毎週木曜日は、ボストンコンサルティングの内田先生による競争戦略研究。
ケースを中心にグループディスカッションを行い、全体討議するものですが、分散しがちなそれぞれの発言を内田先生がうまく交通整理してくれます。
結局ケースにはこれぞという結論はなく、与えられた資料にある情報だけをもとに議論を進め、いろんな人の考え方と触れるというのが流れ。
昨日のケースは、スターバックスジャパンだったので、必然的にスタバ対ドトールの話題になりました。そこで、議論になったのは「スターバックスの競争相手はドトールなのか?」という点。
確かにコーヒーチェーン店という点で言えば、スタバとドトールは同じ業態なので、新聞や雑誌の記事でもよく両社が比較されています。内容もスターバックスがドトールの売り上げを食った、とかなんとか。しかし、本当にそうでしょうか。
それは、両社の顧客層を考えてみると分かります。今までドトールに通っていた顧客がスターバックスに流れているかと聞かれると、なんとなく客層も違うし流れていないな、って感じがしませんか。
同じコーヒーを飲むにしても、スタバでは長居ができるようなソファもあり、自宅・職場に次ぐサードプレイス(第三の場所)としてのくつろぎ空間を提供している一方、ドトールは安いコーヒーと利便性を売りものにしていて、顧客の滞在時間も短めです。スタバが提供しているのは、店内での体験であり、ドトールが提供しているのは一杯のコーヒー。内田先生はこのような感じで「自分が肌感覚で思うことを、いかに資料の数字を使って裏づけするか」が大事と説明してました。
確かに、ケースに付いていた資料やグラフを加工すると、スターバックスの伸び以上に同期間ドトールが店舗数を伸ばしていることが分かりました。かなり説得力あったので、すごい納得・・・。
また、なぜ昨今苦戦したか、そして今後の戦略はどうするか、という点では、アンゾフのマトリックスを使って、フードメニューを充実するとか、販管費を下げるとか様々な提案を整理しました。
個人的に普段スタバへの関与度が高いだけに、今回はなかなか楽しいケースだったな。