夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

ポピュラー・ミュージックの世紀

2015年05月15日 | 音楽



「中村とうようコレクション」の展覧会、イベントが今月から開催される。
5万点に及ぶ氏のレコードや楽器のコレクションは、2006年武蔵野美術大学に寄贈された。

2011年に他界された氏のコレクションの展覧会、メモリアルイベントは例年行われ、今年は5月25日から8月16日にかけて武蔵野美術大学の美術館、図書館にて開催予定だ。

プログラムをざっと紹介すれば

5月25日(月) 在りし日の中村とうようさんの横顔に迫る
5月30日(土) 世界の蓄音機
6月6日(土)  明治・大正の日本で生まれた大衆芸能
6月27日(土) ハワイ音楽の輝かしき秘宝 (山内雄喜 スラックキー・ギター)
7月4日(土)  アラブ音楽の深遠なる世界
7月11日(土) アメリカ音楽黄金期
8月 1日(土)  ワールド・ミュージック古今東西
8月10日(月)  ブルースからアフリカ音楽へ

7月20日(月・祝) 「とうようズ・デイ2015」17:30~20:30 メモリアル・コンサート
           サンディー、山内雄喜とパイナップル・シュガー 他
 
中村とうようさんとは、パイナップル・シュガー・ハワイアン・バンドのポリドール盤アルバム「アイランドフォークBEST14」のCD化の際にお会いした。
カスタムアルバムに続く日本で初のスラックキー・アルバムとして記念すべき音源を復刻盤としてCD化、再発する企画について
「新たにレコーディングすべきだろうか?」と意見を求められたことが、氏の音楽に対する誠実さを物語る記憶として印象に残っている。

そんな経緯を振り返りメモリアル・コンサートにお声がかかったのは嬉しい。

スラックキー・ギターを中心としたダカイン・サウンドを追求してきた者にとってとうようさんがハワイ音楽にどのような趣味を持っていらっしゃるのか興味深く、伺ったこともあった。
「いや、僕は古いのが好きなんだよ。」というような感じでおそらくSP盤の時代、ソル・フーピィ辺りがお好きなのかなあと思った。

コレクターにとってコレクションは「宝物」
一つ一つが恋人のようなもので人には譲りたくない。
一つ手に入れると次から次へと欲しくなる。

言い換えればコレクションを見ればその人のセンス、価値観、生き様がわかろうというもの。
ワールド・ミュージックという世界規模になればその足跡は一体どうなっているのであろうか、興味深いところだ。

昨今のウクレレ、フラブームが目立つこの頃、「ハワイ音楽」にも目を向けたい。
ハワイ各島で行われるスラックキー・ギター・フェスに例年参加して功績を認められた山内雄喜がフェスで受賞し、
昨年「2014 Na Hoku Hanohano "Ki-ho'alu Legacy Award "」を受賞した。

そして今年9月「スラックキー・ギター・フェス・イン・トーキョー」が開催される。
70年代に日本で初のスラックキー・ギター・アルバムを制作して三十数年、様々な思い出が走馬灯のように駆け巡る。


スラックキー・ギターはハワイで生まれたオープン・チューニングのギター奏法、
スタンダード・チューニングでは得られない複雑なトーンや滑らかで煌びやかな装飾音など言葉では説明できない魅力を持っている。
先般ギターを弾かれるある方に簡単な手ほどきをして差し上げたところ、眼が輝いてくるほど感心された。
ファンは増えているものの日本ではまだまだ知られていない、スラックキー・フェスを通じてハワイの風を感じて欲しい。


ささやかながらこうした音楽の歴史の一隅に自分がいられたことは幸いだ。
そして音楽は一人ではできない、応援してくれる仲間がいるからこそ続けられる。

仲間たちへ伝えたい「ありがとう」と









Ry Cooder - Always Lift Him Up _ Kanaka Wai Wai

田中勝則氏 (音楽プロデューサー) 故中村とうようの音楽コレクション展を開催 Tokyo Midtown presents The Lifestyle MUSEUM

2011/9/12 中村とうようさん 追悼コンサート @ ムサビ図書館 - 2

中村とうよう_ブルースの世界


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