先週発売されたSONYのHDD携帯音楽プレーヤー。満を持しての登場(?)でしたが・・・なんだか「どうした、SONY!?」という印象。
言わずも知れたことですが、SONYが今回の競争相手としなければならいのはiPodです。国内シェアが60%と言われるほどの売上に、あのSONYがどう追いつくかというのが課題でした。
先日nanoを買ったばかりの私としては、SONYがどんな製品を投入してくるのか、チョット興味があったのでスペックを比較したんですが・・・
え、チョット待って。このWalkman、iPodと比べて何がどう素晴らしいのか全然分かんないんですけど、という感想です。
まず容量。新しいiPodは30GBで34,800円、Walkman NW-A3000は20GBで30,800円。1GBあたりのコストパフォーマンスはiPodが1160円、Walkmanが1540円とSONYがだいぶ高い。
重量もiPodは136g、Walkmanは(容量も少ないのに)182gとかなり重い。もちろんサイズも3辺とどこをとってもWalkmanのほうが大きい。
ディスプレーは、iPodが2.5インチのQVGA液晶に対し、Walkmanは有機ELディスプレーですが、カラーでもない(と思う)し、動画も再生できない。
・・・ホントに売る気あんのかな?強いて言えば、連続再生がWalkmanが35時間とiPodの倍以上ということで圧倒的に勝っているくらい。
ま、スペックだけではSONY Magicとまで言われた製品の魅力が分からないし、実物見たら良さが伝わるのかも、もしかしたら音質がめちゃくちゃ良いかもと思って店頭でディスプレー製品を見てみました。感想は・・・
重っ!こんなん、買いたくないっ(笑)
さらに、肝心のソフトまわりですが、CONNECT Playerと呼ばれる音楽を管理したり転送するソフトがかなり使いづらいらしいです。「iTunesの劣化版」との声もあったりして。iPodが普及したのは操作性が高いiTunesがあったから、とも言われているほどアプリケーションは大事。ここでもSONYは分が悪そう。
追い討ちをかけるのが、超怪しいブログ風の製品紹介ページです。こちらがかなり痛々しい。
http://www.jp.sonystyle.com/Walkman/Special/7days/index.html
音楽のある生活 7 days with WALKMAN、というタイトルで曜日ごとにWalkmanをどのように活用するのかを紹介しています。ブログを書いている登場人物は「彼」と「彼女」の二人で、お互いのブログに対するそれぞれのコメントがあったりします。
流行のブログ風にして、Walkmanがいかにいろんなシーンで活躍できるか、お洒落に紹介してみよう!・・・なんてでも思ってしまったんでしょうか。この文章がホントに痛々しいのです。例えば、車の中でもWalkmanの音楽を聞けるFMトランスミッターという商品を「彼」が紹介しているブログに対して彼女のコメントは・・・
「車から降りる時もWALKMANをスタイリッシュに持ち歩きたいよね。
今日はソニースタイル限定のJAM HOME MADE & ready madeのケースに入れて、さらにウォレットチェーンをつけて、“チョイワル”を演じてみたら?いつもの澄ました顔とは違った雰囲気でWALKMANを楽しめるかもよ(笑)。」
・・・あぁイタイ。
このブログ誰が書いてんだろ。つっこみ所、満載なので見てみてください。SONYはマーケが得意だったんじゃなかったでしたっけ?
最後にウォークマンAシリーズ 開発者インタビューとなるサイトもございます。コチラも要チェックです。
http://www.jp.sonystyle.com/Walkman/Interview/Developer/Nw-a3000/index.html
「昔WALKMANを求めるお客様で行列ができたような、人に憧れを抱かせる、あの“かっこよさ”。それが徐々に弱まりつつあるのではないか、といった危機感が今回のモデル誕生の大きな力になっています。」
果たして今回のWalkmanの発売で、SONYは消費者に憧れを抱かせることが出来たのでしょうか?少なくとも、私は無理なんですが。
低迷が続くSONYが復活するには、どうすれば良いのか。この問いに私の友人はこう言いました。
「現在の経営陣は総退陣」そして・・・
「墓から、森田さんと井深さんを蘇らせるしかねぇ」
爆笑。