斬剣次郎の鉄道・バス斬り2

管理人が撮影した鉄道・バスの写真をUPします。

新潟交通佐渡 海岸沿いバス乗り継ぎの旅

2018-01-21 22:23:53 | バス
 先日、フリー乗車券を利用して新潟交通佐渡の
 両津~江積間
 を岩谷口、相川、佐和田、小木を経由して乗り継ぎしてきましたので、その様子をレポートします。


 第1ランナー 内海府線 両津港8:40→岩谷口10:14
 新潟200か1001(日デKC-RM211GSN 元東濃鉄道)

 まず、内海府線で岩谷口へ向かいます。内海府線は両津から佐渡の東海岸いわゆる内海府に沿って北上し、佐渡の最北端の大野亀で回り込んで真更川へ向かう路線です。つまり、佐渡の最北端を通る路線に当たります。基本的に真更川までですが、4月~11月の土休日は2往復が岩谷口へ延長され、ここで海府線と接続します。
 このバスは両津営業所最寄りの監察署が起点ですが、両津港から乗車します。乗車したのは4名ほど。


 両津港を出発したバスは両津の中心部を通った後、県道45号線をひたすら北上していきます。内海府線は海岸に沿っているのですが、中心部を出て早くも海岸に沿っています。


 黒姫を過ぎると、整備された2車線道路からいきなり1車線道路の狭隘道路に入ります。この道路は終点まで続くので、バスは長々と狭隘道路を通っていくことになります。


 狭隘道路はこれだけではありません。アップダウンも激しく、しかもZ坂もそれなりにありました。高台を走っていたのが海岸沿いの集落へ行くためにZ坂を上下したりすることなんても数回ありました。藻浦や願がその例です。ちなみに願には朝に願発の便があるとか・・・。


 こちらは佐渡の最北端にある
 大野亀周辺
 です。名所の大野亀があり、観光施設もあるのですが、周囲が開けたところにあり、車窓の眺めも抜群です。さらに写真のようにくねくねと曲がった狭い道路を走ることもポイントです。


 大野亀を過ぎると、素掘りの岩のトンネルを3つ通ります。とにかくすごいです。このトンネルを過ぎると、真更川に着きます。内海府線はここまでが基本ですが、小さな集落の中にバス停がある感じでした。
 真更川を過ぎると、次は終点の岩谷口ですが、途中停留所は無く、とにかく何もないところを通るだけです。車窓は真更川までと比べると特に印象はありませんでした。


 そして、10時14分に終点の岩谷口に到着しました。岩谷口も小さな集落の中にありました。バスは降車扱いの後、そのまま相川方面へ走り去り、しばらくして方向を転換して戻ってきて、両津方面のバス停に停車して乗車扱いを行っていました。折り返しが10分と短いですものね・・・。



 すると、相川方面から海府線のエアロスターKがやってきて、すぐに小さな車庫に入り、休憩に入りました。車庫はバス停からすぐ近くの高台にありました。車庫は相川方面しか出入りできない関係で、内海府線のバスは車庫には入らないんですね・・・。
 しかし、古びた小さな車庫に頭から突っ込んで休憩する姿はシュールな感じでした。海府線のダイヤを見ると、岩谷口で停泊する便があるようで、この車庫で一夜を明かすことになるんですね・・・。


 第2ランナー 海府線 岩谷口10:20→相川11:22
 新潟22か1277(三菱ふそうU-MP218K)

 次は海府線で相川へ向かいます。海府線は佐和田BSから相川を経由して岩谷口へ向かう路線で、一部便は相川~岩谷口間の運行で、更に他の路線からの直通もあり、運行形態は少しややこしいようです。岩谷口に来るのは平日7往復、土休日6往復のみのようです。この路線のポイントは佐渡屈指の景勝地・尖閣湾のそばを通ることでしょう。
 来たのはエアロスターKのG1277-Mでした。エアロスターKは少し前まで本線で多数走っていたのですが、ノンステなどの投入により、今回訪問時は海府線が中心でした。


 車庫からエアロスターKが出てきて、乗り場に横付けされたシーンです。車庫は高台にあるため、こういう光景が見られます。この構造からして内海府線の車両は車庫に入れないことがお分かりでしょう・・・。
 岩谷口を出ると、しばらくは狭隘道路が続き、車がすれ違えないような狭いトンネルを通っていくシーンも見られます。


