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夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

欧州の憂鬱

2016年06月27日 | 日記・エッセイ・コラム


ビートルズの来日公演以来50年の歳月が過ぎたようだ
白黒のTV画面から流れる映像を見ていた私は確か中学生だった

その後進学した高校の軽音楽部のM先輩から「武道館へ見に行った」という話を聞いて驚いた
東北大へ進んだ彼が後輩のYくんから寺内タケシの「運命」の弾き方を教わっていたのを今でも鮮明に覚えている

ビートルズの出現はあの時代を生きた人間にとって天地が裂けるような衝撃があった
作詞作曲して演奏するだけでなく神がかり的な完成度を常に開発していた上に、彼ら4人が突出したパーソナリティで「イギリスのプライド」を発信していた

病める英国と言われた大英帝国が彼らに勲章を与えなければいけないほど経済効果、外貨獲得に貢献したらしい
いや経済的な貢献以上にリヴァプールという港町から出てきた若者が世界に向け「誇りを持ってイギリスを発信した」ことに注目した

先日、日立の高速鉄道車両製造プロジェクトが他国を差し置いて英国に採用されたニュースが流れた
1825年イギリスで実用化された蒸気機関鉄道は、1853年に日本に紹介され翌年にはペリーの献上品である蒸気機関車が横浜で走った

日立製作所の英国での製造拠点は鉄道の聖地に設定され現地での雇用を創出し日本から技術を移転、「英国への恩返し」とする心意気に感動した
1兆数千億のプロジェクトは英国から欧州諸国への展開を目論んだもので実現すれば本当に日本は英国への恩返しができるかもしれない

そこへ国民投票による英国の「EU離脱」の報道が流れた
科学技術も民主主義も始祖であるはずの英国から「多数決」という一見合理的でいて無責任な政治決着が行われがっかりした

「移民受け入れはけしからん」とする離脱派のリーダーが米国のトランプ氏との共通項を指摘される
純血主義や排斥を主張する「タカ派」は「そうだ、そうだ」を連呼したい大衆の支持を得やすい

しかし排斥とか覇権というエゴイズムを主張する国は、自ら「病める要素」を持っている
数々の名車を生んだ英国自動車メーカーは今や他国で製造されたり外国資本に支配されているではないか

英国は「離脱」するのではなくて「EUのリーダーとして機能する国」だと思うのだ
移民受け入れが嫌なら欧州全体で一定のルールを作ればいいのではないか

共産主義社会もあちこちほころびが出てきている一方で、資本主義、民主主義も整合がとれなくなってきている
「自分だけに都合の良い論理」は通用しないということだろうか



*The Beatles: Yes It is*

The Beatles - I'm Happy Just To Dance With You

タロイモの夏

2016年06月24日 | 日記・エッセイ・コラム


夏になるとなぜかトロピカル植物が並ぶ
ハワイアン・ミュージックは夏のもの、という日本特有のおかしな現象はホームセンターでも引用されているようだ

この季節、プルメリアやバナナ、などトロピカルをテーマにした植物が並ぶ
今年は、グリーンとパープルと2種類の「タロイモ」が並んでいたのに驚いた

起源はアジアから遠く南太平洋に渡った「里芋」のはずなのだが、何世紀かの時を経て「タロイモ」として里帰り、お店に並ぶことの不思議よ
やや鋭角的な葉の形が如何にもポリネシアを物語っているように見えて、しかしそのルーツは我がアジアなのだ

四季のある日本に住む私たちは幸せと思わなければいけない
極寒の地に住む人々に、半袖の腕をすり抜ける初夏の風を楽しむことをどうやって説明したらいいのだろう

一昨年、鉢植えのプルメリアを地植えしたら花が咲いた
種から育てたパパイヤにも花が咲きなんと小さな実が姿を見せてくれて晩秋まで楽しませてくれたこともあった

こうした植物がいい加減な主人の下で健気に育ってくれるのは嬉しい
秋に室内に取り込み、初夏には露地に戻すくらいの手間隙は仕方ない

今「ペピーノ」や「キワノ」といったフルーツの苗も出回っている
うまくやれば果実の成る様を見て楽しみ、あわよくば食することの期待に応えてくれる

植物を愛でることは心に安堵感を与えてくれる
音楽同様リラクゼーション効果は世界共通のことかもしれない

さて和洋、東西の組み合わせを考える
今年は、JAの方から頂いた稲の成長が楽しみだ



Hawaiian Grown TV - Wong's Taro Leaf Farm


To the heart of Tahiti - AMAZING DANCE !!! - Canon 5D

保存食づくり

2016年06月13日 | 日記・エッセイ・コラム


干物や粕漬けなどを好む私は本当に魚が好きではないかもしれない
魚臭さを嫌って食べやすさを求め大衆魚しか食さない、いや知らない

郷里が海から離れていたせいもあり冷蔵庫が普及していなかった頃、みりん干しやら醤油漬けみたいな魚が多かった
生きたカニや鮮度の良さそうな魚を売りに来るのを見るのは子供の好奇心をそそられた

海釣りをするわけではないが、天気の良い日に一夜干しを作るのは楽しい
魚は開くのが少々大変だが、イカなら生臭いのを我慢すれば塩水に漬けて天日に干すだけの手間で一夜干しが出来上がる

