「ビーフン東」 (アズマ)
池波正太郎氏をはじめとする著名人が通い、各メディアにも取り上げられる
新橋の老舗台湾料理店。
場所は、新橋駅直結の新橋駅前ビル1号館2階です。
夜のピークタイムにはまだ早い時間ですが、訪れると店は8割ほどの客入り。
予約していなかったことを不安に思いましたが、幸いにもカウンター席の端に
空きがあったので、スムーズに入店が叶いました。
客席はテーブル席もありますが、このカウンター席は絶景。
隅々まで掃除の行き届いた清潔感溢れる厨房。戸棚にきちんと収められた食器類、
そこで立ち働く年配のコックさんやホールを担当するおばさんたちのきびきびとした
所作を見るにつれ、一朝一夕では成り立たない空気感に心高鳴るのであります。
テーブル・セッティング:なし
卓上調味料:あり(醤油、にんにく醤油、胡椒)
その他:灰皿、爪楊枝、紙ナプキン
着座後:タオルおしぼり(直置き)、メニュー
瓶ビール@650を注文し、まずはつまみに3品チョイス。

エンチェン(自家製 豚の腸詰め)@700
ネギをクッションに腸詰めの上には甜麺醤。

豚ロース肉と野菜の巻き揚@1,000
ホウレン草を芯に豚ロース肉でくるくると巻き、衣をつけて揚げたもの。
例えは適切ではないかもしれませんが、トンカツのパン粉をなくした感じです。

これをセットされたからし醤油で食べると昭和の心を鷲掴み!合うし、美味いんだ。

腐乳(豆腐の塩漬け)@400
チビチビ舐めながらが似合う酒の恋人。

さて、今回着座した位置からは厨房の端に鎮座した大鍋を見ることが出来ました。
そこから顔を覗かせるのは、綺麗に配列されたちまきであります。
話では当店、ビーフンだけでなくちまきも人気で、店の二枚看板とも謳われる逸品なのだとか。
売り切れになる前にお願いしなくちゃ!私が見張っておくわね。

バーツァン(台湾風ちまき)@700
10~15分ほど、時間を要すというので頃合いを見てオーダー。搾菜付きで、
2人で1個の注文ですが、食べやすいよう半分にカットしてくれています。

具材は、豚バラ肉、うずらの玉子、ピーナッツ、干しシイタケ。

もち米は柔らかすぎず、程よいもっちり食感で味付けしっかり。
粽は好きなので、いただく機会も多いのですが、当店のものは干しエビが入って
いませんし、また八角の風味も感じられません。
現地の味を咀嚼したうえで、日本人の口に合わせたものかもしれません。
ですが、もち米にパワフルな具材の旨みがぐぐっと入り込んで、実直な美味さ。
人気を誇るちまきの味を知ることができ、至極納得しました。
再訪の折には、私もまたリピートしたいと思います。

肉ロースビーフン(煮豚)@850
店の名物と高評を得ているビーフンは8種。
・五目ビーフン・肉ロースビーフン(煮豚)・鶏肉ビーフン・海老ビーフン
・野菜ビーフン・あんかけビーフン・蟹玉ビーフン・五色ビーフン(二人前)
焼きか汁で選べるのだそう。周囲を見ていると五目がよくでているようだけれど、
自身のチョイスは、肉ロースの焼きで。不思議と迷いがありませんでした。

大きな煮豚2枚が純白のビーフンを覆い、そこにさっと炒めたネギとピーマン。
運ばれてきた瞬間、私がイメージしたようなこのビジュアルに大興奮です。
卓上のにんにく醤油を活用していただくのがベスト!

ラード的なコクといいましょうか、しっとり柔らかな肉に脂の旨みが半端なく、
そこににんにく醤油をかけた時の一体感は言葉を失うほどで、激烈に合うのです。
ああ、また食べたいわあ。

連れも私も昭和ノスタルジーに浸れる当店。味も文句なし。
とても気に入り、またお邪魔したい1軒となりました。
ビーフン東 (アズマ)
東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館 2F
TEL 03-3571-6078
営業時間/ 月~金 11:30~14:00(L.O.13:45) 17:00~20:30(L.O)
土 11:30~13:30(L.O.13:15)
定休日 日曜・祝日 -店舗情報「食べログ」より-