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時は金なり。金は時買えぬ。「一寸光陰一寸金、寸金難買寸光陰。」

『弟子規』日本語解説(85)

2018年11月24日 | 『弟子規』日本語解説
餘力學文
yú lì xué wén
【解説】通過學習如上課程,將孝、悌、謹、信、汎愛眾、親仁等六種德行銘記於心,力行實踐,還有多餘的時間精力,就要好好的學習知識、技能等其它有益的學問。文以載道。
【和訳】前章の「孝、悌、謹、信、汎愛衆、親仁」という人間として備(そな)えるべき六つの徳行(とっこう)を身につけ、実践実行できてから、さらに時間と余力があれば、初めて技術や芸術などの知識・技能、有益な学問を学ぶべきです。「文を以(もっ)て道を載せる」であります。



●簡単解説:
★「孝」、「悌」、「謹」、「信」、「愛衆」、「親仁」を行い、最後は「学文」(文学・文芸を学ぶ)をします。仏教では、「学文」はほかではなく、経典を勉強することを指しています。経典に通じれば、自然に「文学」を通じます。

 しかし、この「学文」を最後の位置に置かれています。徳行である「孝、悌、謹、信、愛衆、親仁」を先に置かれています。徳行はすべての基礎です。このような基礎がなければ、「学文」、文芸(ぶんげい)(学問と芸術)を学んでも、メリットがあまりなく、真実な功徳やご利益を得ることもできません。しかし、もし、徳行があれば、さらに、最後にこの「学文」をすれば、自分が享受できる充実な精神的な生活を得られます。同時に、学んだ文芸を利用して、人々を教化でき、仏法や倫理道徳を押し広めることができます。このようにして、自利である同時に利他ができます。そして、利他が本当の自利にも繋がります。

★「孝、悌、謹、信、愛衆、親仁」は実際に聖賢の教えを努力して行うことです。その実践・実行することによって、自分自身を高めていきます。聖賢の教育では、「学文」は、聖賢の経典を学んで聖賢の教えを実践・実行できるように、導き助けることができます。経典を学べば、道徳倫理の実行することに、正しい方向を与えてくれます。

 そのため、聖賢経典の勉強は実に重要なことであります。「余力があれば」という文言があるからといって、「わたしにはそのような余力がないから、聖賢の経典を学ばなくてもいいのだ」と思うのは違います。

 ここの「さらに余力があれば」との言葉は、「孝、悌、謹、信、愛衆、親仁」を実行することを強調するためのものであります。やはり、「孝、悌、謹、信、愛衆、親仁」の実行を助けることができる聖賢の経典も学ぶべきです。

 このように、「学文」と「孝、悌、謹、信、愛衆、親仁」の実行は相互に補完しあっていて、どちらも欠かせないものであります。実行は日常生活のなかで実際に教えを守り、行うことです。「学文」は行うべき道を理解、知ることです。共に大事なことであります。


簡単解説の内容は浄空法師の説法、楊淑芬(ようしゅくふん)居士先生の「弟子規」、成徳法師(蔡礼旭<さいれいきょく>先生)の「幸福人生講座」などの講義内容に参照してまとめたものです。
一部の内容は念仏人さんのブログによります、心から感謝いたします。
ブログをご覧になっている皆さんとご一緒に学ぶことができて、本当にうれしいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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