夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

エイト・デイズ

2016年09月18日 | 映画


フィルム公開にあたり音楽番組でよくとりあげられるビートルズ
白黒映画が当たり前だった頃の「Yeah!Yeah!Yeah!」娯楽映画だが楽曲の完成度の高さに驚いたものだ

ハンブルク時代のライブ経験が、彼らの演奏スタイル、サウンドの確立につながったとする説が一般的だ
新宿のライブスポットでも酔客にビールをかけられるなど当時の環境は、否が応でもウケる音楽をやるきっかけになる

「Eight Days a Week」を聴き返すと4人の役割分担がクリアになる
ベースのグルーヴ感、安定したドラム、12弦ギターの響き、サイドギターのカッティング、、と

後半ライブをやめてレコーディングに専念するようになるが、彼らはライブをきっと楽しんでいたに違いない
モニタースピーカーもない時代、歓声で打ち消された音を想像しながら演奏したという

ジョンとポールに対しジョージとリンゴを別扱いしたい向きもあるようだが、この組みあわせがいいのだ
ハーモニーやグルーヴの観点からベストだと思う

「Eight Days a Week」
心に残る音楽をやりたいものだ


Eight Days a Week by The Beatles - Digitally Remastered Stereo

湘南の夏

2016年09月13日 | 日記・エッセイ・コラム


思い立って江ノ島を散策する
TVの特集番組に感化されてたまには電車で行ってみるか、と何十年ぶりかで

ロマンスカーに乗って向かえば30分で行ける地に住んでいながら用がなければ行かなかった
商店街に海の近くらしいグッズやお土産を並べるお店、飲食店が続き、これを眺めながら歩くのが楽しい

ギャラリーがあり焼き物と写真が展示されている
店内を覗いてから表の等身大の人形を見るとウクレレを下げているので、案内を配っているお二人につい話しかけてしまった

あとで気がついたのだが、写真を展示していたのはミュージシャンで、私は彼の書いたウクレレ教本を持っていた
こちらがアロハを着た変わったおじさんで、あちらはパラカシャツを着たアーチストだった、ああ話しかければよかった

江ノ島の弁天様は音楽やアートの神様、拝観料200円を払って妖艶な神様に願をかける
帰路、児玉神社という社があり日露戦争当時の軍人を祀っているらしい

ロシアから恐れられた軍人は台湾での統治時代に現地から崇敬されていたようで石材は台湾から贈られたとある
非道極悪な軍人もいたかもしれないが、多くの将兵は日本人としての理性を有しアジア太平洋諸国との友好を願っていたに違いない

国民の困窮を強いながら原爆実験を行った北朝鮮の愚挙は、戦争の先輩である我が国からお止めなさいと言わなければいけない
兵器を作るなら農産物や輸出製品を作って国を豊かにすべきであり、それが施政者の仕事だろう

北方領土問題はじめ周辺諸国との問題解決には事実関係の擦り合わせが重要だ
自国の利益を優先させたいがために原爆実験やら空爆やら行う国には事実を突きつけ延々と追及する

さて海を見ながらの江ノ電の旅は忘れかけていた昭和の日本を思い出させてくれる
泳げない私にも海のそばのボーッとした時間の過ごし方を教えてくれる

この地に終の住処を決めた先人たちの心に思いを馳せながら帰途につく
海のそばっていいもんだ




Raiatea Helm, et. al. "Ka Naʻi Aupuni" (A Song of Hawaiian Unity)

グルーヴの処方箋

2016年09月09日 | 音楽


春先親しい方から譲っていただいた稲の苗、数日前から稲穂がついた
米作りの知識もなく発砲スチロールの棚田(?)に土を入れて水を張る

ボウフラ対策としてメダカを放して浮き草を配して、稲が育つ様はなぜかのどかで爽やかな光景だ
生まれ育った郷里は、水田より畑地が多くてドジョウやザリガニが生息する水田への憧れがあったせいもある

ボウフラ対策に神経質な家人から水を捨てろという指示があってこれを捨てることになった
水草とメダカさんには近くの川に住まいを移してもらって、さて稲は大丈夫だろうか

ネットで水田の水の管理を調べると収穫の前、最終的には水を引き揚げるのだが、どうもその前に一時的に水を排水するプロセスがあるらしい
そうか、ボウフラ対策は結果的にそのあるべきプロセスを踏んだことになったのかもしれない

広大な農地を所有するF君から聞いたのは、同じ水田でも美味しい米ができる田とそうでない田がある、と
平地であっても美味しい米ができる場所とそうでない場所がある、、科学で説明できない要素があるのかしら

さてどんな楽器にも弾くためのレシピ、教則本があるが、ベテラン向けのアドバイスは少ない
某ドラマーによれば自らの世界を築いたミュージシャンは独自のレシピを持っていると

ただしレシピはその人について有効であって万人に向けて共通ではない
そうすると自前のレシピを持った者同士のセッションがいい音楽を生むことになるのか

グルーヴの処方とは一人だけでできるものでなく複数の調理人が連携して出来上がる料理を作るようなものか
Where are the Brothers,,,,,,



Kapono Nāʻiliʻili, Ernie Cruz, jr., and Sonny Lim, et. al. "Where are the Brothers"

ワイマナロ

2016年09月05日 | 音楽


ダカイン・ミュージックを愛する者にとってワイマナロは聖地だ
ギャビィ・パヒヌイの家があることで知られ、彼を敬愛するミュージシャンはこの言葉に特別な響きを感ずる

車を走らせていると見逃しそうなのどかな緑に囲まれたワイマナロ・ビーチ・パークがある
車を置いてしばらく歩けば群青色の大海原を見渡せる浜に出る、押し寄せる波にしばし言葉を忘れる