せっかく一昼夜干して仕上げたイカも、何の説明なしに冷蔵庫に入れておいたら煮物に変身してしまったという失敗もある
元来保存のために行われたはずの加工は、味をグレードアップする

今の時期なら梅干しやらっきょう漬けの材料が出回っている
梅干しも手間隙かかる分だけ市販の高級品とは異なるオリジナルを作ることができる

昨年農家の方の叡智に倣って完熟梅による梅干しを作ったら好評だった
ところが今年は全く梅が見当たらない、果樹は完熟するまで実を残してはいけないということかしら

仕方なく買ってきた中粒の梅を塩漬けにする
容器を殺菌するとか梅を洗い焼酎で拭くとか達人のセオリを尊重して塩加減をうまく塩梅すれば数日で梅酢が上がってくる

気をつけなければいけないのはカビ対策だ
冷蔵庫に入れればいいのだが、重石を結構利かせなければいけない

ベリー類のジャム作りも楽しい
これも完熟の実から作ることができるなら出来がいい

保存食づくり、買ったほうが早いとおっしゃらず、お試しあれ
面倒なプロセスが釣り糸を垂れるような安堵感を与えてくれる



Ka Lei o Punahou

Hawane Rios #2 Live Original Song @ BIMA 2013

キューバ、ヒロシマ、ありのままに

2016年06月10日 | 日記・エッセイ・コラム


オバマさんが広島を訪れた
彼のスピーチはパーフェクトで謝罪をするとかしないとかいう次元を遥かに超えて爽やかだった

被爆者の方との無言の対面シーンもいい、あれでいい
任期を終えるからと陰口を叩く人もいるが、キューバとの国交回復にせよ、今回の広島訪問にせよ歴代の大統領はできなかったのだから

しかし彼が黒人でハワイ出身で弁護士であろうと大統領となった今、核ボタンを収めたブラックボックスがついて回る
共産世界が様変わりしたとして以前に増して武力の背景が必要不可欠でなお複雑な様相を呈している

ただ日本が二度原爆の被害にあって、なお原発事故の後始末が完了していないのに原発を売り込んでみたり再稼働したりするのはいただけない
エネルギーの法則というものがあって永久機関は存在せず、垂れ流しのしわ寄せをどこかで享受しなければならない

「Aretha Franklin」のヒット曲「You make me feel like natural woman」
曲を作ったキャロル・キングが熱狂して我を失い、オバマさんが感動のあまり涙する

「ありのままの女にしてくれた貴方」
楽曲もいいが、歌い出しから聴衆を熱狂させるミュージシャンは素晴らしい

時代は変わり、考え方も変わらなくてはいけない
大昔の論理では通用しない世の中に移行しつつあるのだから



Obama cries during Aretha Franklin's performance at Kennedy Center Honors 2015

I'm Wandering (with Lyrics) - Aretha Franklin

子猫たちの旅

2016年05月27日 | 日記・エッセイ・コラム


ひょんなことで子猫たちを預かることになった
はるばる沖縄からやってきた子猫は底抜けに明るくて人懐こい

どんな生き物も子供は可愛い
そして持って生まれた性格やDNAに支配されることは一生変わらない

一枚の板材にしても真っ直ぐに生まれた板はいつまでも真っ直ぐだが、ゆがみやクセを持った板材は直らない
「いい性格」に生まれて「素直に育つ」ことが大事で、そうした人や生き物に出会いお付き合いすることが幸せにつながる

動物の保護に関わる方達に、お会いしたり話を聞いたりしたのも勉強になった
ペットショップに行けば何十万円ものお値段のついた血統書つきの可愛い猫ちゃんたちがいる

でもそうした猫よりも何らかの事情で保護された猫ちゃんを引き取り大事に育てることが世のためになる
引き取り手がなければ殺処分されてしまうわけで、この世に生を受けた生き物に手を差し伸べることに異論はない

しかし人間の中には残虐なあるいは自分勝手な者がいることも事実だ
保護団体の方達から保護された動物を譲り受けるには、審査があるという、平然と譲り受けた動物を虐待したり殺したりする輩がいるからだそうだ

つまり責任を持って飼い続けることができる環境が整っているかどうか、住宅事情や人物をチェックされる
高齢者であれば猫が生きる20年という年月をカバーできるかどうかまで家庭環境を聞かれる

猫は犬と違い散歩する必要はないが、家の中が大変なことになるのも覚悟しなければならない
爪を切ればいいとはいうもの壁という壁はひっ掻かれてボロボロになってしまう

そして避妊手術、病気に対する予防や治療の手間隙と費用もついてまわること
毎日の給餌やトイレの始末も日課になる

でもそんなお世話があったとして生き物と共に暮らしたいのは、太古の昔から人間に刷り込まれてきたことなのだろう
またペットたちも治療や毎日の生活を通じて飼い主や獣医さんなどから受ける愛をわかっているようだ

さて数千キロの旅を経て巡り会えた首里太郎くんと島子ちゃん、彼らの人生、いや猫生はこれから始まる
長生きしなければ、、


Ry Cooder Yellow Roses

Ry Cooder - Chicken Skin Music - Chloe

The Gabby Pahinui Hawaiian Band - Blue Hawaiian Moonlight (feat. Ry Cooder)