昨年の十月五日に“福祉住環境コーディネーターに挑戦”のタイトルでブログを書いた。十一月二十六日に試験だった。思いつきではじめてはみたけれど参考書を読んでいくうちに大きな壁にぶち当った。年をとっていても元気に動き回れる健常者の自分からは想像出来ないことばかりのことが書かれていて、それに先ず面喰らってしまった。最近テレビなどで寝たきりの方などを見て介護の様子は少しは分かっているつもりだったが、勉強をしていくにつれて、もし自分が介護される側になってしまったらどうしよう、と人の心配よりも六十五才の自分に不安を覚えた。しかしどうすれば健康でいられるのかは、誰にも分らない。ひたすら生きることが一番だと割り切って、思い直して初めての言葉などに難渋しながらどうにか分厚い参考書を読み終えた。頭に入っているかどうかは別問題だけれど。続いて六年分の問題集に挑戦。現在の試験は記述式ではなくて採点が簡単にできるようにマークシートなのも馴染みにくい。しかし上手く慣れれば得点しやすいようにも思える。何か慌てると間違えるようなニュアンスの項目が並んでいて福祉用語や病名に戸惑うばかりだった。それでも試験前一週間で問題集を三回練習する、と決めて何とか実行した。福祉を本当に理解する、といったことではなく、単なる問題の丸暗記です。萎みかけた頭にどれ程溜め込めるのやら????それでも諦めずにテストに挑戦した。会場に入って周りを見渡すと、若い人や福祉関係の方とおぼしき人ばかりで場違いの所へ入り込んでしまったような落着かない気持になった。しかしいざ試験が始まってしまうと周りのことなど関係なく自分の世界にはまった。若い時分だと半分ぐらいの時間で一応解答を終えて、後の時間は確認に当てれたと思うのだが、今回は思惑が違って遅々として進まない、これ時間内に最後までできるの?と時々不安が過った。それでも五分程前に答案用紙を提出出来た。久し振りに緊張した。会場をでて車に乗り込んで少しホッとして自分なりに採点したが、合否の判定は出来なかった。合格点の七十点はハードルが高かった。帰宅すると家内に「お父さん どうだった?」と尋ねられたが曖昧に「多分駄目だろう」と返事した。内心では多分合格と思いながらもセーフティーネットを張って、後で揶揄されないようにした。合否の通知書は家内ではなく自分が直接受取るつもりだったが、不覚にも家内が受取ってしまった。ああ駄目だ、と思いながら開封すると合格通知だった。一安心した。それにしてもこの資格を活かしていけるかな?二級建築士の資格も取りながら、家を一軒も建てた経験もないものが???
いや高齢者だからわかりあえる福祉の分野で役に立てれば・・・まず踏み出してみよう。時間はあるのだから。
いや高齢者だからわかりあえる福祉の分野で役に立てれば・・・まず踏み出してみよう。時間はあるのだから。