三角屋根の建物を利用して開かれるスラック・キー・ギター・フェスティバルはこの地にいるだけで興奮を覚えるようだった
芝生にはバーベキューが準備され、三角屋根には音響スタッフとTV、ラジオのクルーがスタンバイする

思い多いの格好でやってきたミュージシャン達が気さくに話しかけてくる
「おお、日本から来たのか」デニス・カマカヒがハーレーでやってきた

そうあれはギャビィとアッタ・アイザックスを追悼するフェスだった
芝生に座って一日中ミュージシャンたちの演奏を楽しむ、あの頃は日本人はほとんどいなくて地元の人たちのアミューズメントだった

そして今「ギャビィ・パヒヌイ・カニカピラ」としてワイマナロに蘇っている
時間の流れはミュージシャンたちの顔に年齢を加え、ピーター・ムーンもジュニアが出ている、親父さんに似てきた

ネヴィル・ブラザースにいたFさんが言っていた、しゃべり方から歩き方、モノの食べ方まで真似しないと現地の彼らの中には入って行けないと
そこで暮らして匂いがつかないとダメ、本物をやるならそこまでの熱意があってしかるべきだろう

さて時は移り、昨年スラック・キー・フェスの東京版が初めて開催された
今年は、今月びわ湖でスラック・キー・ジャンボリーが開かれる

ジャンボリーとは四十年以上前に聞いた言葉、余興付き大会ということらしい
賑々しく集まって楽しくやりたいということかしら

ダカイン・ミュージックをリアルタイムで聴いてきた者には、そこに一本の芯が通っていて欲しいと思う
音楽、先達に対するリスペクトの念と研究、匂いがつくほどの好きさ加減を発揮してほしい

まあいいじゃないか、ここはハワイではないのだからとお説教を受けそうだが、裾野を広げるためには次も見に行きたいと思わせる質が必要だ
音楽を通じて後進を育てる齢、立場になってきて、教えるのはテクニックでなく生き様か、人間性か、悩ましいところだ

しかし、ハワイ音楽ファンが一人でも増えてくれるのなら昔のように九州でも富山でも出かけようではないか
君も行かないか、びわ湖のお泊まり保育に


「びわ湖 スラック・キー・ジャンボリー」
日時・チケット   2016.9.18(日)12;00〜  前売り3500円 当日券4000円 別途B.B.Qプレート付き、宿泊付きチケットあり
場所・問い合わせ先  Rカフェ(大津市北比良243)  http;//www.r-cafe,net/index 


Waimanalo by Kawika Kahiapo, Live at Gabby Pahinui Kanikapila 2016

Mike Kaawa, Peter Moon Jr., Analu Aina- Gabby Pahinui Waimanalo Kanikapila




ハウリング対策

2016年09月03日 | 音楽


久しぶりのライブでのこと、Sさんの新作ダブルネックギターを見ることができた
ダブルネック、トリプルネック、、とギタリストの要求は果てしない

実用性より見た目のインパクトを期待してネックの数を5本も6本も増やしたカントリー・ミュージシャンもいた
現実的には6弦と12弦のダブルにして異なる音色を出したいために使う場合が多い

アコースティックの場合、ボディをシェアするようにネックを左右に振ったりして取り付ける
箱物のボディシェイプには限界があるが、ソリッドボディなら自由にデザインできる

そこでGuild社の「 Song Bird」のように「マホガニーのソリッドボディをくりぬいた上にスプルース単板を貼る」という発想が生まれる
これならボディシェイプは自由に設計でき、なおかつ強度も保たれる

「 Song Bird」は同社のソリッド・ギター「Blues Bird」シェイプをイメージしてできたセミ・アコでピエゾピックアップが内蔵されている
オーストラリア出身のビー・ジーズがトレードマークのように使用して白、赤、黒、ナチュラルなど各色があった

ボディサイズが小さく軽くて取り回しが良いのでハワイのミュージシャンもよく使った時期があった
ネックのシェイプやフレットなどGuildマニアなら嬉しい繊細な仕上がりと薄いボディからは驚くほど生音が出る

さてアコースティックギターのダブルネックは共鳴しやすい、つまりネックA を弾くとネック Bの各弦が共振する
スラックキーのようにオープンチューニングの場合は特に開放弦の共鳴が起こりこれがまたギターの音色、特徴にも成る

問題はアンプリファイドした時に低音弦同士がハウリングを起こすことだ
オベーションなど早くからサウンドホールにフタをするゴム製のイクイップメントを用意していたが、ハウリング対策だろう

もう一つベースとギターの低音域でハウリングが起きやすいこと
ギターとベースでは音域、周波数帯が異なるはずなのだが、倍音成分が邪魔するのか、増幅した際顕著にハウる場合がある

アコギ用のプロセッサーにはアンチフィードバック機能が用意されてハウリングが起きやすい帯域のフィードバックを抑える仕掛けもある
が、生音で演奏しない限りどうやらハウリング問題は付いて回るようだ

ハギレのいいドラムがいいなあと思うのは弦楽器のような悩みがなさそうに見えるからかしら

絢香 ♪やさしさに包まれたなら [松任谷由実] @ 日本武道館 2013【HD】

絢香 ♪歩いて帰ろう [斉藤和義] @ 日本武道館 2013【HD】

松任谷由実「やさしさに包まれたなら」LIVE SONGS