斬剣次郎の鉄道・バス斬り2

管理人が撮影した鉄道・バスの写真をUPします。

水海道駅発着路線の盛衰

2018-01-14 19:55:28 | 関東鉄道
 最近は関東鉄道に関する記事は貸切レポートばかりだったので、久しぶりに貸切以外の記事を書きたいと思います。

 そこで、2005年につくばエクスプレスが開業したわけですが、つくばエクスレスの開業によってつくば市内を筆頭につくばエクスプレス沿線のバス路線に大きな影響をもたらしました。つくばセンター、守谷駅などのようにバス路線が充実かつ発展した駅もあれば、逆にバス路線の廃止や減便が相次ぎ衰退した駅もあります。その衰退した駅で筆頭として挙げられるのが
 水海道駅
 です。関東鉄道常総線水海道駅といえば車両基地最寄り駅で、取手発着列車の半数以上が折り返す拠点駅です。かってはバスも拠点にふさわしく多数の路線が発着していましたが、つくばエクスプレス開業以前から路線の廃止や減便が相次ぎ、開業後もさらに追い打ちをかけるように減便を繰り返し、今は数えられるほどしか発着していません。2017年12月までは水海道駅から少し南の常総線車両基地の向かい側に水海道営業所を置いていましたが、守谷へ移転し、車庫まで失ってしまいました。そこで、私の持っている資料をもとに振り返ってみます。


 水海道駅のバス停はバスターミナル内にありますが、乗り場は1つだけです。かって本数が多かったころは複数のバスが並列に停車して乗車扱いを行っていました。尚、かって運行していた高速バスは路線バスとは別の場所に乗り場が設けられ、そこに発着していました。


 私が持っている時刻表の中で一番古い2003年3月16日ダイヤ改正のものです。当時は路線の整理がだいぶ進み、水海道駅~土浦駅と水海道駅~岩井を軸に零細路線3路線が運行されているという状態でした。かっては多数の路線があったらしいのですが、つくばエクスプレス開業以前にだいぶ無くなったという感じですね・・・。



 水海道駅発着路線の中で一番本数が多かった
 土浦駅方面
 です。データイムは1時間ヘッドで、ラッシュ時は本数が増えるという構成でした。早いもので朝5時台に出て、遅いもので22時台にやってくるという感じでした。平日のみ土浦駅~学園並木間の区間便が運行されていましたが、これも水海道担当で、水海道駅→土浦駅→学園並木→土浦駅→水海道駅というような感じで流れていました。あと、駅発の時刻が平日は0分発、土休日は30分発と異なっていることもポイントでした。
 2005年のつくばエクスプレス開業でみどりの駅を経由するようになった以外は基本的に今と変わっていません。




 こちらは
 岩井方面
 です。土浦駅方面と同じくデータイムは1時間ヘッドで、ラッシュ時は本数が増えるという構成でした。基本的に岩井車庫行きですが、通学時間帯は岩井西高校へ延長運行されていました。しかし、岩井西高校は高校の統合で閉校下に伴い、岩井西高校行きが無くなり、全て岩井バスターミナル発着になりました。土浦駅行きと同じく駅発の時刻が平日は30分発、土休日は0分発と異なっていることもポイントでした。





 こちらは
 水海道駅発着の零細路線群
 です。かっては多数の路線が運行されていましたが、2003年当時はだいぶ整理が進み、水海道駅~守谷駅~取手駅、水海道駅~勘助、水海道駅~藤代駅の3路線が残っていました。3月16日ダイヤ改正でもつくばセンター行きが無くなってばかりです。取手駅行きが2往復である以外は1往復のみで、実質的免許維持でした。全て平日のみの運行でした。
 ダイヤをよく見ると、3路線すべてで1台のみの車両で運行できるようにダイヤが組まれていることがわかります。実際にもそのように回していて、朝に取手駅へ行き、そこから取手駅~守谷駅間を往復し、昼前に水海道に戻り、昼休憩ののち勘助と藤代駅を往復したのち再び取手駅へ向かい、取手駅~守谷駅間を2往復したのち水海道に戻るという流れでした。
 この零細路線は11月末で廃止され(水海道駅~取手駅は守谷駅~取手駅に短縮され、のちに廃止)、水海道駅発着路線は土浦駅方面と岩井方面を残すのみとなりました。


 時代は下って2016年7月改正時の時刻表です。路線自体は2003年11月末の零細路線廃止後と変わっていないのですが、減便など運行体系にメスが入り、水海道駅の発着本数がずいぶん減っています。



 こちらは
 土浦駅方面
 です。時刻表からして学園並木発着が無くなり、昼間を中心に谷田部車庫止まりが設定されています。更に朝夕には水海道駅から更に水海道車庫発着になっていることもポイントです。水海道車庫は高速バスが発着するだけでしたが、水海道駅発着路線の一部が水海道車庫へ延長され、一般路線も発着するようになりました。ただ、水海道駅発着の本数が減り、ダイヤもばらつきが出来るようになりました。特に土休日はそうですね・・・。でも平日はかろうじて・・・という感じでしょうか。



 こちらは
 岩井方面
 です。減便が進み、ついに土休日運休になりました。しかも、学休日運休、ダイヤも朝夕中心、つまり通学輸送に特化した感じでしょうか・・・。ダイヤからして、岩井エリアへの公共交通のアクセスは水海道駅発着から守谷駅発着へ移ったということになります。何せ、守谷だとつくばエクスプレスもあるので、アクセス的には便利なんですよね・・・。ただ、守谷駅からの本数は決して多いとは言えないので、微妙なところですが・・・。


 最新の2017年9月ダイヤ改正の時刻表です。路線自体は変更ありませんが、本数が2016年よりさらに減っています。


 こちらは
 土浦駅方面
 です。水海道駅発着の本数が削減され、平日は朝夕のみ、土休日は2往復まで減らされ、土浦駅~みどりの駅の区間便が主体になりました。しかも、平日に関してはみどりの駅発着の80系統農林団地循環線を吸収する形で農林団地を経由するようになったことがポイントです。谷田部車庫発着もなくなっていますね・・・。
 水海道駅発着が平日6.5往復、土休日が2往復に減らされたことはある意味衝撃的です・・・。そもそも、このダイヤ改正から担当が水海道からつくば中央に変わっています。


 こちらは
 岩井方面
 です。更に減便され、ついに1往復のみになりました。朝に岩井へ行って、夕方に水海道駅に戻るだけというダイヤになりました。往復乗車も厳しくなってしまいました・・・。

 以上からして、水海道駅のバス路線が衰退していっていることがお分かりでしょう。昔は多数のバス路線が出ていたのに今は数えられるほどしかバスが来なくなり、更に車庫も移転し、拠点としての地位を失われてしまいました。時代の流れってそういうものなんですね・・・。

 以上です。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 朝ラッシュの静岡鉄道 | トップ | 新潟交通佐渡 海岸沿いバス... »
最新の画像もっと見る

関東鉄道」カテゴリの最新記事