雑にゃん日記<俺ってズレてる?>

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オリジナルは見ていない「CUBE 一度入ったら、最後」みました。。。感想

2021-10-24 13:36:20 | 映画

病院に行ったついでに映画館をのぞいたら、「CUBE 一度入ったら、最後」という映画が上映開始となっていました。
そりゃ、勢いで見るでしょう(笑

映画『CUBE 一度入ったら、最後』公式サイト | 2021年10月22日(金)全国公開

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映画『CUBE 一度入ったら、最後』公式サイト | 2021年10月22日(金)全国公開

 

昔、低予算だが爆発的ヒット、カルト的な話題で一世風靡した「CUBE」という映画のリメイクらしいです。
日本でリメイク・・・なぜ、このタイミング?って感じですが。

ちなみに、オリジナルの「CUBE」は見ていません。
いやぁ~昔見たと思うんだけど、記憶にないんです。子供だったからかな?
といっても学生か。。。余裕なかったんですね、きっと。

さて、感想です。
30分ぐらい見たところで、若干「飽きる」って印象を持ちました。こんな作品、久しぶり。
とにかくダラダラと進んでいる感じです。
フォーマット的には110分ぐらいのフォーマット。
その中の30分ぐらいで、起承転結の「起」をしっかり進めなきゃいけないところ。
しかしながら、ダラダラとキューブの説明と「トラップあるよ~」「キャラクターいるよ~」「よくわからないけど移動するよ~」の説明で過ごしている。
この話で「何を注目して見てほしい」という目的感が見えてこなかったです。

その原因として「CUBEという存在、および登場人物のキャラクター付け不足」かと思います。
そもそも、この閉鎖空間というか密室空間で、役者のやり取りが重要な作品。
簡単に言えば、「低予算でも面白くできる(ある意味苦肉の策)」メソッドです。
”古畑任三郎”や”刑事コロンボ”が、良い題材だと思います。
とにかく、その空間の中で役者の行動と話で進めていく。会話劇で進めていき、面白さを追求します。

「CUBE」という題材は、そうできる内容だと思いましたが・・・とにかくキャラクターが雑多。
「急に暴れだす年寄り」「急におかしくなる若者」「はじめは無口、途中からベラベラ話す子供」「急に計算しだす若者」「何もしない女性」「説明なしに移動する男」
キャラクター性が視聴者の中で明確にならないまま突き進む話。
なんか、今時の邦画の「面白く無さ」を持ってきちゃったな~という印象。
とにかく会話劇になっていないんです。
解決に向かおうと、キャラクターが行動しようとしてないんです。
そして、邦画を最も面白く無くす「怒鳴りあい」を楽しそうにやっています。この演出・演技が簡単なんですね。きっと。

ハッキリ言うと、この物語に「急に暴れだす年寄り」は不要です。
必要なかったのに、上映開始から90分は生き残ります。
そのため、この話は「高齢者の対応」がテーマであるかのように感じました。
良くあるのは、外国の映画で、この手のキャラクターが出ると「問題解決には不要」なので早々に死にます。見ている方も「はじめに犠牲になる重要な役割」だと考えます。しかしながら、本作は違います。
なぜ、このキャラクターを野放しにするシナリオにしたのでしょうか?
・・・役者さんが「吉田鋼太郎さん」だからでしょうね。。。

そして「急に計算しだす若者」、あわせて「なにも関心を持たない周りの人々」。
もう会話劇にならないです。
「理系で研究職で計算に強い、だから計算をし始める」という伏線があれば納得もいくんですけどね。
こういうキャラクターのバックボーンに伏線を持たせるとか、そういう所、昨今の邦画ではしないんですよね。
軽んじているのか、キャラクター性より「役者」なのか。役者の演技に丸投げ、役者は答えず。そんな感じ。

そして「素数」が「2で割り切れます/割り切れません」の「偶数・奇数」になり下がったのも、哀れな感じがしました。
「素数」というものを、ちゃんと理解していない人が脚本を書いた証拠でしょうね。

そもそも、この話のテーマは?
「お話・脚本・背景→イベント→サブイベント→イベントをこなすために必要なアイテムは?→どんなキャラクターが必要か?→どの役者が適当か?」
と決められるべきだと思いますが、「お話・脚本・背景」が”ぱりっ”としていないので、後の方がブレブレになっている感じがしました。

とにかく、密室空間で「ゴールに向かうためにどうするか?」と、どのキャラクターも考えていない。
それだけで違和感です。
もう少し立ち止まって「会話劇」をちゃんとすれば、厚みが出たと思うんですけどね。

あとはCUBE自体のデザイン。
もうピカピカ光りまくります。。。色などに意味があるのでしょうか?
パソコンや家電の様に「無段階でLEDが光ります」程度の意味合いにか見えませんでした。
いや~、ピカピカ光る家電ですよ。
もう少し、意味合いをしっかり持たせれば良かったかと。

最後に主題歌。星野源さんの「Cube」という曲。
まったくイメージがあっていません。
これは、発注側のミスなのか、星野さんのイメージが違ったのか。はたまた、単なるタイアップで好きにやっちゃったのか。
なんで、ポップでキッチュ(笑)な曲にしちゃったの?
「恐怖は続く」っていう意味合いで終わっていくのだから、重い曲にすべきでしょう。
個人的には劇伴で良かったのでは?
今年見た映画作品としては「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」や「MINAMATA―ミナマター」が、スタッフロールでは劇伴(ぽいだけ?)でした。
まあ低予算なのかもしれませんが、雰囲気と「考えさせられる」余韻を残した演出だったと思います。
そいうイメージで作れなかったのかな?

とまあ、面白さが見つけられぬまま、映画館を後にしました。。。


後でなんですけどね、よくよく考えてみると「面白い」がありました。
現代の日本の「変な」縮図が見て取れます。
前述の「急に暴れだす年寄り」。
私も、ここ数か月で高齢者に絡まれました。
この人たちの言う言葉が面白く、因縁をつけてくるのですが、最後にこう言います「お前が先に出たしするなら、お前が悪いんだからなぁ!」。
ほぼ100%このセリフを言います。
これは、戦前からの弱者自慢をすると利益が取れるという政治や警察機構の考え方もよるものです。
アドラー心理学から見ると「劣等コンプレックス」という問題行動です。
そして、この物語の「急に暴れだす年寄り」も、暴れだすんだけど、最後には「何とかしろよ!!」と言います。
自分ではアイデアを出すこともなく、お願いを「怒号」でやりだします。
ほんと、日本のダメな縮図が見えてきます。
早々に、このキャラクターを捨てないと大変なことになりますが、捨てませんでした。そのため、面白さが薄くなりました。現実社会の日本は大変なことになっているんですけどね。

そして、立ち止まって考えずに「あの人がドンドン進むので、自分はついていくだけです」と若者が言います。
今時の若者と一緒です。
考えずに力がありそうな人に、ただついていく。ついていく事で「自分は何かをやっている」という満足感を得る。そのココロは「自分が考えたわけでは無い」という無責任感。
という感じでしょうか。
これは「急に計算し始める」人に、ついていこうとすることも同じでしょうね。
これも日本のダメな縮図な部分なんでしょうね。

そして、このダメな日本の縮図をほったらかしにしているという部分も、メッセージの一つなのかな?と、後々になって感じました。
って、全然「箱からの脱出」じゃないじゃん(笑

オリジナル見てみよう。


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