自分で不安を作るんだな・・・』

聞いてるのかと彼女を眺めると、笑みを浮かべたままに部屋の中を真剣に覗いている事に微笑んだ。



帰り道で・・・・
そっと車を端に停め彼女に外へ指をさして、見ろと促した。
『フウマだ・・・・』
硝子張りの店・・・・真剣に誰かを眺め、手伝い・・・微笑んだフウマがいた。

何かを話され頷くフウマ・・・・
暫く見ていたアヤノに気づくフウマが苦笑いをして、それでも手は止めていなかった事に驚いて眺めていた。
『(笑)帰るぞ・・・・』
『ん(笑)、お兄ちゃん・・・・・ありがとう』
『いいや(笑)』

窓から眺めていたアヤノが、手をあげる・・・・笑み返しただけのフウマと目があった。




次の年に・・・・緊張した顔のアヤノがいた。
全てに初めての事で、フウマが手伝いに来てくれた。
フウマの先輩も来てくれて、引っ越しは早めにすんだ。

フウマから聞いていたのか、驚きながら聞き大丈夫だと対処法まで教えてくれた。
自活するのも、学校へ通うのも・・・色んな意味で教えてくれる事に彼女は感謝した。

『(笑)なんで、女性の先輩か初めて気づけた・・・・フウマ(笑)心配かけて、ごめんね・・・・』
キッチンの片付けをするフウマへ声をかけた。

『フウマは男だしねぇ(笑)、すごーく迷って・・・あの(笑)あのーって、なかなか話さないから私が可笑しかったよ・・・』
『それでも(笑)ありがとうございます・・・・』

『(笑)気にしないで。腕をあげたら、働きにおいで(笑)
見知る人が多い場所なら安心して動けると聞いてる(笑)
ついでに・・・弟を真面目に(笑)学校へ連れてって。
ヤツは隣に住まわせた(笑)貴女のボディーガード込みで小遣いも出す事にしたからねー』

『ねーちゃん・・・場所が違うだろ・・・俺の部屋は?』
玄関から顔を覗かせた彼が、姉に言った・・・
『こ、ごめんなさい・・・・』
姉の代わりに謝る彼女に苦笑いをした。

『ソウタ(笑)、この子がアヤノちゃん。ちゃんと約束は守ってね、じゃないと実家へ連行するからね!』
『分かったよ・・・・どうせ、学校だろ?不安なら、何が不安か言えよ!』
威張るように言ったソウタを小突く彼女が弟を睨んだ。

『俺はソウタ(笑)、俺もフウマと同じ歳だ・・・・だけどタメ口にしてくれよな(笑)面倒くせーし!』
また小突く姉から逃げると部屋へ慌て戻って行った。
アヤノの兄も来て、彼女に挨拶をする・・・・

皆で食事へ出され・・・兄に連れられて部屋に帰ってきた。
『護符は預かったから、しまったぞ(笑)
大丈夫だ・・・アヤノの気持ち次第なんだぞ?(笑)部屋の前に居たのに、知らない振りも出来たろ・・・』

『あれは何で・・・・』
『(笑)独り暮らしが羨ましくて・・・
アヤノ(笑)理由はお前から聞いてたぞ?姿を見せる人達はアヤノに知って欲しくてよりつく(笑)
一緒にしたいから近づく・・・・そう言ったろ。

確かに(笑)、だいたいはそうだ。一緒なら体験したくて・・・手伝って貰えそうで近づく。
今は自分の事に集中すればいい、聞こえても聞こえないふり(笑)
忙しいと声はかけるな・・・』

苦笑いをして兄に身を預けて埋もれるように抱きついた。
背を優しく撫でた兄・・・・何度も大丈夫だと、出来るのだと囁きながらアヤノへ言っていた。
フゥと息をはくと、兄を眺め笑み返した。

『頑張れるぞ(笑)、卒業出来たら彼女の店で働かせて貰え(笑)
安心を少しだけ分けて貰え・・・フウマも、自分の妹なみに安心しとけと言ってた(笑)

ソウタと言ったか・・・・(笑)彼女から頼まれたと挨拶されたが、しっかり者だった。
(笑)自分で生きる力をつける・・・・それが出来たら感謝して礼をしとけ。
それまでは、ありがとうと言ってから助けて貰え(笑)』

アヤノは声にならず、それでも聞いては頷くのだった。


『アヤノー兄貴離れしたかー?』
入ってきたフウマと目があって、苦笑いで返すアヤノに可笑しくて笑いだした。
何だとソウタまで顔を覗かせて・・・

『アヤノ(笑)俺は兄貴と知ってる・・・知らねーと説明すんのは大変だぞ?きーつけろよー(笑)
ほら、俺の携帯の番号だ。まぁ、同じ学校だしな(笑)分かんねー事は言葉よりメールにしろよ。
その方が、聞かれた事の説明は省けるしな(笑)頑張ろーぜ!』

