斬剣次郎の鉄道・バス斬り2

管理人が撮影した鉄道・バスの写真をUPします。

松阪熊野線(熊野古道ライン)乗車記

2021-12-12 19:20:05 | バス
 2018年に運行を開始した三重交通の
 松阪熊野線
 を乗車してきましたので、レポートします。この路線は松阪から熊野までの134.8kmを約4時間かけて走る本州で2番目に運行距離が長い路線でもあります。この路線は南紀特急バスの松阪-尾鷲ルートと尾鷲・熊野間の快速バスを統合した形だそうです。



 松阪熊野線は専用の
 エルガハイブリッド
 が使用されています。三重交通にはブルーリボンのハイブリッドが伊勢や四日市などに投入されていますが、今回はいすゞを選択したそうで・・・。松阪熊野線は熊野古道ラインという愛称がついていて、車体にも記載されていました。



 車内は長距離路線がゆえに
 ハイバックシート
 が並んでいて、非公式側の一部座席にはUSBボードが取り付けられていました。Wi-Fiも付いていて、ネットも自由でした。最近の装備を惜しみなく投入した感じでしょうか・・・。



 熊野側の起点である
 三交南紀
 です。三重交通南紀営業所の中にバス停があり、ここが起点となります。熊野市から新宮方面へ1駅行った有井駅の近くにあります。辺りには何もなく、広々とした敷地でした。南紀は受け持ち路線や車両数がそんなに多くないので、狭いところだろうと思ってたんですが、意外と広くてびっくりしました・・・。


 13時20分、松阪駅行きの松阪熊野線がやってきました。車両は1712でした。松阪熊野線は松阪中央病院が起点ですが、この便は松阪中央病院へは行かず松阪駅止まりとなっています。
 三交南紀を出て県道141号線を通り、イオンやオークワなど商業施設が集まるエリアを通って紀勢本線を跨ぐと熊野市駅に到着。市街地をしばらく走って国道42号線(熊野街道)に入ります。


 バスは国道42号線をひたすら走っていくのですが、途中で佐田坂や矢ノ川峠といった山を急坂、ヘアピンカーブ、トンネルなどで越えていきます。ここからかすかに見える景色も見事だったりします。


 尾鷲市内の中心部に入ると、いったん国道42号線から離れ、市街地の中を走ります。その中で熊野古道センターを経由し、写真のように尾鷲市内のバス拠点である瀬木山を通ったりしていました。ただ、バスは尾鷲駅には入らず、駅から少し歩いたとこにある尾鷲駅口を通り、再び国道42号線に入ります。ここまでの尾鷲市街地のルートはS状になっているんですよね・・・。



 しばらく走ると、
 海山バスセンター
 に到着し、ここで休憩。海山バスセンターはかって海山事業所が置かれていたそうですが、今は事業所が廃止されてバス案内所や車両駐在だけになったみたいで・・・。でも、きちんとした案内所が置かれていたことに驚きました。


 バスが海山バスセンターに到着した時、熊野市行きの松阪熊野線が止まっており、2台の並びが見られました。


 海山バスセンターを出たバスは国道42号線をひたすら通っていくのですが、海の近くを走るようになるので、きれいな海を眺められるようになります。しかし、これも紀伊長島で終わり。あとは紀勢本線に沿って山の中を走り続けます。


 そんな中で
 道の駅奥伊勢おおだい
 で2回目の休憩に入ります。この道の駅は三瀬谷駅の近くにあります。三瀬谷まで来ると松阪も近くなってきたな・・・という感じになりました。
 道の駅でたたくさんの人でにぎわってました。


 道の駅奥伊勢おおだいを出発してしばらくすると、熊野市域の松阪熊野線とすれ違いました。車両を見るとエルガハイブリッドではなく、ガーラでした。エルガハイブリッドは1711~1713の3台がいるのですが、海山バスセンターですれ違った熊野市行きが1713で、残りの1711は南紀営業所で休んでいるのを見かけたので、まさか・・・と思ったらやっぱりでした。検査時などの代走は長距離路線ということで高速車を充てる感じのようですね。


 そして、国道42号線を走ってしばらくすると、
 VISON(ヴィソン)
 に到着しました。VISONは多気町に出来た総合リゾート施設のことで、商業、宿泊、温泉、体験などさまざまな施設が集まったリゾート地のようで、今年開業してばかりのようです。VISONのオープンに合わせて松阪熊野線が乗り入れるようになったようです。ここでそこそこの乗客が乗ってきて活気が出てきました(これまでは数名程度だった)。
 多気に入ると、熊野からずーっと走ってきた国道42号線から外れ、県道160号線を通るようになります。ここで松阪市に入り、渋滞に遭いながらも進んでいきます。



 定刻から約10分遅れて終点の
 松阪駅
 に到着しました。三交南紀から約4時間半かかりました。ここで降車扱いし、バスはすぐに回送になって駅を出ていきました。


 運賃は全線通しで2650円でした。整理券番号は89まで行きました。

 本州でトップの八木新宮線と比べると、ハラハラさせるような狭隘道路は無いものの、山と海の両方を眺めることが出来、車窓的に飽きない路線でした。
 以上です。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 五輪輸送 | トップ | パラリンピック輸送 »
最新の画像もっと見る

バス」カテゴリの最新記事