いよいよ年度末。
結構肌寒い日が続いており、雪も見られます。
一時期かなり暖かくなる日が続いてこの様子ではすぐにでも桜が開花しそうな勢いでした。
今、救急当番で休日診療所に来ていますが、相変わらず発熱患者さんが途切れる事なく来院されます。
コロナウイルス感染が広がりを見せてからこの4年間,コロナ感染のみならずインフルエンザも含め
年中感染症の患者さんが途切れる事なくどこの医療機関でも来院されます。
診察する側ももう既に精神的にも肉体的にも疲労のピークに達しているのではないでしょうか。
この春より大学病院の先生方の過重労働を鑑みて、働き方改革が始まります。
今まで日常的に行われていたいわゆる一般企業で言われるところのサービス残業に対する監視が行われていくようです。
この改革が医師の偏在の見直しが無いままに行われたとして,医療者の負担が軽減するのか甚だ疑問です。
医局制度がなし崩しに崩壊し、教授の絶対的な人事権が無い現状で、医師の偏在が解消するとは考えにくく、
医師の疲弊は改善しないように思います。
また一次医療を担っている開業医の収入を左右する診療報酬を国はトータルで下げました。
にも関わらず職員の給料を上げるようにとのお上のお達しです。
これでは開業医は昔の農民がその土地から逃げ出さざるを得ないのと同じで、廃業するしかありません。
国は拡大する医療費を抑制するために、中小病院を廃止し、統廃合を勧めると同時に開業医をも減らそうと考えています。
そうなれば医療を受けたくても受けられない患者さんは増えるけれども医療機関に受診したくても出来ないので
必然的に医療費は少なくなりますし、大病院勤務医の仕事は、開業医や中小病院からの紹介患者さんが意図的に減らされているので、
それに伴い大病院の受診患者さんは減少し、医師たちの仕事量は減っていきますが、これは本来の医療ではないでしょう。
金持ちだけが自費で大病院を受診でき、お金のない人は医療サービスを受ける事なく亡くなっていく事でしょう。
老年人口が多い日本の政策ではあると思いますが、亡くなるのは老人だけでなく、将来を担う子ども達の受診機会も奪われることになり、
早期発見早期治療の機会が奪われ、助かる命も助からず少子化に拍車がかかるでしょう。
こんな医療政策で日本の子供達の未来が担保されるのかどうかは甚だ疑問です。
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