『ありがとう(笑)頑張るね!』
おう!と笑ったソウタは部屋へ戻って言った。



アヤノに始まる新しい事が、嬉しいような気持ちが不安より増していった。
出来る事だけに集中し、必要以上の人間関係に入り込まなかった。

特殊に見られても、自分を貫く姿勢に同期の子達もアヤノという女の子を受け入れ始めた事にソウタとフウマが驚いた。

完全に切り離す事はなく・・・みつに繋がらずだけのアヤノだったからだ。

何事も不安や怖さもなく受け入れるアヤノ・・・・時々、身を跳ね飛び出していくアヤノに驚くが・・・その時々で虫がいたのかと叫び、そのビビりはなんだったと 誤魔化しては彼女を皆の目から引き剥がした。

外ではフウマが時間をかけて、連れ出した・・・・様々な体験をアヤノとしていった。
無理な場所はソウタの姉に頼み込んだ・・・・

彼女に打ち解けた時に・・・・アヤノの本当の理由を二人へ話した。
それでも信じていなかったが、思わぬ体験が増え・・・・
怖さで苦笑いはするが、理由をフウマから聞くと すんなり納得してからは今まで通りに接してくれた。

フウマとカナエ・・・・・
カナエと話し込み、フウマとの関係は気にならなくなった事にアヤノが安心した。
カナエまでが、時に姉に・・・時に妹になり姉妹のような関係になる。

安堵したフウマは、二人の時間も作るようにしていた・・・・
変わらず引っ越しは多かった・・・最初の数回は兄とソウタの姉の手伝いで何とかなったが・・・・兄達はアヤノへ任せ手を引いてしまった。

自分の住む場所からは離れなかった事に笑うフウマ・・・・彼女は何度も謝り、カナエをフウマの家へ押し込んだのもアヤノだった。

『それが安心だから・・・・駆け込める距離に居てよ・・・・』
『会社から(笑)遠くなりましたけど?』
『カナエ・・・・ゴメンね、でも辞めるんだよね?近場で一緒に探すからぁ・・・・・』

『(笑)いいけど・・・・変なの居ない仕事場か確認してくれる?』
『(笑)カナエ、くるのはアヤノだけだし分かんねーだろ・・・』
『(笑)居ないに越した事はない!』

『おっけー(笑)ありがと!フウマはカナエだけ守って(笑)
私も頑張るね!最近は大丈夫な事が多くなったの(笑)
お姉さんが同じ店にしてくれたから、店での安心は確定!』

『良かったね(笑)』
『凄く(笑)嬉しい・・・・ソウタは別の支店だね・・・・』
『なんで全部に一緒になんだよ!(笑)って言ってたしな。
休みは遊ぶって言ってた・・・』
『私も遊べるように頑張ろー(笑)』


日を追うごとに、アヤノが強くなる事に安堵した兄だった。
時々、迎えにとアヤノを待つ・・・理由を知るフウマはカナエへ、秘密だと言うなと教えた。

行った日が長くなる度に、大丈夫とアヤノを待つカナエもいた。


新たな店を任されて、昔から在籍していた人を紹介して貰うフウマ・・・
フミという女性は、早期退職していたがソウタの姉に推しきられフウマの店に入る事にした。

暫くするとアヤノが、照れながら店にやって来た。
久しぶりと抱き締めるカナエに、フミが笑いアヤノと挨拶をかわした。

安心を覚えるほどに接するフミに感謝しながら、アヤノは店で働けるようになった。

テストを受ける事は容易く・・・それ以外の事で揺れるアヤノだった。
新たな場所だからかと思えば・・・違うと言い切る彼女に驚いて話を聞く兄だった。

少しずつ対処出来るようになると、見守るように兄は離れて行く。
大丈夫という言葉を残して・・・・アヤノなら出来るという言葉を残して・・・・

本当に大丈夫な事が多くなった・・・・かき集めたスタッフさえ、知っていたのかフウマ達に合う人達を厳選したように選ぶ。

輪が塊をみせ、フウマは隠さずに答えた。
聞かれた事は全て教えるが、その理由も安心も言葉にして皆へ話し込んでいった。

それでもアヤノは休む事がある・・・・精神を鍛える修行と教え、長期休みだと笑いで飛ばして営業をした。

コンテストは変わらずに参加する・・・・必ず成績を残すフウマの店舗スタッフだった。
そこへアヤノの参加も入ると、団結は容赦なくトロフィーを奪えた事にフウマが驚いた。

5人組の噂に、知らぬ間にライバルは増え・・・・離れる事を知った上司は、ソウタの姉らに事情を聞いてチームのように一つに纏め店を探した。

試しだと預かれと言う・・・・フウマが理由を知ると、すんなり受け入れた事に会社側が驚いた。

自分で全てを任せて欲しいと言われ驚いたが、皆で出られる事よりもと話しは通った。


出来上がる店・・・・支店ではあるが、独立したような気もする皆がいた。
不思議なか繋がりだが、ソコへ交ざるアヤノに安心したフウマもいた。

成績もあがると、研修と他店から来るスタッフも受け入れた。
惜しみ無く働く人達の輪に、アヤノの安定した生活は始まるのだった。


-end-


『 two eye 』本編へ・・・・

読み続けて貰えたら嬉しいな、などと思うtamiで ございます。

同じ空想へ入り込んで下さいませ・・・・読みながら飛んで下さいませ・・・


さほど多くもないR・・・・と思う・・・読み返してないから忘れたけど・・・・取り敢えず指定なしで向かいます・・・

読んで頂き感謝します・・・-tami-