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『みんなの塾』

素敵な言葉、善いものをみんなと一緒に学びましょう。
時は金なり。金は時買えぬ。「一寸光陰一寸金、寸金難買寸光陰。」

『弟子規』日本語解説(30)

2018年07月20日 | 『弟子規』日本語解説
三、謹
jǐn
【解説】謹是指我們日常生活行為上要有責任心,要謹慎小心,不可以放逸。
【和訳】「謹」とは私たち日常生活の行為について、責任をもって、慎(つつし)み深く物事を行い、放逸(ほういつ)にしてはならないことを指します。




●簡単解説:
★この「謹」の章では、日常生活の細々したことが説かれています。すなわち、威儀を正して、起居動作や立ち居振る舞いの作法が礼にかない、それぞれのルールと規律を守ることです。

★この章は全文の第三章目です。全部24節があります。生活の細々したところで自分たちの誠実さと敬意がある心を培っていくことを教えています。
なぜならば、聖賢の教誨を学ぶことにあたり、誠実と敬意がそなわっている心は、もっとも必要不可欠な心理状態であるからです。



簡単解説の内容は浄空法師の説法、楊淑芬(ようしゅくふん)居士先生の「弟子規」、成徳法師(蔡礼旭<さいれいきょく>先生)の「幸福人生講座」などの講義内容に参照してまとめたものです。
一部の内容は念仏人さんのブログによります、心から感謝いたします。
ブログをご覧になっている皆さんとご一緒に学ぶことができて、本当にうれしいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


申し訳ございませんが、私用のため、次回の更新は2週間後となります。ご理解の程、宜しくお願い致します。

『弟子規』日本語解説(29)

2018年07月18日 | 『弟子規』日本語解説
事諸父 如事父 事諸兄 如事兄
shì zhū fù rú shì fù shì zhū xiōng rú shì xiōng
【解説】對待別人的父母親、或與自己父母親年紀相近的長者,也應像對待自己父母親一樣;對待別人的兄長、或與自己兄長年紀相近的人,也應像對待自己兄長一樣。
【和訳】自分の両親を敬愛(けいあい)するように、両親と似た年齢の人にも同じく敬愛の心をもって接(せっ)しなければならず、自分の兄弟(けいてい)姉妹(しまい)を友愛するように、兄弟姉妹と似た年齢の人にも友愛の気持ちをもって接しなければなりません。



●簡単解説:
 ★「事諸父 如事父 事諸兄 如事兄」はまとめの句となります。
まず家庭の中で孝行の心と恭敬な心を養います。それから、その「孝悌(こうてい)」の心をさらに大きく広げて、孟子の「老吾老以及人之老、幼吾幼以及人之幼(<孟子梁(りょう)惠王(けいおう)より>吾(わ)が老(ろう)を老として、以て人の老に及ぼし、吾(わ)が幼(よう)を幼として、以て人の幼に及ぼす)」とのお言葉のように、自分の親を孝行する心を他人の親にまで及ぼし、自分の子をいつくしむ心を他人の子どもにまで及ぼします。

 中国の漢字は智慧の記号です。「孝」という文字は「老」と「子」で組み合わされ、「一体」を意味します。親と子は一体です。父子の親はまさにこの一体から生まれて来た親愛です。
さらに、『華厳経』には、最も円満な倫理観である「宇宙と自分は一体である」ことを説かれています。
道教の老莊も「天地与我同根、万物与我一体(天地と我とは根源を同じくし、万物と我とは一体なのである)」と説かれていました。

一体だから、すべての衆生に対する孝悌の気持ちが生じてくることができます。それは大孝の心です。
 自分の親を孝養するように、天下の親を恭敬・孝順の気持ちで接します。自分の子女を愛護するように、天下の人の子女を愛護します。
 これは大自然本来の摂理です。悟った人は皆知っていることです。人を愛することは実に自分を愛することであって、自分の品性を磨き道徳を高めることの自重自愛することは、実に他人を愛することでもあるのです。
 大乗仏法はこのことを「不二法門」と言います。「不二」とは何でしょうか。「一」であることです。他人と我は「二」ではなく、「一」であり、草花や樹木と我は一体であり、山河(せんが)大地(だいち)と我は一体であるのです。

