幽玄洞ブログ

岩手県一関市東山町からローカルな情報を発信していきます。

硯の未来

2013年01月08日 | アート・文化

昨日の岩手日日の新聞に、日本三大硯の一つである「雨畑硯」について載っていました。
雨畑硯は、山梨県早川町の雨畑地区で古くから作られてきた伝統の硯です。
明治から昭和初期までの最盛期には100人以上の職人がいましたが、現在は望月玉泉さんただ一人となってしまいました。

東山町にも、特産の硯として「紫雲石硯」があります。
紫雲石とは別名「正法寺石」とも呼ばれ、一関東山町や奥州市の正法寺付近で採掘されました。
紫雲石硯は、古くは平泉・藤原三代の時代から作られてきました。
明治維新の前に仙台藩公の「お止め山」の制度により採掘が制限され、一般に手に入りにくい時期もありましたが、昭和20年代後半の書道ブームの中でその価値が見直されるようになりました。
しかしこの紫雲石硯も、現在は佐藤鐵治先生お1人で作られている状態で、
山梨県の雨畑硯と同じく職人不足に悩まされています。

佐藤先生は、硯以外にも文鎮やペーパーウェイト等、紫雲石を使った新しい作品を作っています。
また、山梨の望月さんは、硯の制作体験等、硯に親しみ後継となる職人さんが現れやすい環境を作っています。
伝統の技を残す後継者の方が、現れてくれることを願っています。

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