 途中から2車線道路と整備された道路に入り、バスはスピードを上げて快走していきます。相川までこんな状態ですね・・・。でも、尖閣湾の眺めは抜群でした。



 尖閣湾揚島遊園を過ぎたあたりから道路上にランナーの姿が見え始め、バスはこれをどんどん追い抜いていくシーンが繰り返されるようになってきました。集落では応援する住民の姿が見られ、更にいくつかのポイントではランナーなどが集まっていました。
 なんやと思ったのですが、ランナーにはタスキをしていたことから、丁度この日は
 駅伝
 が行われていたようです。駅伝といっても大規模なものではなく、市民的な・・・ものなのでバスの運休とかはせず、ランナーをごぼう抜きする姿が見られたわけなんですね・・・。


 更に選手輸送のバスとすれ違いました。新潟交通佐渡も選手輸送を担っていたんですね・・・。このすれ違いだけでなく、尖閣湾揚島遊園の駐車場に貸切表示のエアロスターK1台が止まっているのを見かけたので、2台が輸送にあたったようです。貸切名表示には相川駅伝大会と書かれていました。


 11時22分定刻に相川に到着しました。バスは佐和田BSへ行きますが、私はここで下車します。




 相川は佐渡島の北部にある比較的大きな街で、近くに有名な佐渡金山があります。相川バス停は相川の交通拠点を担っていて、佐渡市役所相川支所の側にあり、2つの乗り場と待機場をもつ広大なバスターミナルになっています。相川は本線の多くがここを起終点としています。敷地の広さに驚かされたものです・・・。しかも、スペース的にバス10台以上停められるんじゃないか・・・という感じです。


 第3ランナー 七浦海岸線 相川11:48→佐和田BS12:25
 新潟22か1538(三菱ふそうKC-MJ218F)

 相川からは七浦海岸線で佐和田BSへ向かいます。七浦海岸線は佐和田から七浦海岸に沿って相川へ向かう路線です。佐和田~相川間は本線もありますが、本線は中山トンネルを含む県道31号線を通るに対し、七浦海岸線は海岸に沿って県道45号線で遠回りしているような感じです。平日は6往復、土休日は5往復の運行ですが、一部便は佐渡映画村、尖閣湾揚島遊園へ足をのばすものもあるようです。佐和田側でもBSからさらに進んで中心部を起終点としている便もあります。
 車両はエアロミディの小型車でした。地元の方が数名乗ってきました。


 相川を出てすぐに本線から別れ、県道45号線を南下していきますが、ひたすら海岸を通っているような感じでした。とにかくロケーションはよかったです。この光景は本線と合流する沢根質場以降も続いていました。


 そして、12時25分に佐和田BSに到着し、ここで下車します。この便は河原田本町が終点です。


 ようやくたどり着いた佐和田BSです。ここが新潟交通佐渡にとって最大のバスターミナルで、ここから佐渡島各地へのバスが出ているんですよね・・・。しかし、佐和田BSにいる時間はごくわずかで、次のバスが・・・。


 第4ランナー 小木線 佐和田BS12:45→小木佐渡汽船13:52
 新潟200か 920(三菱ふそうKL-MP35JM 元神奈中)

 次は小木線でさらに南下します。小木線は佐和田から小木を結ぶ路線で、中心部から佐渡島南部の小木を結ぶ感じになっていて、本数も平日10往復、土休日9往復が運行されています。一部便には大型車も入っているようで、乗車した便も大型車でした。
 車両は元神奈中のエアロスターワンステでした。最近は大型中型問わず中古車の投入が進んでおり、ラインナップも変わりつつありますね・・・。にしても、やや地味?な小木線にも大型ワンステが入るとは驚いたものです。


 佐和田BSを出発し、佐和田の中心部を走り抜け、佐和田の南にある真野の街並みを通り過ぎると再び海岸の側を走るようになりました。バスは両津からつづく国道345号線を通っています。そして、砂金採り体験で有名な佐渡西三川ゴールドパークに立ち寄りました。その時、バスから砂金採り体験をしている観光客の姿が見えました・・・。
 椿尾を過ぎると、海岸から離れ、山間の中を走るようになります。そういえば、両津を出てからずーっと海岸に沿っていたのですが、ここでお別れです。そして、国道から県道に入り、山越えに入ります。その山越えが終わると、羽茂の集落に入りました。


 羽茂の集落の中に入り、高校の脇を通ると、新潟交通佐渡羽茂営業所が見えました。羽茂高校前バス停が最寄りと聞いていたのですが、営業所自体は高校の裏にあるという感じでした・・・。しかし、ほんとに小さな営業所っていう感じでした(佐和田、両津と比べるとね)。でも、ここが佐渡島南部の要なんですよね・・・。