★孔子の論語・顔淵第十二の五:「司馬牛憂曰、人皆有兄弟、我獨亡、子夏曰、商聞之矣、死生有命、富貴在天、君子敬而無失、與人恭而有禮、四海之内、皆爲兄弟也、君子何患乎無兄弟也。」(書き下し文:司馬牛(しばぎゅう)、憂(う)れえて曰わく、人皆兄弟あり、我独(ひと)り亡(な)し。商(しょう)これを聞く、死生(しせい)命(めい)あり、富貴(ふうき)天に在り。君子は敬して失(しつ)なく、人と恭々(うやうや)しくして礼あらば、四海の内は皆兄弟たり。君子何ぞ兄弟なきを患(うれ)えんや。)
現代語訳:司馬牛(しばぎゅう)が嘆いて言った。「みんなは兄弟と仲良くやっているのに、私だけが兄弟が居ないかの様だ。」 すると子夏(しか)が、「私は生きるも死ぬも、富も尊きも全ては天命だと聞いております。もし人格者たるべき者が他者を敬って落ち度が無く、恭しく振舞って礼に違うことがなければ、この世の全てが彼の兄弟と言えます。どうして兄弟が居ないと嘆く必要がありましょうか。」と言いました。

その司馬牛(しばぎゅう:姓は司馬、名は耕、字は子牛。孔子の弟子の一人。)は5人兄弟の末っ子でしたが、兄弟仲が悪かったので、特に次兄の司馬桓魋は孔子を殺害しようとしたり、宋の公室の血縁でありながら反乱を企てたりして衛に亡命しているのです。この文で司馬牛が兄弟仲良くしよう気持ちがあるけど、かなり難しいでしょう、でも子夏(しか:姓は卜、名は商。孔子の弟子の一人。)の答えでその人生観を正すことができました。

後ろの「汎愛衆」の時、また詳しく解説させていただきましょう。


簡単解説の内容は浄空法師の説法、楊淑芬(ようしゅくふん)居士先生の「弟子規」、成徳法師(蔡礼旭<さいれいきょく>先生)の「幸福人生講座」などの講義内容に参照してまとめたものです。
一部の内容は念仏人さんのブログによります、心から感謝いたします。
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『弟子規』日本語解説(28)

2018年07月18日 | 『弟子規』日本語解説
進必趨 退必遲 問起對 視勿移
jìn bì qū tuì bì chí wèn qǐ duì shì wù yí
【解説】見長輩時,要快步走上前去,告退時,要緩慢退出。長輩問話的時候,要站起來回答,眼睛看著長輩,不可東張西望。
【和訳】年長者に会う時には速やかに前に進み出て、離れるときはゆっくりと退(しりぞ)かなければなりません。年長者の質問に対しては立ち上がって答え、その際、視線(しせん)を安定させ、よそ見をしてはなりません。



●簡単解説:
この句はとても分かりやすくて、学校や会社の面接などいろんな生活場面で応用できると思います。

ここで、大学・専門学校の面接の際に必須なマナーを転載させていただきます。

①控え室での必須マナー
面接前の控え室での様子もチェックされていることがある。控え室に入った時から(さらにいえば試験会場に足を踏み入れた時から)すでに面接は始まっているという緊張感をもっておこう。隣の人と大声で話す、ひたすら携帯をいじっている、携帯の着信音が鳴る、携帯電話で話す、むやみにウロウロ歩く、脚を組んで座っているなどはすべてマナー違反。自分の順番が来るのを静かに待ち、面接に備えよう。

②入室時の必須マナー
名前を呼ばれたら面接室へ。部屋の前に来たら2回ノック(中には3回と指導する高校もある。これはどちらでもOK)。「どうぞお入りください」と言われたらドアを開け、笑顔で面接官に視線を向けて、元気よく「失礼します」と言って入室。ドアを閉める際は面接官にお尻を向けないよう注意。続いて45度の角度でていねいにお辞儀をし、身体を起こしてから受験番号・学校名・名前を名乗り、「本日はよろしくお願いします」とあいさつ。第一印象が大切なのでとにかくさわやかに!

③着席時の必須マナー
入室したら椅子の位置にまで進み、「どうぞお座りください」と言われたら、「ありがとうございます」「失礼します」などひとこと答えて着席。面接中の正しい座り方は次のとおり。男子:姿勢良く浅めに腰かける(椅子の3分の2くらいまで)。足り、太ももの上に。女子:姿勢良く浅めに腰かける(椅子の2分の1くらいまでは引きすぎず、出しすぎず、垂直に下ろす。両脚は肩幅程度に開く。手は軽く握)、両膝は常につける。手は軽く握り、太ももの上に。

④面接中の必須マナー
会話中はさわやかな笑顔を心がけよう。視線は面接官の顔に。直接目を見つめるのではなく、眉間のあたりを見ると自然に会話ができる。相手が複数いる場合は均等に視線を配ることを意識。キョロキョロしたり、下を向いたりするのはNG。また、姿勢を崩したり、貧乏揺すりをしたりするのはもちろんNGだが、会話の流れに沿って自然な範囲で手を動かすのは問題なし。ただし、不自然な癖は相手も気になるので注意しよう。
集団面接の蔡、必要であれば立って発言する場合もあります。

⑤退室時の必須マナー
面接終了を告げられたら、「本日はありがとうございました」と言って一礼。立って扉へ向かい、扉前でも目線を合わせて一礼し、「失礼します」と元気に一言。ドアはゆっくり開閉を。最初に書いたように控え室での態度も見られている可能性があるので、終わったからといって、だらしない態度にならないように。

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以上、ご参考よろしくお願いいたします。


『弟子規』日本語解説(27)

2018年07月17日 | 『弟子規』日本語解説
尊長前 聲要低 低不聞 卻非宜
zūn zhǎng qián shēng yào dī dī bù wén què fēi yí
【解説】在尊長面前,說話的聲音要低一些。但若低到尊長聽不清楚的話,那也是不適宜的。
【和訳】年長者の前では声を抑えて話します。しかし、声が小さすぎて聞こえなければ、適切ではありません。



●簡単解説:
 ★目上や年長者の前で、大声を出すのは失礼に当たります。声のボリュームを下げて、穏やかに話しましょう。しかし、相手に聞こえないほどの小声というのもまた不適切です。

 声を小さくすることには主に三つの理由があります。
一つ目は、自分の謙虚・恭敬な態度の表しです。
二つ目は、話し相手への尊敬・尊重の気持ちの表現です。
三つ目は、自分の声で周りの人を邪魔したり、悩ませたりしないように注意するということです。
  このような心がけがあれば、話しをするときに、より慎重になられます。
常に、自分の話し声が他人の迷惑になっていないのか、他人の妨げになっていないのかを注意しましょう。
 それにしたがい、目上の人や年長者の前のみならず、日頃にも、声の大きさを注意して、TPOに応じて、声の大きさを調整するように心がけましょう。


簡単解説の内容は浄空法師の説法、楊淑芬(ようしゅくふん)居士先生の「弟子規」、成徳法師(蔡礼旭<さいれいきょく>先生)の「幸福人生講座」などの講義内容に参照してまとめたものです。
一部の内容は念仏人さんのブログによります、心から感謝いたします。
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『弟子規』日本語解説(26)

2018年07月13日 | 『弟子規』日本語解説
長者立 幼勿坐 長者坐 命乃坐
zhǎng zhě lì yòu wù zuò zhǎng zhě zuò mìng nǎi zuò
【解説】假如長輩站著,晚輩就不可以坐著。長輩坐下來之後,讓你坐時,你才可以坐下。
【和訳】年長者が立っているときには、年少者は座ってはなりません。年長者が座り、座ることを許可されたら座ってもいいです。



●簡単解説:
★玄奘三蔵( Wikipediaより)
玄奘(げんじょう、602年 - 664年3月7日)は、唐代の中国の訳経僧であります。玄奘は戒名であり、俗名は陳褘(チンイ)で、諡(し、おくりな。諡号は、主に帝王・相国などの貴人の死後に奉る、 生前の事績への評価に基づく名のことです)は大遍覚で、尊称は法師、三蔵などとなります。鳩摩羅什と共に二大訳聖、あるいは真諦と不空金剛を含めて四大訳経家とも呼ばれています。


玄奘三蔵像(東京国立博物館蔵 鎌倉時代 重文)

8歳の時、『孝経』を父から習っていた陳褘は、「曾子避席」のくだりを聞いて、「曾子ですら席を避けたのなら、私も座っていられません」と言い、襟を正して起立した状態で教えを受けました。この逸話により、陳褘の神童ぶりが評判となりました。

629年に、27歳の玄奘は陸路でインドに向かい、巡礼や仏教研究を行って645年に経典657部や仏像などを持って帰還しました。以後、翻訳作業で従来の誤りを正し、法相宗の開祖となりました。また、インドへの旅を地誌『大唐西域記』として著し、これが後に伝奇小説『西遊記』の基ともなりました。

★生活の中でも、仕事場の中でも、上座・下座を知っていますか?位置や順番のことで、大切なことです。
室内や車内における席次や席順には、目上の人や年長者に対する敬意、あるいは来客に対するおもてなしの心がこめられています。 目上の人やお客様にはできるだけ良い席に着席して頂きますが、その部屋において最も良い席、より安全で心地良い席を「上座」(かみざ)と言います。
目上の人やお客様が座る席を上座、目下の人や接待する側が座る席を下座といいます。
応接室などの部屋の他にも、車、エレベーターにも上座・下座があります。
どこが上座か、基本となる条件を覚えていきましょう。上座は「奥の席」とも言います。 相手に上座を勧める時は、「奥の席にどうぞ」と声をかけます。
目上の人や年長者が座ってから、初めて自分も座りますが、座る前に一言「こちら(下座)に座らせていただきます」と言うといいでしょう。