 羽茂を過ぎると、羽茂港にたどり着き、再び海岸の側を走るようになります。こうなれば、小木まであと少しです。


 そして、13時52分に小木港佐渡汽船に到着し、ここで下車します。バスは小木が終点ですが、小木港佐渡汽船とはすぐ近くにあるんですよね・・・。




 小木港佐渡汽船は佐渡汽船のフェリーターミナルにあり、佐渡島南部の交通拠点として機能しています。ここに発着するのは直江津を結ぶカーフェリーだけで、本数はそんなに多くないのですが、立派なターミナルだったのはさすがに驚きました・・・。
 そんな小木港佐渡汽船には新潟交通佐渡小木営業所が併設されています。しかし、営業所といっても車庫としての機能は無く、窓口だけという感じでした。何せ、車両配置のある羽茂営業所とはバスで10分ぐらいと近いですからね・・・。写真ではバスが止まっていますが、小木発着のバスの休憩で使っているだけで、入出庫は羽茂への回送で行われているようです(実際にも回送しているシーンを見かけたので・・・)。


 第5ランナー 宿根木線 小木港佐渡汽船14:00→江積14:40
 新潟200か 994(日デKC-RM211GSN 元東濃鉄道)

 次は宿根木線でゴールの江積へ向かいます。宿根木線は小木から西へ向かい、佐渡島南西部をまわって江積に至る路線で、平日は3.5往復、土休日は4.5往復が運行されています。基本は小木港佐渡汽船~江積間ですが、1本は小木線に直通して佐和田へ直通、1往復は出入庫?を兼ねて羽茂高校まで直通しています。土休日のほうが本数が多いのは宿根木集落などといった観光地を抱えているからなんでしょうね・・・。少し前までは沢崎までの運行だったようですが、最近になって江積へ延長された模様です。
 車両は第一ランナーと同じ元東濃鉄道の日デRMでした。番号は違いますが・・・。


 小木港佐渡汽船をでると、すぐ近くにある小木バス停を通り、中心部を駆け抜けます。その小木から抜け出すと早くも路線名にある宿根木に入ります。宿根木は江戸時代の砂金輸送を担っていた廻船業で栄えていた街で、古い住宅が広がっていました。そのすぐ近くには港も・・・。そこらへんには観光客の姿が多数見えたので、土休日のほうが本数が多いのも納得がいきました・・・。
 そして、太鼓体験交流館周辺の狭隘道路も見ものでした。交流館は山の中にあり、交流館に寄るために山の中に入っていく姿に驚かされたものです。



 少し前まで終点だった沢崎を過ぎると、整備された2車線道路も終わりとなり、狭隘道路が続きます。この道路は海岸に沿っているため、カーブが続き、バスも慎重に進んでいました。


 そして、14時40分に終点の
 江積
 に到着し、乗継の旅はここでゴールを迎えました。両津を出て6時間かけて佐渡島の海岸沿いを2/3周辿ってきた計算になりますね・・・。




 江積バス停は江積漁港を通り過ぎた公園にあり、その一角にバス停ポールが置かれ、バスは公園の駐車場を使って折り返していました。ほんの小さなバス停でした。



 江積バス停の近くにある江積漁港です。漁業として栄えた集落らしい雰囲気があり、多数の漁船にいくつかの住宅が1つの集落に固まっていました。上の写真の左側の白い建物がバス停のあるとこで、バスは漁港の手前にある道路を走って終点に到着します。
 しかし、両津や佐和田から1時間以上かけて小さな漁港で降り立つという点に旅情を感じました。


 江積バス停から更に先へ少し歩くと、また集落が広がっていました。ここは田野浦という集落だそうな・・・。でも、船の数が江積と比べて少ないので、漁港という雰囲気はありませんでしたが・・・。

 以上、新潟交通佐渡で両津→岩谷口→相川→佐和田→小木→江積と海岸の北側の2/3をまわってきましたが、佐渡島ってこんなにすごいところがあったんだなと感じました。というか、魅力を更に感じた形でしょうか・・・。これまで佐渡島には数回行っていますが、バスの撮影が中心で、バスに乗ったのも両津~佐和田間だけだったので、目からうろこでした。
 残りの1/3があるので、またの機会に行けたらと思っております。これが難しいんだよね・・・。
 以上です。

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